クリスマス・キャロル (新潮文庫)

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著者 : ディケンズ
制作 : 村岡 花子 
  • 新潮社 (2011年12月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102030097

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クリスマス・キャロル (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 冷酷無慈悲・守銭奴・エゴイストの商人老人スクルージはその性格ゆえに周囲に疎まれ、嫌われ、本人自身もそれでいいと人への慈悲や優しさとは無縁の生活を送っていた。
    ある年のクリスマス・イヴ、数年前に亡くなった共同経営者であるマーレイの亡霊が訪れ自分の悲痛な人生と死後について語る。スクルージの悲惨な結末を回避するために、3人の精霊が彼の前に現れると伝える。

    少し教訓めいた展開ですが、読みやすさは十分です。悲惨な人生を見せられる描写はぞっとさえしました。人生はどの地点からも変えられる。自分の生の終わりに、良い人生だったと思えるために今どう振る舞えば良いかを考えさせられます。また、英国のクリスマスの様子や、いかに大きなイベントであるかもよく分かります。
    訳が村岡花子さんだったとは驚き。

  • 先日から色々きっかけがあって、
    ディケンズを何か読みたい!と
    BBの本屋さんで、求めてきたこの本。
    季節外れでごめんなさい。

    「月長石」の執事ベタレッジに憧れて、
    「ロビンソン漂流記」も買ったりしたものだから、

    ちょっとまずは短めものから…、なんて
    思いましてですね。

    超有名なこの作品、粗筋も概ね存じ上げているつもり、
    でしたが、思っていたのとは大分違いました。

    なんだか教訓めいた、真面目な作品と
    勝手に思い込んでおりましたが、
    ユーモラスで、洒落ているお話、

    やはり、長きにわたり愛されるものには
    ちゃんと素晴らしい魅力があるのね。

    「知ってるよ!」と言う声が聞こえてきますが
    念の為粗筋は、

    あるクリスマスの晩、強欲でへそ曲がりで冷たい性質の
    老人スクルージのもとへ、死んだはずの相棒マーレイが
    現れる…
    スクルージは、3人の幽霊につれられ、過去、現在、未来の
    旅をする…

    「こう言う事をすると、こう言う風になるよ!」と言う脅しではなく、

    「そうだった、そうだった、でも忘れてしまっていた!」と言う
    自ずからの気付きの連続で、
    読者の私も読む前と比較すればかなり清らかな心になり読了。

    スクルージさんの甥っ子さんが
    一貫して優しいのがまず救い(あの妹さんの子供だものね)。

    スクルージの会社の書記の子供、ティム坊に関しては、
    私もすっかり感情移入していたから、
    ああ、本当に、良かった!

    また、12月半ばになったら、読み返そう!

    表紙裏に出ているディケンズさん、お髭の感じが
    コリンズさんに似ている(と言うかほぼ同じ)。

    仲良しだから、ではなく、
    やっぱりこの時代流行った髭型(?)
    なのでしょうね。

  • 本当に好きなお話。
    クリスマスの時期でなくてもこれを読めばあの楽しい季節の気持ちになれる。

    街全体がいつもと違う高揚感に満ちた様子も、スクルージを見舞うちょっぴりホラーな展開も、人は何歳からだって変われるんだというシンプルな希望も、素直に心に入ってきます。

  • 情なきスクルージは自分の死後がそんな風になることは、
    ちょっと想像してみたら分かったはず。
    想像力のない人には、現実を見せつけるのがいちばんなのでしょう。
    でも未来の自分より、子供の頃の健気な自分を見て改心したんでしょうね。

  • 人間嫌いな老人が、相棒だった友人の亡霊に出会い人々と触れ合っていく感動ストーリー☆☆最後に老人は・・・!!

