覗く銃口 (新潮文庫 カ 28-2)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (557ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102017128

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  • 元傭兵でボディガードを営むマックス・アイバーソンとロンドン警視庁の巡査部長のジョン・ギャランの二人の視点で描かれるクライム・ノベル。
    アルカディアというクラブのオーナー、ロイ・ファウラーから持ち込まれた胡散臭い依頼をこなそうとしたところ、一緒にボディガードを行なっていたトニー・フランクスが突然、ファウラーやもう一人のボディガード、エリック・ホーンを射殺する。アイバーソンは何とかトニーに反撃し、九死に一生を得る。
    他方、ギャランはアルカディアのドアマン、ショーン・マシューズが自宅でコブラの毒で毒殺された事件の捜査で、アルカディアを訪れ、マネージャーのエレイン・トムズに話を聞こうとするが、まともに答えてもらえない。
    二人の関わる事件は何の関係もないように見えるのだが、徐々に関係が明らかになっていく。ノンストップアクションで、映像化されると面白そう。

  • なかなか凝った作りの作品です。
    前半から良く書き込まれていますし、ミステリー仕立てでなかなか読ませます。ただし、最後の種明かしは一寸ね。都合が良すぎるというか、無理が有る気がします。
    面白くない訳ではないのですが、また退屈に陥るということもないのですが、なんだか懲りすぎている気がします。複雑なプロットを作って、それで読者を乗せようと。。。。直前に読んだ「地底迷宮」(マーク・サリヴァン)の穴はあるけど単純でスピーディーなストーリー運びと比較すれば、前者に軍配が上がるかなぁ。エンディングはなかなか気が利いているのですけど。。。

  • 相変わらず荒削りながらも、タイムリミット的に疾走する展開で最後まで飽きさせない。タフではあるがやや思慮に欠ける元傭兵と、正義感に溢れながらも不器用で地味な刑事が交互に語る構成。裏切り者が誰かは、途中で簡単に分かってしまうが、アクションシーンの緊迫感に満ちた筆運びは巧い。

  • 元傭兵のマックスと刑事のギャランの二つの視点から描かれるクライムサスペンス。えぐい描写と時々挟まれるユーモアは相変わらず。

  • サイモン・カーニックの作品はどれも面白い。

    過去ログ。

  • せっかく追う者と追われる者の交互の視点で語ってるのに、肝心の2人キャラクターの書き分けができてない。オチも何だか納得いかないなー。

  • エンタメに振り切ったスタイルが潔いブリティッシュ・クライムノベル。暴力的ですが、気軽に読めます。

  • いかにもイギリスらしい皮肉めいた言い回しと、スピーディーなストーリー展開が小気味いい、ロンドンの裏社会を舞台にしたクライムサスペンス。

    ガイ・リッチー映画のようだと聞いて読み始めたのだが、確かに序盤はほんとにリッチーっぽい。登場人物が胡散臭かったり、主人公が面倒なことに巻き込まれたり…ちょっとした描写のディテールも似てる。

    しかしリッチー映画は、たくさんの人が死んだりしても、最後はなんとなく可愛げのある終わり方をするんだけど、これは物語が収束に向かうにつれ、可愛げがなくなる。裏切りに次ぐ裏切りで、一体誰を信じたらいいのやら。みんなしたたかなワル。

    一方で刑事ギャランの実直な誠実さが際立つように描かれていて、そのコントラストがおもしろい。

    前半はひたすらに謎がばらまかれつづけ、後半でそれがシュルシュルと回収されていくのが気持ちいい。勢いにのって一気に読みきれる快作。

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