スケッチ・ブック (新潮文庫 ア 22-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102039014

感想・レビュー・書評

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  • 短篇集です。
    映画『スリーピー・ホローの伝説』の原作が中に入っていることから手に取った本。
    冒険ものあり。伝説あり。恋愛あり。多彩な物語集でもあります。

    『傷心』という短篇からのお言葉
    ▲女性の全生涯は愛の歴史である。心こそ彼女の世界である。そこにこそ女性の野心が絶対の支配権を得ようとし、そこにこそ女性の貪欲が隠れた財宝を探し求めるのだ。女は愛情を危険にさらす。心の全てをかけて愛の貿易をする。そしてもし難破したら、絶望だ。心が破産したことになるのだから。▲

    読了 2007/7/29

  • あとがきによると、原書の32編から13編を選んで邦訳版として今回、出版されたとのことです。大体アメリカ独立戦争前後の話が主体のようです。そのためか、昔の小説にある独特のユーモアとロマンスを感じる作品ばかりです。断片的に日常の一コマを切り取ったようなエッセイと、民話を元にした物語と旅の回想録はまさに「スケッチ・ブック」のタイトル通りだと思います。ちょっと古くさいロマンスが入った作品や時代を感じさせる女性観(女性は無力で恋愛に人生を賭ける、といったようなもの)には想像しがたく、ついていけない気もしましたが、全体で見るととても面白い本だと思います。

    特に気に入ったのは「リップ・ヴァン・ウィンクル」「幽霊花婿」「スリーピー・ホローの伝説」等、ちょっと不思議な幽霊物語3編。怪談好きな人なら、この3編を読むだけでも買って損はしないと思います。

  • 収録されている『スリーピー・ホローの伝説』は映画『スリーピー・ホロー』の原作

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著者プロフィール

ワシントン・アーヴィング(Washington Irving)
アメリカのロマン派文壇の大御所ワシントン・アーヴィングは文壇デビュー作の『ニューヨーク史』(1809)においてユーモアや軽妙な諷刺で才気を発揮した後、1815年にイギリスに渡ってからは牧歌的でスケッチ風の物語や神話伝説の独自の世界を描いた短編集『スケッチ・ブック』(1819-1820)で一世を風靡した。また、スペインに舞台を移してからは、旺盛な創作意欲とイスラム文化への傾倒を遺憾なく示した力作『アルハンブラ物語』(1832)に代表される歴史文化の分野でも意欲的に文学活動を展開した。アメリカ帰還後は自らの西部旅行の体験や有用な史料に基づく開拓史的な要素を漂わせる『アストリア』を経て、晩年は念願としていた畢生の作品『ジョージ・ワシントンの生涯』(1855-59)の執筆に没頭してこれを完成した。

「2021年 『ワシントン・アーヴィングのリップ・ヴァン・ウィンクル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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