モルグ街の殺人事件 (新潮文庫 ホ 1-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102028025

感想・レビュー・書評

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  • デュパンの語りはくどくどくどくど長くて読むのが大変です。ホームズとワトソンの元祖にあたるというデュパン先輩ということで読みましたが、デュパンと語り手わたし君の関係がガチすぎて、ドン引きの大喜びでした。

  • 2012年1月18日読了。推理ものミステリの古典中の古典。モルグ街で発生した無残な殺人事件、犯人が侵入不可能・脱出不可能と思しき密室で、いかに事件は発生したのか?名探偵(というか、単なる趣味人)デュパンの鮮やかな推理とは。「あり得ない出来事⇒出来事そのものの否定」と考えるのではなく、「あり得ない出来事⇒人間では起こせない出来事、では人間以外が主体だったら?」「唯一の侵入口の窓は閉ざされていた⇒窓が唯一の侵入口であるなら、そこは出入り可能でなければならない」と考えるデュパンの推理は真っ当に思える。凡人は先入観を持って・常識でもって物事を考えるが、名探偵には整然とした論理で物事に当たり、それが凡人には神業のように感じられるということか。

  • 表題作以外が気に入る、という。

  • モルグ街の殺人
    パイオニアの一作目が、超人的な獣オチ…

    落し穴と振り子
    わからん。情景も、心情も、展開も、結末も。描けないまま終わってしまった。

    マリーロジェエの怪事件
    大衆というものは、一般の考えに辛辣な反対を述べる人だけを考え深い人だと思うものだよ。推定においても、文学においてと同様に、いちばん早く、また一番広く理解されるのは警句なんだ。
    最初わからんくて、途中話が見えてきて、最後わからんくなって突然終わった。

    早すぎる埋葬
    難解。今でいう夢オチ?

    盗まれた手紙
    ようやく読みやすかった

    知性が高く、言い回しはくどく、すらすらとは読めない。残念ながら文字を追う時間が多かった。

  • 表題の、モルグ街の殺人事件には勿論のこと衝撃を受けた。その他のエピソードも不思議なものばかりだが、これが推理小説の始まりと思えば納得するようなそうでないような、、。デュパンがあらゆる名探偵のはしりであることを感じさせるところは面白かった。

  • ミステリの古典

  • 誰もが知る名探偵・デュパンの代表的な登場作品であるモルグ街の殺人事件を表題とし、恐ろしい拷問を題材とた落とし穴と振子、モルグ街の後日談であるマリー・ロジェエの怪事件、恐怖の体験記・早すぎる埋葬、最後に再びデュパンの盗まれた手紙。
    ミステリィ作家の開祖であるポーの4作品収録。

  • ミステリーの祖だからこその自由さ、意外性。

  • モルグ街は犯人が意外な方向で、普通の感覚で読み進めるとちょっと反則感です。
    デュパンシリーズはまさにホームズのように人並み外れた観察力と人付き合いのちょっと下手さ。相方はワトソンくんより普通の頭脳かな。手紙の話はしてやったりなデュパンがなんとも。埋葬と振り子は自分がそうなったらと思うとうそ寒くなります。マリーロジェが一番読みにくかったかも。

  • 2015/03/20 読了

  • 読みにくい!古いから?
    表題作、こんなのありか~。
    『盗まれた手紙』が軽くて読みやすかった。

  • 5編からなる短編集。推理小説・ホラー小説の古典。

    現代のミステリにどっぷり浸かっていると、こうした推理小説の初期形態があまりに単純に思えてしまうのは否めない。

    ただし、ポーの作品はそのバックグラウンドが非常に豊かで、味わうには相当な知識を要求されるのも事実。論理学や数学などを基に、事件を解決していくデュパンの芸当は華麗で鮮やか。

