マクベス (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102020074

感想・レビュー・書評

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  • 1606年頃 シェイクスピア四大悲劇の戯曲。

    スコットランドとノルウェイの戦闘。スコットランドの勝利を牽引したマクベス。帰還の途中の荒野で三人の魔女と会う。
    マクベスは、「王になる」
    一緒にいたバンフオーは「子孫が王になる」
    と予言される。
    予言を期待するマクベスと、マクベス以上に王妃の座を求める妻。王を殺害して国王となる。
    強気の奥さんに翻弄されている様でもあります。
    王となっても、復讐に不安は募る。そのため圧政の暴君となり、政治生命は長そうにない。
    魔女に再び予言を求める。
    「女の産み落とした者の中には、はむかう者は居ない」
    「森が進撃してこない限り安泰」
    女から生まれない者は居ないと安心するが、今でいう帝王切開で誕生した者は含まれず。
    森が動くことはないと思い安心するが、木の枝を持ち森に擬態した敵軍が進撃してくる。
    魔女達は、最初に「きれいは穢い、穢いはきれい」と登場する。予言や占いは、言葉の真理や表裏まで読まないといけないのでしょうか。
    マクベスは、自分の立ち位置に気がつくが、もはや後には戻れず戦闘にむかいその首を取られる。

    ロミジュリよりもわかりやすく、その地位に翻弄されていく悲劇が理解しやすい。と、思いました。

    • 土瓶さん
      おびさん流の武者修行。いや、道場荒らしかな。
      (普段選ばない本)たーのーもー!!






      うん。フェルマーよかったね^^
      おびさん流の武者修行。いや、道場荒らしかな。
      (普段選ばない本)たーのーもー!!






      うん。フェルマーよかったね^^
      2023/08/15
    • kuma0504さん
      おびのりさんの「マクベス」感想が読めて興味深かったです。
      魔女の最初の言葉は、様々な翻訳があって、福田さんのはそうなんだ。何度も読んでいるの...
      おびのりさんの「マクベス」感想が読めて興味深かったです。
      魔女の最初の言葉は、様々な翻訳があって、福田さんのはそうなんだ。何度も読んでいるのに、実は第二の予言とリンクさせて読んだことなくて、新たな発見がありました。
      2023/08/17
    • おびのりさん
      Kumaさん、こんにちは。
      そんなに読まれてますか。私は、恥ずかしながら初読だったと思います。記憶に自信がありません。
      ちょうど同時期に「源...
      Kumaさん、こんにちは。
      そんなに読まれてますか。私は、恥ずかしながら初読だったと思います。記憶に自信がありません。
      ちょうど同時期に「源氏物語を知ってますか」を読んでいて、阿刀田さんが宇治十帖の後半部分の浮舟の入水自殺あたりをミステリーの構成だと驚いていました。マクベスも魔女時代に関わらず、それらに頼らないストーリーで謎解き要素があり、魔女の言葉に意味を持たせているのかなと思ったのです。
      私のテキトーなレビューを読み解いていただきありがとうございました。
      2023/08/17
  • 短くて読みやすかったです。
    マクベスが殺害に至るシーンの葛藤が圧巻でした。

  •  悪いことはできないね。

     本当に悪いやつじゃなかったから、
     マクベスも奥さんも。
     だから気がふれちゃったのかもね。

     

  • シェイクスピアの本を初めて読んでみた。
    大筋の内容は理解できたものの、聞きなれない言葉も多く、この演劇の本当の良さをどこまで理解できたかはわからない。
    スコットランドの力ある武将であったマクベス。三人の魔女に出会い「王になる」という預言を聞いたことをきっかけに、少しずつ歯車が狂い始める。
    まずは王殺しを実行し、預言通り王となることはできた。ここで終わればよかったものの、今度は王の座を失うことの恐れから、さらに殺しの手を強めていく。
    その手を強めれば強めるほど、マクベスは自身の身を破滅の道へ導くこととなってしまう。最終的には、唯一信頼していた夫人にも先立たれ、身内を殺された復讐者により葬られてしまう…内容としてはこんな感じである。
    人間誰しも人には言えない秘めた欲望がある。それは仕方ないものであると思う。
    ただ、それを実現するためには適切なステップを踏まなければならない。
    一足飛びに手に入れよう、実現しようと思うのではなく、日々コツコツと努力を重ねることが大事である。
    また、そのような努力を重ねても叶えられない欲望、夢もあると思うが、それが自身の「身の丈」だということも、どこかで受け入れる必要があるのではないか。
    人間誰しもスーパーマンではない。
    渋沢栄一「論語と算盤」の中でもそのような示唆があったと記憶している。
    今一度自身の「身の丈」というものを意識してみようと感じた一冊であった。

  • Curses return upon the heads of those that curse. what for he did it? nah, one good turn deserves another, you know.

  • シェイクスピア四大悲劇の1作

  • 10年以上ぶりに読んだ。当時は10代だったのでストーリーを追って、権力のために人殺したりしても結局幸せになれないってことだよね、という勧善懲悪的な印象を受けていたのだが、今回はまた人の心の脆さとか、シェイクスピア独特の言葉遣いなんかに注目して読んだ。

  • 火曜サスペンス劇場のようなお話。
    ルネッサンスの17世紀に火曜サスペンスなのが凄いのだけれども、今となってはちょっと興ざめなところもある。心理的にグイグイ押してきて緊張と強度は凄まじいものである。

    とても脳化している。卓越した身体を持つとてつもなく強靭な武将がおのれの頭脳に追いつめられるというのが皮肉である。身体に弱みがないからこその精神障害なのかもしれない。凡人はこうならなくて済むのだろう。

    きれいは穢い。脳は矛盾を招き入れるものなのである。

    それにしても、福田さんの解説は、リア王も、マクベスもハムレットを持ち上げる。悲劇の始まり。ハムレット、もう一度読み返さなくては…

    シェイクスピアは舞台が観たい!

    Mahalo

  • to be or not to be 書きかけ説があるけども
    英語で読んだ方がいいのかなー
    つまらなくはなかったけど普通だなー

  • 誰が膝まずいてマルコムの足をなめ、衆愚のやじを浴びるものか。たとえバーナムの森がダンシネインの城に迫ろうと、女から生れぬ貴様を相手にしようと、さあ、これが最後の運試しだ。このとおり頼みの楯も投げすてる、打ってこい、マクダフ、途中で「待て」と弱音を吐いたら地獄落ちだぞ。

    2019/10/17読了
    ……疑心暗鬼に苛まれ、魔女や幻影の預言を当てにしたマクベスが、最後に全てを捨てて身一つで放つ台詞。これぞ悪の美学か?

著者プロフィール

1564-1616。イギリスの劇作家・詩人。悲劇喜劇史劇をふくむ36編の脚本と154編からなる14行詩(ソネット)を書いた。その作品の言語的豊かさ、演劇的世界観・人間像は現代においてもなお、魅力を放ち続けている。

「2019年 『ヘンリー五世 シェイクスピア全集30巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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