  • クリスマスおめでとう! 笑顔になれる

  • あまりに有名なお話だったので、読まなくてもだいたいの話の流れは知っていた。しかし、あらためて読んでみることで、それぞれの幽霊の見せるものがスクルージの心境に及ぼす変化を感じ取ることができた。
    ラストに、スクルージが多くの人によい行いをしていたが、その場面はとても清々しく、気持ちの良い読後感を味わうことができた。

  • 作品の感想は岩波少年文庫版の方に書いたので、ここでは主に翻訳について記す。
    ▼岩波少年文庫『クリスマス・キャロル』感想:
    http://booklog.jp/users/shiosato/archives/1/4001145510

    新潮文庫版の翻訳は歴史がある。1952年に村岡花子によって訳されたもので、当初は『クリスマス・カロル』と表記されていた。村岡花子は『赤毛のアン』の邦訳で知られる翻訳者で、モンゴメリをはじめディケンズやマーク・トウェインなどの邦訳も数多く手がけた英米児童文学翻訳の大家である。村岡花子の『クリスマス・カロル』は、その後、彼女の孫にあたる村岡美枝・恵理姉妹により2011年に改訂がなされ、現在のバージョンになった。

    由緒あるバージョンであるだけに、2011年の改訂版でも訳文はかなり古風である。難訳というわけではないので、近代文学を読みなれた人は気にならないと思うが、平成生まれの人には単語レベルで通じないのではと思われる箇所もある。例を挙げると、「欲張り爺さん」を「我利我利爺(がりがりじい)」と訳していたり、「マッシュポテト」を「つぶし馬鈴薯(ばれいしょ)」と訳していたりする。

    なので、ディケンズに初挑戦する人には、現代の口語文に近い文体の岩波少年文庫版の方が、抵抗感がなくて読みやすいかもしれない。逆に、古典的風格を訳文にも求める年季の入った読書家の人には、新潮文庫版が適していると思う。さらにいうと、複数の翻訳がある海外文学を選ぶ時、翻訳者の名前を逐一チェックする習慣のある読書狂の人(シェイクスピアは福田恆存限定とかいう人)には、村岡花子バージョンは間違いなく「買い」である。

    新潮文庫版のもうひとつの利点として、訳注が多いことがあげられる。この作品は主題からしてキリスト教の影響下にあり、聖書に関連する表現が多く出てくる。19世紀イギリス内外の事情を知らないと意味がわからない部分もある。児童書である岩波少年文庫の訳はとても読みやすいのだが、残念なことに訳注がついていない。

    もちろん、細部がわからなくても物語を楽しむのに支障はない。ただ、子供を持つ親なら、子供が「これ、どういう意味?」と聞いてきたとき、きちんと答えてあげたいと思うところだろう。しかも私の憶測によると、子供にディケンズを薦めるタイプの親には、「パパ(ママ)にもわからないなぁ」とは言いたくない見栄っぱりが多いはずだ。新潮文庫版の訳注は、そんな負けず嫌いの親のために、ささやかなアンチョコとして役立ってくれるだろう。

    天国の村岡花子女史からは「親がそんなことでどうする! 勉強しなさい!」と叱られるかもしれないが。

  • 今では大分変わってきているのかもしれないが、町中が善意と暖かい家族的な雰囲気に満たされるヨーロッパのクリスマスは羨ましい。日本のクリスマスは、なぜか恋人と消費の祭典になってしまい、本来の姿から著しくずれてしまった。

  • クリスマスに読んだ。
    人として大切なことは何か?を再度自分に問いかけることができた。
    やはり「貢献」だと再確認できた。
    読んでおいて良かった。

  • クリスマス恒例の読書。God bless Us, Every One!

