白鯨(上) (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (578ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102032015

感想・レビュー・書評

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  • 19世紀南北戦争以前の米ベドフオード、マサチューセッツのナンタケットという漁村の抹香鯨漁に命を賭けた漁師の話である。相当詳しく「鯨学」ともいう鯨そのもののことや鯨漁の歴史的・産業的解説から始まる。数年かけて世界の海で鯨を探し求め死闘を経て一山当てる捕鯨の実態に迫る。捕鯨船ピークオド号に乗り込んだイシュメールの眼を通して、船長エイハブと巨大な抹香鯨モービー・デイックの因縁と壮絶な戦いの物語である。

  • 本筋と関係ない話が長い。面白いとはなかなか言えないが、下巻で鯨とどのように関わるのか期待。

  • ☆☆☆2019年10月☆☆☆


    『白鯨』で素晴らしいのは、さびれた港町の描写。北風の吹く町のボロ宿で、イシュメールとクィーエグに出会い。
    海の荒くれ者たち。まるで自分がそこに迷い込んだかのようだ。絶対にかかわりたくない世界だ。

  • 正月に文豪の小説を読もうと決め、2019年は本書を選んだ。
    読む前は、巨大なクジラと戦う漁師の話、という理解であったし、間違いでは無いが、本筋の話以外の部分が非常に長い。上巻の時点ではクジラが実際に出てくるのは一瞬。
    ほとんどがクジラとは、クジラ漁とは、といった講釈に費やされる。

  • ガーーーーーー!!
    超長編で読み疲れてしまいましたぁー。
    ページにぎっしり文字が詰まってて、読んでも読んでもなかなか進まないのぉー。
    根気で読んだわよ。

    おかげで捕鯨について少しは知識を得たわ。
    でも、もっと物語を期待してたんだけどねー。
    捕鯨の解説ばかりでぇ、ちょっと苦痛だったわ。
    途中投げ出してやろうと思ったわよ。

    エイハブやクィークェブの話をもっと読みたいし、
    水夫たちの会話も読みたい。

    下巻を読むのは、ちょっと時間をおいてからね。
    まだ白鯨疲れで、読む気なし。。。。

  • 話があちこち飛んでザッピングというかゲームブックのよう。船に乗るまで色々寄り道。エイハブの復讐一直線かと思いきややっぱり寄り道して下巻へ。

  • 苦節1年。漸く上巻読了。鯨談義が凄くて一度挫折。最初の文献抄で大分読み気が削がれ、いつまでたっても捕鯨に行かないので何度も挫折しそうになりながらなんとか上巻を読みきった。上巻は決して面白い訳ではない。要は鯨の崇高さと比べたら人間はどんなに愚かかってことなのよね。早く白鯨との対決が見たい一心で下巻に進む。2012/013

  • すごいのです。博学というのです。でも、文体は章ごとに耐えがたいほどの変化を見せ、船はいっこうに海に出ず(200頁ほど待ちましょう)、鯨に至っては気配もなく(400頁ほど待ちましょう)。冷静にほとんど何も起こらないまま上巻は終わるのです。

  • あらためて古い海外小説の読みにくさを認識。すこし開明的なところがあるけど、かび臭さが鼻についてたまらない。
    「アマゾン号海に出る」のような大洋を舞台にした小説を想像していたが古めかしく長ったらしい描写と、進行をさまたげる鯨解説(鯨を魚に分類している!!)で台無し。
    饒舌なる唇に災いあれ。

  • これは読むのに時間がかかる。。。
    記述華美。

    メルヴィルが白さの高貴さ、恐怖を表現するとこうなる、って感じで読むと読みやすい。各章なんだかんだでワンテーマを扱っているので、細かい記述は追いきれないが、こんなことが書いてあるぐらい把握しとけば十分読める

    鯨の定義、博物学がでてきたのはビックリ。しかも、けっこうまともだ。ただし、鯨が哺乳類ではなく、魚と演繹したのはおしい

    食人のクィークェグの印象が強い

    白鯨しかり、アルバトロスしかり、東洋人しかり、未知なるものへの畏怖が感じられる。日本で言うところの江戸時代、幽霊を見る感じなのか

    ストーリーはまだまだこれから

著者プロフィール

1819年-1891年。ニューヨークに生まれる。13歳の時に父親を亡くして学校を辞め、様々な職を経験。22歳の時に捕鯨船に乗り、4年ほど海を放浪。その間、マルケサス諸島でタイピー族に捕らわれるなど、その後の作品に影響を及ぼす体験をする。27歳で処女作『タイピー』を発表。以降、精力的に作品を発表するものの、生存中には評価を受けず、ニューヨークの税関で職を得ていた。享年72歳。生誕100年を期して再評価されるようになり、遺作『ビリー・バッド』を含む『メルヴィル著作集全16巻』が刊行され、アメリカ文学の巨匠として知られる存在となった。

「2012年 『タイピー 南海の愛すべき食人族たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ハーマン・メルヴィルの作品

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