白鯨(上) (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (578ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102032015

感想・レビュー・書評

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  • アメリカ文学の古典の一つと言われている「白鯨」を読んだ。分厚い文庫本上下2冊で、文章も古い訳で現代文とは言いにくくちょっと読みづらい。いつも通り通勤時に読んで1冊約3週間、上下で一ヶ月半ぐらいを要した。

    ストーリーは、伝説の白鯨(巨大な白いマッコウクジラ)を復讐に憑かれた捕鯨船の船長エイハブが探し求めて仕留めようと、アメリカ東海岸から大西洋を南下、アフリカ喜望峰を回ってインド洋に入り、東南アジアから太平洋、日本近く(たぶん小笠原近海)まで至り、ついに白鯨と戦う話である。

    物語自体はなかなか面白く、良くできている。途中、鯨に関する様々な解説が長々とあったり、当時の捕鯨の様子も細かく解説されている。この辺りに興味のない方には、文章の長さはちょっと辛いかも。私は、両方とも興味を持って読めたので、遅々として進まないストーリー展開も耐えてなんとか最後まで読めた。

    個人的に楽しかったのは、途中数多く登場する島々の名前が、趣味(アマチュア無線)の方で結構馴染み深いものばかりであった点である。結構珍しいところが多い。

    あと、この話に登場するコーヒー好きの一等航海士の名前がスターバックと言い、あの有名コーヒーチェーンのスターバックスの名前がここから取られたものであるらしいことを初めて知った。

    最後まで読んで、ふと、中学生のころ、学校の映画鑑賞会か何かで「白鯨」の映画を見たことがあるような気がしてきた。

    2007年3月24日 読了。

  • 途中で挟まる捕鯨雑学が多くてストーリーを終えず断念。メインストーリーは面白そうなのでまたいつか再挑戦したい。

  • 19世紀南北戦争以前の米ベドフオード、マサチューセッツのナンタケットという漁村の抹香鯨漁に命を賭けた漁師の話である。相当詳しく「鯨学」ともいう鯨そのもののことや鯨漁の歴史的・産業的解説から始まる。数年かけて世界の海で鯨を探し求め死闘を経て一山当てる捕鯨の実態に迫る。捕鯨船ピークオド号に乗り込んだイシュメールの眼を通して、船長エイハブと巨大な抹香鯨モービー・デイックの因縁と壮絶な戦いの物語である。

  • 昭和27年の翻訳で読んでいる。悪い訳ではないと思われるが、いかんせん、今この世に生きて流通している日本語とは異なる。岩波文庫や講談社文芸文庫と「翻訳比べ読み」をしてみてもいいかも知れないなどと思いながら読み進める。後編へ。

  • ストーリーの本筋は非常に面白い。簡単に言えば鯨相手に繰り広げられる復讐劇だ。ただ、脱線が多いため、読みやすくはない。

  • シンポジウム「戦争・コロナの先 文学で世界をよむ」
    佐藤賢一氏のおすすめ本
    2022/10/28日経新聞

  • 本筋と関係ない話が長い。面白いとはなかなか言えないが、下巻で鯨とどのように関わるのか期待。

  • とりあえず上巻は読み終えた。序盤、宿でのイシュメールとクィークェグのやりとりが微笑ましい。

  • ステイホームということで「読書だけでも海に漕ぎ出て涼しい気分になろう」と読み始めたら舞台は南洋でした。燦々とした太陽と海風が蒸し暑そうです。

  • いろんな知識が溢れてて溺死するかと思いました。
    僕、ジジイが好きなんですがエイハブ船長に見事に魅せられましたね。
    他、ジジイをお探しの方は「老人と海」と「パイド・パイパー」まで。

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著者プロフィール

1819年-1891年。ニューヨークに生まれる。13歳の時に父親を亡くして学校を辞め、様々な職を経験。22歳の時に捕鯨船に乗り、4年ほど海を放浪。その間、マルケサス諸島でタイピー族に捕らわれるなど、その後の作品に影響を及ぼす体験をする。27歳で処女作『タイピー』を発表。以降、精力的に作品を発表するものの、生存中には評価を受けず、ニューヨークの税関で職を得ていた。享年72歳。生誕100年を期して再評価されるようになり、遺作『ビリー・バッド』を含む『メルヴィル著作集全16巻』が刊行され、アメリカ文学の巨匠として知られる存在となった。

「2012年 『タイピー 南海の愛すべき食人族たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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