    ホームズ作品もそうだが、主人公の言葉の端々にのぞく過剰な自信が鼻につく。横にいる補佐役はキレてもよいだろ!と突っ込みながら読んだ。

    個人的には、生きたまま土中に埋葬されてしまう男の恐怖を描いた「早すぎる埋葬」が面白かった。狭い棺の中での心理描写が恐怖をあおる。

  • 犯人がなんじゃそりゃて感じでしたね。
    理屈っぽすぎて、肝心のストーリーの面白さが描けていないように感じられた。

  • 映画の予習として読了。
    後書きでも書かれているが、なにしろ訳が素晴らしい。これを昭和の初期に訳されたのかと思うと本当に頭が下がる。

  • ポー映画上映ということでこの機会に読了。
    モルグ街など有名なものは何度目かの再読。

    ドイルなど後世に与えた影響を改めて深く感じた。
    「モルグ街」「盗まれた手紙」はそっくりですね。

    「マリー・ロジェ」は実際の事件ということで、時代背景や試みが興味深かった。

    「落とし穴と振り子」「早すぎる埋葬」などの恐怖小説は…怖かった…。
    最後には一種のカタルシスが感じられた。

    他の作品も順次読破中。

  • あらゆる探偵モノの原点だと思うと興味深く読めた。やはり今から読むと展開や説明部分は少々陳腐な点が鼻についてしまうが、興味をかきたてられるスリリングさ自体は色を失っていないのがすごい。

  • オーギュスト・デュパン最初の事件

  • 古典中の古典というか推理小説の源泉。ここから推理小説・ミステリは始まったと言われている。
    デュパンという類希な洞察力・推理力を持つ人物と、その驚くべき言行を「わたし」という語り部=ワトソンが伝承するという推理小説必殺の方程式が既に出来上がっていることが驚異。そして、そのハチャメチャな事件の真相(←尊ぶべき古典に対して失礼・笑)と、デュパンの思い通りに関係者が行動を起こしてしまう超ご都合主義(これまた失礼)の強烈さは、いまだもってミステリ界で新鮮さを保ち光り輝いている。

  • 青空文庫で無料だったので、久しぶりに読んだ。世界初の推理小説。今よんでも全く古臭くない。
    初めて読む人は犯人に驚愕するだろう。

  • 近代小説に推理小説のジャンルを確立した記念すべき一冊。
    所々わかりづら~い表現はあるものの、数学的な思考をフル活用したデュパンの推理は天才的。
    こういう本を読むと中学で習う数学とかがいかに重要かがわかりますね。

  •  古典中の古典を読んでみた。古い方の訳本。
    「モルグ街の殺人事件」ミステリのはじまりである作品だが、事件解決への論理展開は少々難解なところもあってなかなか手強い作品だ。密室を扱ってることや人間の盲点をついているところとか興味深い。まあ古典といわれてるんだから当たり前なんだけど。
    「落穴と振子」宗教裁判により地下牢へ入れられた主人公。これは怖いねえ。イメージが鮮烈。
    「マリー・ロジェの怪事件」タイトル作と同じデュパンものミステリ。こちらの方は難解なところは少なく読みやすい感じもあるが、解説にもあるようにちょっとごちゃごちゃしていて分かりづらい。
    「早すぎる埋葬」その名の通り、生きているまま埋葬される恐怖を扱ったもの。断片的なエピソードが並んでエッセイの延長線みたいに感じる。ラストは少々アレ?となるが、早すぎる埋葬を怖れるあまりにとる強迫観念に満ちた行動のくだりとか面白い。
    「盗まれた手紙」これもデュパンもの。腹黒い大臣が高貴な方を陥れるために盗んだらしい手紙を探すミステリ。これは読みやすい。心理的なトリックとかが扱われている。
     古い訳の方で読んだせいか多少読みにくいところもあるが雰囲気があったともいえるかも(新訳の方は読んでいない)。ミステリの古典ぶりよりホラー方面の方が印象に残り、はからずも自分がミステリ体質を欠くことが確認されてしまった(笑)。

