二都物語 (新潮文庫)

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制作 : Charles J.H. Dickens  加賀山 卓朗 
  • 新潮社 (2014年5月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (666ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102030141

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二都物語 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「負けるゲームはおれがします」って、シドニー・カートンかっこよすぎやしませんか。フランス革命前後の文学はいくつか読んだけれど、ディケンズの筆は凄味が違う。サンタントワーヌで貧しい市民たちが地面に流れたワインをすするシーンなんか、夢に出て来そう。侯爵の屋敷の石の顔や、不気味にひたすら編み物をして人の顔を記憶するドファルジュ夫人など、情景が目に浮かぶようでまるで映画を見ているような感じで読めた。後半はラ・ギヨティーヌが大活躍で民衆の狂乱が恐ろしく、この辺は映像で見たらトラウマになりそうなので遠慮したい。
    現代日本に住む私たちも当たり前のように自由、平等の恩恵を受けているけれど、それを手に入れるまでには日本でだってたくさんの血が流されたわけで。決してタダで手に入ったものではないのだと肝に命じておかなくてはなと思う。
    ディケンズ=王道で、最後はハッピーエンドになるのだろうとたかをくくって読んでいたらとんでもなかった。ディケンズにしては短めだし、なんて軽い気持ちで手に取る作品じゃなかった。内容はかなり重ためなのでこれから読む人は心の準備をしてから読んでください。

  • 1年以上かけて読了。感動。なぜもっと早く「ディケンズ体験」しておかなかったかと悔やんでいる。英国で人気なのがわかる。時間を見つけて読むというスタイルだったので、時には何ヶ月かたってページを開くこともあったが、どんなに時間が開いても読んだところまでのあらすじや光景が浮かんできた。不思議だったが、それが名作というものの持つ力なのだろうか。あまりにも興奮して感想を話した友人には、「そんな読書体験ができて羨ましい」と言われたほど。最後に向かっって渦巻きの中心に流れが向かうようにすべての人々が世代を経て結びついていく、素晴らしい構成。最後はこのような選択でよかったのかと悲しくもあるが、信仰、そして救済が背景にあるテーマだったかのように思う。フランス革命時をに英仏の時と国をまたいだ大河ドラマ。新潮新訳版は朗読できるかのような文章で読みやすく、登場人物たちがとても生々しく感じられた。挿絵がオリジナルのもので情景が浮かびやすいのも素晴らしい。

  • 新潮文庫では、佐々木直次郎訳→中野好夫訳→加賀山卓朗訳(本書)と、3つの版が出版されてきたが、本書は非常に丁寧な良訳で感動した。

    特にカートンの言葉づかいがすごく良い。彼の話す一言一言に、彼がどんな人間かがにじみ出ている。カートンの登場場面はいつでも胸がつまった。

    あとがきを読むと、原文の構成や解釈、過去に出版された邦訳の訳文など丹念に研究した様子がうかがえ、特に最終章の”歴史的現在”をきちんと生かした訳になっているのが素晴らしい。中野訳ではこの部分が破壊され、抑制した中ににじむ感情の高まりや物語全体の余韻を全く感じることができず、佐々木訳に比べて非常な物足りなさを感じていた。

    大好きな物語を素晴らしい訳で再び読めるほど嬉しいことはない。新訳刊行を心から喜びたい。(2016.2.24)

  • 物語に入り込むまで大変ですが、入り込んだ後は最後まで一気にいけました。伏線の張り方が上手で、この人物はここで、あそこで繋がっているんじゃないかという予想をするのがとても楽しかったです。
    この長い物語は「あの人物」のためにあったのだなと最後まで読むと分かります。でも、他の人物達も皆魅力的で誰視点で読んでも面白いです。個人的にローリー氏がいい味出していて好きです。

  • シドニー・カートン!!

  • 中学生の時だかにはじめて買った文庫本。旺文社文庫だった。表紙はほぼ同じで、こちらはカラーになっている。あまり面白かった記憶はなく、読み終えたかどうかも定かではない。
    今回、新訳ということもあり、懐かしくなって読んでみた。けっこう面白いじゃないですか!! なんとなく結末がわかっていても、思ってもみなかった伏線がつながってくる快感と、後半に向けて尻上がりに加速するスピード感が素晴らしい。ディケンズにしてはコンパクトなサイズも、話が広がりすぎずよい。名作。

  • ストーリー展開がバラバラで、何がどう繋がるのか不明なまま数百頁を読み進めるのは辛い。後半部分になって、個別の展開が全て繋がってくるとあとは一直線。

    新訳の日本文であっても、読みにくい箇所がしばしば出てくる。特に自然描写の箇所など。多分もともとディケンズの文章自体が、修飾語や関係代名詞が長々と使われていたり、主語と述語の関係もおやっ?と思わすところがあるのかもしれない。

    やはり一度は、言語で読んでみたい。

  • 「赤い帽子」がフランス革命時、共和主義者たちの自己主張・目印だったとは。やはり圧倒してくる小説。図書館本。81

  • シドニー!