  • 12月、いやがおうでもクリスマスのことを想わないではいられない。
    クリスマスという言葉に踊らされているわけではなく、一定の歳になってクリスマスの意味を考えるようになったということか。
    身近な人を想い、感謝し、暖かい気持ちになれる日を迎えることの喜びを感じられるようになった。

    今だから「クリスマスキャロル」を読んで泣くこともできた。
    -----------
    吝嗇、業突張り、人情のかけらも持ち合わせないスクルージ。
    彼は使用人を寒く暗い部屋で働かせ、クリスマスに働かないことに腹をたてる、心のせまい人物だ。

    彼を導くクリスマスの三人の幽霊。

    スクルージの子供の頃の寂しいながらも優しい親族がいた事を思い出させ、若き日の恋人を見せ、失ったものがどれだけ大きいかを知らせる過去の幽霊。

    現在の幽霊は、スクルージが人々の口にのぼる時、彼がどんなに滑稽で冷血かと噂されている所を見せる。

    未来の幽霊は、スクルージが死を迎えたあとも身ぐるみはがれ、それが妥当だと人々に蔑まれているその場に、彼を連れていく。

    ケチで冷血で浅はかだったことに思い至り、寂しい末路をたどりたくない思いと、暖かく人を憐れむ気持ちに満たされたスクルージは、心からクリスマスを祝う人となる。
    そして「スクルージこそクリスマスの祝かたを知っている人」とまで言われるようになる。

    長い年月でコチコチに凍ったスクルージの心がとける瞬間は、読者を晴れやかな気持ちにさせる。

    ----------
    笑って泣いて、気持ちが揺すぶられる「クリスマスキャロル」はそんな本。
    映像が浮かぶような、場面ばめんの展開が鮮やかで飽きない。
    クリスマスには読み返したくなる一冊である。

  • 毎年「クリスマスの時期になったら読もう」と思いながらも、いつもその時期になると忘れて読みそこなっていた。知人がミュージカルのクリスマス・キャロルを絶賛していたので、今年こそは!と思いやっと読めた。
    クリスマスのお話なので貧しい家庭の小学生くらいの男の子が主人公と長年思い込んでいたけど、ケチな金持ちの爺さんの話だったのが意外だった。
    貧しい家庭が節約するのは当たり前としても、お金持ちが吝嗇家になる理屈はいつもよくわからない。億万長者の脱税とかね。
    それにしてもスクルージ爺さんの変わりっぷりはすごい。まぁ、教訓を含んだ童話のような感じかな。「いつもはむかつくクソジジイもクリスマスに免じて大目に見てやろう」みたいな会話が出てきて、クリスチャンにとってのクリスマスって本当に特別な日なんだなと感じた。
    スクルージの甥っ子君がとても人間のできた子だ。不機嫌な相手にこういう風に接することができるようになりたい。

  • 読み始め…16.12.2
    読み終わり…16.12.3

    クリスマスイブの早い夜
    因業で守銭奴じじいと噂されるスクルージの前に、かつての仕事の相棒だった今は亡きマーレイの亡霊が表れて、これから三人の幽霊と対面するようにと告げられます。

    三人の幽霊はスクルージ自身の過去・現在・将来の姿で現れて、スクルージはそれぞれの自分の幽霊と向かいあうことになります。
    そしてその幽霊に伴われて知人の家を訪問するスクルージは、炉辺でクリスマスを祝う人や貧しくても心温かい人々、さらには自分の将来の姿も見せられて、少しずつ心を入れかえていくのです。

    相棒マーレイからよき友スクルージへ
    優しいきもちという素敵なクリスマスの贈りもの。

    私は著者ディケンズさんから
    優しい気持ちになれるとても素敵な贈りものを頂きました。

    クリスマスには
    私も大切と思う人に、優しい気持ちの贈りものをしてあげようと思います。

  • 子どもの頃読んだ物語を大人になってから改めて読み直すと、登場人物への印象が変わったり、物語を通じて新たな発見や気づきがあったり、なんてことよくあると思います。自分にとってこの「クリスマス・キャロル」は、まさにそんな一冊でした。

    過去の苦しみやつらい経験もその全てが、人生の幸せを見つける為の鍵になるかもしれません。自分の人生に振り返る部分が増えてきたと感じた時に、一度、もしくは改めてこの本を手に取ってみてはいかがでしょうか。

    「メリー・クリスマス」の言葉がこの小説から生まれたのを知ったのは大人になってからですが、それ以来この言葉を誰かに伝えるとちょっぴり幸せな気分になれるのです。それはディケンズからの贈り物なのかもしれませんね。