  • はい、江戸川乱歩の筆名の元ネタの方ですね。

    ポーさん、詩で有名ですが、短編小説も書いてます。
    ジャンルはミステリ(探偵モノ含む)系、恐怖系です。

    この短編集では、探偵小説ではホームズ、ポワロなどの先輩にあたるデュパンさんの全事件(モルグ街の殺人事件、マリー・ロジェエの怪事件、盗まれた手紙)が掲載されています。

    何で先輩とか書いたかというと、登場人物であるデュパンと私の関係が、ホームズとワトソンを彷彿とさせるから。
    パクリじゃないよ!と強調しておきます。

    いやー、久々に読んだけどやっぱり凄い。リアルかつ精密な情景描写が。殺人現場が頭の中にそのまま再現される感じ。

    そして非常に論理的に展開されていく名推理。
    この人学者になれるんじゃないか?という位理路整然としています。

    まあマリーロジェエのだけちょいと釈然としない理論展開しますがね。理由は後書き読んで下さい。

    ちなみに、モルグ街は初見だと犯人分かった時にキバヤシ状態になります。良い意味で。
    てか初見だった当時の私はなりました。

    あとの二つは恐怖系。こちらも描写が細かく、エグくて怖い。

    何ていうか、暗闇の表現が怖いんですよ。
    作者が「闇=死」という考えを持っているみたいで、実際にその闇にぶち込まれてる様な恐怖を味わえます。

    乱歩好きは恐怖系、本格ミステリ好きはデュパンの話を読んで楽しんでみてはいかがでしょうか?

    評価は文句なしの5です。

  • 面白かった。犯人が意外。
    短くて良い。
    iphoneアプリにて。

  • 青空文庫で読了。デュパンがスマートでカッコいい。
    ところで昔はデュパン達のように、出会ってすぐに一緒に暮らすのは日常的だったのだろうか。現代日本から眺めると、怪しい関係を邪推してしまうが。。。

  • 古典ということで。データだけをずらずら並べたあとに一気に推理するっていうある意味究極の推理のスタイルを取った小説と、純粋に恐怖だけを抽出して表現したような小説が、ある程度の統一感をもって1冊の本になってるのが面白い。正直マリー・ロジュエは全く理解する気にもなれなかったけど、他はなかなか興味深かった。「早すぎる埋葬」とか、これはポー自身が常日頃考えていたことなんじゃなかろうかというほど執拗に書いてあるしw 変態だと思う。

  • 「モルグ街の殺人事件」は推理小説の原点と言える作品です。
    殺人犯に関しましてはミステリというよりホラーのような気もしますが、予想もしない驚愕の真相ではあります。
    その他の話では「早すぎる埋葬」が印象に残っています。

  • 特異な美意識を持ったポーの作品。
    残虐異常な母娘殺人事件の謎を、天才的な分析力をもったデュパンが解明する推理小説第一作『モルグ街の殺人事件』。その内容(人物)はルパンやシャーロック・ホームズなどの名探偵に影響を及ぼした程の・・・とは有名な話。デュパンの喋り口調がとても好きです。個人的に。
    演繹的に見ていたものがいきなり帰納的に見え始める。そこがポーの作品の楽しさでもあります。
    推理小説ではないけれど短編の“落穴と振子”も面白い。

    (2010.02.23)

  • 本格ミステリの始祖であるポーの作品。
    犯人は●●かなー?と想像してたら、うっかり当ててしまった。

  • デュパンの雰囲気が好み。

  • 色褪せない名訳です。

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著者プロフィール

(1809年〜1849年)アメリカの作家、詩人。推理小説の祖とも言われる。主な作品に「アッシャー家の崩壊」、「黄金虫」、詩集『大鴉』など。

「2020年 『【新編エドガー・アラン・ポー評論集】 ゴッサムの街と人々 他』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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