黒猫・黄金虫 (新潮文庫)

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制作 : Edgar Allan Poe  佐々木 直次郎 
  • 新潮社 (1951年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102028018

黒猫・黄金虫 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • やっぱり名作です。
    当時はどれほど斬新だったんだろう

  • かたっくるしいもんだと思っていたけど、
    結構読みやすいです。

    なんか人間の色んなものを見せ付けられている感があります。
    でも、嫌悪感とかはあんまりないです。

    どの作品も最後の一文が印象的です。



    二回目!
    やっぱり好き!
    でもやっぱりポーの推理小説はあまり好きじゃないので
    黄金虫以外ね。

  • 物語が動き始めたら面白いんだけど前置きが長いんですわ

  • わたしからとびだしたわたしはわたしがおいだしたわたし

     ポーは、よく分裂する「私」を描く作家だ。

     最も分かりやすいのが『ウィリアム・ウィルスン』。
     賭博に手を染め、放蕩の限りを尽くすウィリアム・ウィルスンを世界の果てまで追いかけていくのは、もう一人のウィリアム・ウィルスン。彼の内側にあったはずの良心が、本体の中で居場所をなくして外に飛び出し、別働体となって自らに迫っていく。彼は彼自身の受け入れを拒んだために身を滅ぼす。

    『黒猫』においても、主人公は分裂する。猫殺しのみならず人殺しにも及び、隠蔽工作までやってのけた彼が、もとは心優しく動物好きだったという。生来の性格はぐっと隅に追いやられて、ついには外に押し出される。だが、良心は二匹目の黒猫となって別行動をとり、本体の罪を暴く。私から飛び出した私。私が追い出した私。

    『アッシャー家の崩壊』で、マデリンを生きたまま葬った二人も、おおもとは一つなのではないか。分裂し、「私」の大部分は報いをまともに受け、屋敷もろとも破滅する。しかし都合上、一部は崩壊を免れて残り、語り部を務めるのである(登場人物全員死亡では、証人がいなくなってしまうから)。

    『メールストロムの旋渦』に出てくる男が二人という点も分裂気味……? とまで考えるのは強引かもしれないが、崖から大渦巻の外観を見下ろす男と、渦の内側に巻き込まれたことのある男との会話が綴られている。

    「私は世界中でたった一人しかいない」「私のかわりはいないのだ」
     そういう結論に達してほっとする時もあるが、唯一無二というほど強固な存在だと言い切る根拠は、残念ながら不足している。私以外にも私はいるかもしれないし、私は分裂するものかもしれない。
     という、何だかもうアイデンティティが危機一髪(悪くすると崩壊)を迎えそうなめちゃくちゃな雑念にとらわれている時にポーの短編集を読んだせいで、一層興味深く感じたのだった。

     恐ろしげな話が続くが、最後はそれほど筋が錯綜しない、純粋な宝探しの物語『黄金虫』で、ポーが素朴で爽やかな読感の小品も残したことを伝えている。

     なんて、いちいち感想を残すのもちょっと恥ずかしいような古典。この著者が気になる人なら必ず通る道にある<基本の一冊>だが、何度読んでも気が狂いそうなほどゴシックなポー! やっぱり好きだ。

  • なかなかにレトロな雰囲気が満載。黄金虫の謎解きとか、この手の推理小説好きなちびっことか、あっという間に正解にたどり着きそう。ていうか昔はちびっこ向けの謎解き本みたいなのがけっこうあったよなぁ。今でもあるんかな。しかし、「黒んぼ」の「ジャップ」が、「~そうでげす」とか言ってるという、2重3重の差別表現でぶっとばしてるのとか、なかなか時代を感じさせて趣き深い。

  • 黒猫は飼っている身としては始めとか途中つらい描写がありました。予想はつくものの、実際それを見たら怖いだろうなと。最後の部分は黙ってればわからなかったのにそこは黒猫の呪いでしょうか。アッシャー家はおどろおどろしいです。ウィリアムウィルソンは一体いつから彼の精神状態がおかしくなってしまっていたのかが気になります。メールストロムは緊張感からか読むスピードも進むにつれて早くなりました。黄金虫は個人的に一番好きな話です。壊れてなかった、寧ろ探し当てちゃうまでが的確に動いていたというところが秀逸です。どれもちょっと怖いけど楽しめました。

  • ウイリアム・ウィルソンを読みたくて買いました。ドッペルゲンガーものの元祖をじわじわと制覇しているわ。
    黒猫は残酷やから読むのしんどいかなと思ってたんですが、話として普通に楽しめました。はらはらそわそわするよ。

  • 大学1年の時に買って読んで以来、本棚に置きっぱなしだった本。ふと再読したくなり、読み直しました。5つの短編、いずれもストーリーはまったく覚えておらず(笑)

    表題作の一つである『黒猫』、こんな作品だったかーと新鮮に読めました。オチの予測がついてしまったのは、かつての記憶がどこかに残っていたのか、推理小説にたくさん触れる中で、似たような場面を読んでいたのか。いずれか分かりませんが、適度に暗さのある佳作です。

    『メールストロムの旋渦』、これも中盤から「どうやって語り手が大渦巻から助かったのか」が見えてしまいました。が、これはほぼ間違いなく、この作品をベースにした漫画か別の作品の知識によるものだと思います。そう考えると、著者の影響力は凄い。

    そして表題作のうちのもう一つ、『黄金虫』。暗号小説としては、恐らくこれが草分けになるのではないかと思います。読者に暗号を解かせる気はほとんどなさそうですが(笑)、この流れからドイルの『踊る人形』あたりが出てきたのかと思うと、著者の先駆性はやはり素晴らしいといったところ。

    著者の生きた時代が19世紀中盤なので、さすがに時代設定も背景も古いですが、この時代にこの世界観の作品を出しているというのが著者が今でも評価されている所以です。新しい小説にばかり惹かれるという人でも、手に取る価値はあると思います。

  • 黒猫はなんとなく知っていたけれど、2匹目だとは・・・。
    その他の作品は、難しくて読むのに時間がかかった。
    勉強不足で辞書が無いと読めなかった。
    内容についても、わかる様なわからない様な・・・。
    また時をあけてチャレンジしたい。

  • どの話も面白く、一気に読みました。
    個人的には「黒猫」「ウィリアム・ウィルスン」が特に好きです。
    どの話も計算されていて、読み終わるとビックリします。

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