    前知識なく読み始めてフランス革命が舞台と知る。
    ロンドンとフランスの。イギリス人とフランス人の。

    アガサ・クリスティの「バグダッドの秘密」からの。

    シドニーの言葉が優しい。

  • 予定調和のような展開でありながら、長編を難なく読ませるディケンズはすごいです。途中で一度だけでてくる「私」は語り手なのでしょうか?革命家、貴族、庶民、いろいろな立場の人がそれぞれの物語をロンドンとパリで紡ぐ物語は、まさに二都物語。世界で読まれ続けている名作には違いありません

  • これはもう、「シドニィィィー!!!!!(樹木希林の『ジュリー!!』風に」の一言

  • 世界史が好きな人にとっては非常に満足できる

  • 古典読書。タイトル以外は予備知識なしで読み始めた。ロンドンとパリを舞台にした歴史小説で、本人の言葉からは歴史考証もこだわったと思われる。フランス革命が起こったときの実際の雰囲気を味わえる。教科書ではただの暗記になることも小説で読むと登場人物に寄り添った疑似体験になるため今までとは違った視点を得られた。ただ前半散りばめられた登場人物の経歴が終盤に次々ときれいにハマっていくミステリ的な要素が強いので、純粋な歴史小説とは言えない面もある。ただそれがドラマチックな展開を引き出しているので、本書はフィクションとノンフィクションどちらの側面でも読み応えのあるものになっている。

  • ディケンズ後期の歴史小説。
    先が気になってページをめくらせるところは矢張り流石。当時の読者が熱狂的になったのも頷ける。
    今回の新訳はミステリ、サスペンスの翻訳で実績がある加賀山さんということで、よりサスペンスフルでワクワクさせる仕上がりになっている。

  • 先が気になって一気に読んだ。最後の方は話が見えて来たので、ちょっと読み進むのが辛くなったけど。命をかけた純愛物語だねえ。

  • 翻訳物を読み慣れていないせいかもしれないが、全編にわたる独特の比喩・言い回しにつっかかり、読了するのに非常に時間がかかった。正直、書かれていること全てについて完全に理解できた自信がない。きっと二度三度と繰り返して読むことで味わいが深まる作品なのだろうなあと感じている。

    物語の舞台はフランス革命時代のパリとロンドン。これを読むまで知らなかったのだが、当時のフランスは狂気の大衆の手による魔女狩り裁判とギロチン処刑が日常的に行われていたようだ。本作はそのような時代背景のもと、亡命貴族のダーネイ、長年投獄されていたマネット医師とその娘ルーシー、弁護士のカートンの出会いからが描かれている。

    波乱万丈の展開で読みどころはたくさんあると思うが、やっぱり括目すべきはラストでしょう。このオチの献身・純愛モノはひとつ間違えると陳腐になりそうなものだが、本作ではそんなことはなかった。理由は主人公の一人であるカートンが影のある魅力的な男性として描かれていたことと、海外作品ということで小説世界から一枚壁を隔てたような立ち位置で読めたことが大きかったと思う。

  • 世界の名作を読もうの一環で、新訳が出たということで読み始めてみたが、なんだがやっぱり読みにくい。現代小説とは違うことは分かっている。それでもなんだか読みにくいのは、自分が現代小説の分かりやすさに慣れてしまっているあまちゃんだからなのか・・・どちらにせよ頑張って読んでいった。その中で少しずつ謎めいたものが増えて来て、だんだん先が気になって読めるようになってきたのは3分の2を過ぎたあたりかもしれない。仏革が本格化したあたりからはあっという間だった。
    まったく前知識なしで読んだため、色々人物関係を想像していたのだが、最後の最後ではっとさせられた。そして全ての伏線がつながり強い衝撃を受けた。恋愛小説ですこしなめていたところもあるが、恋愛の悲劇だけではかたづけられない何かを感じた。身分制度崩壊の波の中で生きた市政の人々の物語として心に深く残る作品だった。

  • 単純なような難解なようなよくわからん感じ。
    いつの時代も人間の本質は変わらんか。

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二都物語 (新潮文庫)の作品紹介

フランスの暴政を嫌って渡英した亡命貴族のチャールズ・ダーネイ、人生に絶望した放蕩無頼の弁護士シドニー・カートン。二人の青年はともに、無実の罪で長年バスティーユに投獄されていたマネット医師の娘ルーシーに思いを寄せる。折りしも、パリでは革命の火が燃え上がろうとしていた。時代の荒波に翻弄される三人の運命やいかに? 壮大な歴史ロマン、永遠の名作を新訳で贈る。

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