  • クリスマスが好きになる

  • 名前は知ってるけど読んだことはない本。
    人に優しくなれる物語。

    「人間よ,もしお前の心が石でなく人間なら,余計とは何であるか,どこに余計なものがあるのかをはっきりわきまえるまでは,この悪い文句をさしひかえるがよい。どんな人間を生かし,どんな人間を死なせるかお前に決められると言うのか。」(108頁)

  • 現実とはかけ離れていますが確かに優しくなれそうな気がする作品です。
    読み進める中で言い回しの古さはそこまで気になりませんでしたが、数箇所誤字が目に付きました。

  • 私事ですが、大学入試で志望理由書に本作を取り上げました。
    アメリカにいた中学生の時分に出会った本作は、まだ欧米の文化や英語で書かれた本に親しみの薄かった私にとっても、非常に面白く感慨深い、印象に残る物語でした。
    今また日本語で通して読んだことで、再びあの時の感動に浸ることが出来ました。

  • プラトンの「国家」は、人生の折り目折り目でゆっくりの読み返しですが、この作品は大学を卒業したころからほぼ毎年クリスマスのころに読み返しています。大学の先輩から譲ってもらった、だるまのセリカ2000GTっていうクルマのダッシュボードにずっと入れっぱなしにしていたものです。雑に扱うものですからボロボロになってしまって、今持っている本は2代目です。
    読み返すごとに新たな発見があって、クリスマスの楽しい気分になることができます。スクルージは酒を絶ちましたが、すみません!スクルージに乾杯!

  • クリスマスも終わり、ようやく忙しさも落ち着いたのでたまった感想をボチボチまとめる。今年の感想は今年のうちに。

    クリスマスの準備に教会への行き帰りに毎年読むクリスマス・キャロル。
    今年は新たに村岡花子さんの翻訳でも読んでみた。
    少し古さを感じさせると聞いたことがあり避けていたけれど、実際読んでみるとそんなに古臭くなかった。寧ろ好み。
    改訂がなされているからかもしれない。

    小さい頃、テレビでクリスマス・キャロルのドラマを観た。
    とにかく泣いたことを憶えている。そして教会に行って司祭に自分の想いを喋りまくった。
    そのときの印象がずっと残り、いつしか待降節には欠かせない読み物になった。

    物語は簡単に言えば、業突く張りの老人が失ったやさしい心を取り戻して残りの人生を生き直すというもの。
    勿論、意外な展開も衝撃の結末もなし。

    ディケンズがクリスマス・キャロルを書いた時代背景や世相といったものから掘り下げて読むのも良いと思うけれど、そんな難しいことを考えて読まなくてもいい本というものもあると思う。
    クリスマスが近づいてきたら、わたしは自分の出来る範囲でひとを思いやりたいと思った昔の素直な自分を思い出したい。それだけだ。

    ひとは生きていくうちに多くのものを得ると共に、多くのものを失う。
    中には取り返しのつかないものもあるだろう。
    それでも、自分の心だけは自分次第で取り戻すこともできる。
    日常の煩雑さに、自分を思い出し見つめなおす機会はなかなかないかもしれないけれど、忙しくなりがちな年末に敢えてゆっくり人生を振り返り、残りの人生を考えなおしてみるのも悪くないと思う。
    毎年そうさせてくれるこの本が、わたしはやっぱり大好きだ。

    今年ももう少しで終わりますね。

  • クリスマスおめでとう。暖かい気持ちになれるお話でした。スクールジにも改心のチャンスを与えられる幸せな日になりました。

  • 大学時代に読んでから、何回か読んでますが、何回読んでも良いですね。クリスマスに人は優しくなれるということを実感できる。
    きっとスクルージの心の中のどこかでは、まだ子どもの頃のクリスマスの風景が残っていて、小説には出てこない場面で、思い出したりしてたのかな・・・と思ったり。

  • 名作は素晴らしい。心温まるクリスマスにぴったりの本。

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