朝の少女 (新潮文庫 ト 15-1)

  • 新潮社
3.73
  • (44)
  • (48)
  • (75)
  • (5)
  • (2)
本棚登録 : 496
感想 : 77
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102023112

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 外国児童文学なんて、超ひさしぶり。翻訳は野坂悦子ではなくて灰谷健次郎。140ページの薄い小説。朝型の姉「朝の少女」と夜型の弟「星の子」が、反目しながらも両親と一緒に暮らしていく、なんてことない田舎の島の日常。淡々としてて退屈な印象を受けるが、我慢して最後まで読むと、児童じゃなくても、いろいろと考えさせられる。たしかに一種のサプライズ・エンディングといっていい。裏表紙の紹介文「海や星や太陽に抱かれ、ふたりは幸せだった。運命の日がくるまで──」。予備知識なしに、読めるといい。

  • 灰谷健次郎さんの本は実は初めて…!
    と言ってもこれは訳本なんやけど、とてもしっくりすぅっと心を撫でられる気持ちにたる言葉で訳して下さっている。
    早起きが得意な、”朝の少女”と、夜が好きな”星の子”と取りまく家族の日常。
    とてもピュアで美しいものしかそこにはなくて、人間の本来の、根っこの生きるうえでのきらきらした部分を掬い上げている本。

    と思っていたら、一番最後のページで思わず息を呑んでしまう結末。
    今わたしたちが生きてるこっち側の世界と、物語で読んだあっち側の世界、当たり前のことだけど、始まりと終わりがあって、何かの終わりに今があるのだと、背筋が思わず凍ってしまった。

    ないものねだりだが、あっち側のほうが、幸せだったのではないか、少しそう思わずにはいられなかった。それくらい、美しかった。

    ”名前がほんとうに身についたとき、人は名前通りの人になる。”

  • なんか詩的で夢見な感じだから
    読んでられないかな…と思ったけど
    ラストの衝撃ってレビューを信じて我慢したら
    だんだん心地よく楽しめた。

    と思っていたらのエピローグで
    愕然とした。

  • わたしも。
    衝撃的なエピローグは大事かもしれないけど、このお話の良さはエピローグに拠らない。

    昔私は朝の少女だった。たのしみがいっぱいで、朝より先に起きていた。

  • 読み始めたら止まらなかった。一気に20分くらいで読んでしまった。朝の少女と星の子。対称的な二人が自然の中で学び大人へ成長していく。平易な文章で綴られているがその実奥が深い。心に投げ掛けてくるものがあった。子ども向けだけど、大人が読んでも感動できる作品。素晴らしい。2011/105

  • 衝撃のラスト。

  • 今年読んだ本の中では暫定1位でおもしろかった。

  •  
    さわやかな朝の風を感じら、途中まではすごく素朴な気分で読めますが
    急激にやってくるラストがあまりにも悲しく、
    しばらく考えさせられるお話です。

  • ワンシーンワンシーンが頭に浮んで心にくる素晴らしい文章。
    もっと地球と暮らしたくなる。
    大好き。

    メルモにもプレゼント

  • 内容は何も知らずに読むのが良いかも。

    南国の自然の中の生活が美しい。

マイケル・ドリスの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×