ハムレット (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102020036

感想・レビュー・書評

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  • シェイクスピア四大悲劇のひとつ(他マクベス、オセロ、リア王)

    亡き父の亡霊に出会ったハムレットは父が他殺であることを知り復讐を固く誓うが終いには自らも毒刃に倒れる…
    ハムレットは復讐のため精神異常者のふりを装って事を進めていくが、もともと道徳的で内向的だった彼の変貌たるや…もぅ別人。あれ絶対に分かって…やってたら怖いな…と思う箇所も…あり。

    冒頭の雰囲気から面白くて引き込まれてしまった…
    なんか今まで名前はしってるけど、シェイクスピアって読みにくそうだなと勝手な先入観があったのですが、そんなことなし!気になってる方は是非。
    本の装丁も綺麗なので全部揃えたいな

  • 言わずと知れたシェークスピアの名作。大人になってからじっくりと読んだのは初めてかもしれない。学生のころは良く分からなかったけど、今は何となく・・・分かるかも・・・。

    この時代の戯曲なので、「あー、面白かった!」という訳にはいかないけど、登場人物の心情を想像するのが面白いのかもしれない。オフィーリアの心情とか彼女の視点から描いてみたらとか、かなり想像力をかきたてられる。

    シェークスピアは大人の教養として読んでおくべきだろうけど、読書の楽しみとしては・・・まあ、それなりかなぁ・・・

  • シェイクスピア四大悲劇、三作目は「ハムレット」。

    父王の亡霊を見たことによって、父の死は叔父の策略によるものだったとわかった王子ハムレット。
    叔父への復讐に取り憑かれたハムレットは、狂気を装い遂には思いを果たす。

    避けてきたシェイクスピアを読むようになって、思っていたよりも読みやすく愉しめることがわかった。そんな中で、「ハムレット」が最も面白く読めた。

    何がどう面白いのかと訊かれたら、ここがこうだからとスパッとは言えない。
    ただ、シェイクスピア悲劇はいつも、ああ、なんでそこでそうしちゃうかなあ、という読んでいてもどかしくなってくるような行き違いのようなものが多く、そこがつい引き込まれて面白い。などというフワッとした感想になってしまう。

    有名な台詞『生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ』というものは、違う翻訳だったらしく、読んだ「ハムレット」では、『生か死かそれが問題だ』となっていた。
    この台詞は結構サラッと出てくる。シェイクスピア作品の有名な台詞は、思ったよりもさりげなく使われる。
    『尼寺へ行け』という台詞も何処かで見たけれど、それも「ハムレット」だったのだとわかった。
    有名な台詞がどの場面で、どのように使われるのかもシェイクスピア作品を読む愉しみのひとつかもしれない。

    宰相ポローニアスが息子にかける言葉が良かった。

    腹に思うても、口には出さぬこと、突飛な考えは実行にうつさぬこと。つきあいは親しんでなれず、それがなにより。が、こいつはと思った友だちは、鎖で縛りつけても離すな。(P34)

    どんなひとの話も聞いてやれ。だが、おのれのことをむやみに話すではない。他人の意見には耳を貸し、自分の判断はさしひかえること。(P34)

    金は借りてもいけず、貸してもいけずと。貸せば、金を失い、あわせて友をも失う。借りれば、倹約がばからしゅうなるというもの。(P34)

    いちばん大事なことはな、己れに忠実なれ、この一事を守れば、あとは夜が日につづくごとく、万事自然に流れだし、他人にたいしても、いやでも忠実にならざるをえなくなる。(P34)

    なるほどと思いながら、最後の「リア王」はどんな物語なのだろうと期待する。

    • アテナイエさん
      jhmさんの4大悲劇レビューを楽しく拝見しています。シェイクスピアは奥が深くて流暢で言葉が易しくてほんとに面白いですね。当時の舞台ではどんな...
      jhmさんの4大悲劇レビューを楽しく拝見しています。シェイクスピアは奥が深くて流暢で言葉が易しくてほんとに面白いですね。当時の舞台ではどんなに面白かっただろうと想像するとさらにわくわくします。
       ポローニアスの息子可愛さに垂れるなが~いなが~いお説教がほのぼのしています。いちいちもっともだと感心して、独り頷いているうちに「論語」を読んでいる気分になってきて笑ってしまいました。「リア王」のレビューも楽しみにしていますね♪
      2017/04/15
    • jhmさん
      こんばんは。アテナイエさん。

      シェイクスピアは小難しい台詞の多いなんだかよくわからない作品なのだろう、と勝手に思っていました。
      文章...
      こんばんは。アテナイエさん。

      シェイクスピアは小難しい台詞の多いなんだかよくわからない作品なのだろう、と勝手に思っていました。
      文章は平易だし物語もシンプルで読みやすさに驚きです。
      最近ようやく海外作品も混乱せずに読めるようになってきて嬉しいです。
      アテナイエさんが読まれていりような難解そうな作品は、わたしの読解力では無理そうですが、読める本が増えて困るというのは楽しいものですね。
      シェイクスピアはとりあえず四大悲劇くらいはと思って読んでいますが、「ヴェニスの商人」か「アントニーとクレオパトラ」あたも挑戦してみたくなってきました。
      2017/04/16
  • 確かに、悲劇。なんだか、最後が救われない感じ・・。

  • シェークスピアならこのあたりから読むのがいいかなと思い読んでみました。
    以前、ロックオペラになったものをテレビで見たことがあったので何となく知っているストーリーで、私でもちゃんと読めました。
    意外と面白いです。

  • ポローニアス並に冗長に感想を書き残すぞ!
    前に背伸びして読んだ時よりは面白く読めた。けど、今の私にはまだ難しいみたい。切れ味鋭いセリフが面白くて、関ヶ原くらいの時代のイギリス人と共感できるんだな、普遍的なんだな、と思うところはちょいちょいあったけど。

    ハムレットは考えるっていうより、なんかただ悩んでるだけみたいで(本人も自分のことを口先だけヤローと思って色々苦しんでる)、王子にしては国も国民のことも考えないで、自分の復讐のことで頭いっぱいで、「この子、本当に王子なの??」。
    まあ、敵味方わからない中で、王位簒奪した叔父さんを自分でなんとかしなくちゃって思うの大変だと思うよ。王子だし息子だし。でも1人で抱え込みすぎたんじゃないかな?ホレイショー信頼してるんでしょ。もっと頼りなよ。中途半端なんだよ、巻き込みかたが。悩むなら誰をどう味方に引き込むかとか、国民も家臣もより納得してくれる倒し方についてとかで悩むお前さんが見たかったぞ、ハムレット。お前さんの発狂したふりのせいでオフィーリアが死ぬほど傷ついてますけども??あの世で詫びて欲しいランキング1位だよ。オフィーリアはもうちっと気を確かに。いや、現代人から見てもうんざりする環境で本当にしんどかったと思うけど、発狂したふり返しをハムレットたちにぶちかましてやるくらいの気概があれば……!そもそも、クローディアス何してくれてるの。兄弟間でどんな確執があったの。嫁に懸想ってやつか(ゲスの勘繰り)。ガートルードもどうしたの??脅されて嫁になってるの?それとも元々本当は仮面夫婦でプロ根性で息子にも気取らせずに鴛鴦夫婦してたけどクローディアスと不倫関係にあったの?(ゲスの勘繰り)背景が気になるハムレット母。せめて再婚前にしっかりと息子と話してあげて欲しかったぞ、母。父も亡霊になってウロウロしたり息子を唆したりしてないで自分でクローディアスを何とかできたんじゃない?奴がお風呂入って髪の毛洗ってる時に、鏡に映り込むとかすれば?布団に逃げ込んだところで布団の中に出てやれば?きっと胸がドキドキしちゃってイチコロだぞ⭐︎
    宿命を背負った中で「やるべきなのか、やらないでいるべきなのか」というのは、ハムレットにとって貴重な選択肢の一つだったのかなー……でも、ハムレット含めみんな色々考えて動いた結果、誰も作戦通りに事が運ばないというか、むしろアクシデントと皆のマズイ所がいい具合に噛み合って、最終的に王家壊滅してよその国に任すことになるって、すごい話だよ。

    例えば三谷幸喜さんが各キャラの背景を膨らませて群像劇にしてたら観てみたい。今の私たちと同じように、登場人物たちが悩んだり怒ったり誰かを想ったりしながら、その時その時、必死で生きるところ。何一つ思い通りにいかずに運命に翻弄されながら、考えて選んで生きていく所が。

  • シェイクスピア4大悲劇の一つ「ハムレット」。有名な「生か、死か、それが疑問だ、どちらが男らしい生き方か、じっと身を伏せ、不法な運命の矢弾を耐え忍ぶのと、それとも剣を取って、押しよせる苦難に立ち向かい、とどめを刺すまで後には引かぬのと、一体どちらが。」憎き父の仇の現国王である叔父を倒すが、自らも毒の剣によって倒れる。もっと早く、決意して叔父を倒せばよかったのにと思ってしまう。ハムレットに裏切られたオフィーリアが可哀想。2023年8月20日読了。

  • 狂気が狂気を生み、悲劇を生む。

  • ハムレットの第五幕第一場でハムレットは墓掘り人夫によって掘り出された宮廷道化ヨリックの頭蓋骨を魅せられる。ハムレットは子どもの頃にヨリックに遊んでもらった。ハムレットは頭蓋骨を手に持ち、人生は無常だとホレイショに語る。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』ではシャレコウベが重要なアイテムになっている。ハムレットの影響を受けたのだろうか。

  • ”To be, or not to be” やたらこのフレーズだけ独り歩きするがシェイクスピアの四大悲劇にして最高傑作の呼び声も高い「ハムレット」。しかし革命的王道はスタンダート化するのが世の常で、4世紀以上前でかつ戯曲用シナリオということもあり良さをあまり理解できず。やはり舞台で観たいし観たほうがよい作品だ。(☆4つは敬意を込めて)

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著者プロフィール

イングランドの劇作家、詩人であり、イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物。卓越した人間観察眼からなる内面の心理描写により、最も優れた英文学の作家とも言われている。また彼ののこした膨大な著作は、初期近代英語の実態を知る上での貴重な言語学的資料ともなっている。
出生地はストラトフォード・アポン・エイヴォンで、1585年前後にロンドンに進出し、1592年には新進の劇作家として活躍した。1612年ごろに引退するまでの約20年間に、四大悲劇「ハムレット」、「マクベス」、「オセロ」、「リア王」をはじめ、「ロミオとジュリエット」、「ヴェニスの商人」、「夏の夜の夢」、「ジュリアス・シーザー」など多くの傑作を残した。「ヴィーナスとアドーニス」のような物語詩もあり、特に「ソネット集」は今日でも最高の詩編の一つと見なされている。

「2016年 『マクベス MACBETH』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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