ねじの回転 (新潮文庫)

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制作 : 蕗沢 忠枝 
  • 新潮社 (1962年7月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102041024

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ねじの回転 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 小川洋子さんがラジオで紹介していて知りました。
    小川さんが紹介するだけあってじっとりと薄暗い雰囲気です。洋館の雰囲気にズブズブ浸る楽しみはわかりましたが、肝心の話の本筋が一切理解できないまま読み終えてしまいました。
    私の学の無さ故に汲み取れなかったのかもしれませんが、楽しめず、合わなかったなと思いました。
    楽しむ、という小説では無いのだろうなとは思います。

  • 何かが起こりそうという気配がずっとあって、実際「なにか」は起こるのだけど、なにが起こったのかはさっぱり分からない、という素晴らしい小説です。意味が分かりません。
    解説によれば、むしろそれこそが作者の狙いだったと書かれています。つまり、「あれがあれのメタファーで」といった説明では固定されない小説を書いたのだと。どうやら本人もそれに近いことを言ってるらしいので(解説によれば)、そうなんだろうと思います。

  • 題名は知っていた、
    そこから想像していた内容と全然違った!

    なにか深遠なる哲学的なお勉強っぽいお話か、
    なんらかのねじが回転する話かと思っていた!

    古典的な怪談話と言う体裁のストーリー

    皆が集まって怪談話をしている夜、

    ある男性が、妹の家庭教師だった女性から聞いた、
    彼女が初めて家庭教師の仕事についた時の話をはじめる…

    両親と死別した幼い兄妹が大きなお屋敷に住んでいる。

    父方の伯父が後見人だが、彼女を雇う際の契約は
    面倒なことは一切言わず、
    すべて問題をそちらで処理する、と言うもの。

    赴任した彼女が見たものは
    幼い兄妹を意のままに操り、
    悪い世界に引き寄せようとする
    亡霊の姿だった。

    家庭教師の彼女の相談相手と言えば
    世話頭のグロース夫人

    「ハイジ」や「レベッカ」など大体の世話頭(女中頭)って
    怖いか意地悪かなので、
    優しいグロース夫人にほっとする。

    怪談としてはさほど恐ろしくなく、
    ポカーンとして終了、

    ただ、
    亡霊を見ているのが彼女だけである、
    と言うところから
    すべて妄想?という観点からみると
    ふーむとなる、のか?

    と言うのは翻訳が拙い感じで
    ちょいちょい気が散って今ひとつ入り込めなかったから。

    たくさんのネットの書評をみて

    岩波の行方さんの翻訳が断然よかったと言うのを
    参考にそちらをまた読もうというのと、
    (行方さんにはモームの「お菓子とビール」でお世話になった。
    あれでモームが大好きになったんだもの、恩人だ)

    それでもだめなら(?)

    「ヘンリー・ジェイムズはこの本が有名だが、
    もっともっと素晴らしいのがあるので
    ここで評価を下してくれるな」と書いていた方を
    信じてみよう、と言うところ。

  • 三月は深き紅の淵を

  • 資産家の甥と姪の家庭教師になった女性が遭遇する恐怖。兄妹を教育することになった主人公は大邸宅で住み込みで働き出す。そして最近になって、この邸で働いていた使用人が二人死亡したことを知る。ある日自分が見た怪しい人影がこの死んだ二人の幽霊ではないかと疑い出す。その後、子ども達にもこの幽霊が見えていることを知る。

    幽霊が目の前にまともに現れる。はっきりしすぎていて味気ないような感じだが、一人称で語られるため、主人公の家庭教師には本当に見えていたとするしかない。子どもたちと主人公は幽霊に引きずられて不安定な状況にむかっていく。最後に兄は幽霊を遠ざけるが亡くなってしまう。

  • 霊は本当にいたのか。
    子供達は本当に邪悪なものに魅入られていたのか。
    全ては家庭教師の想像でないとは言い切れず、と言って全て妄想だとも言い切れず。
    正気の境目が曖昧なことが一番怖い。

  •  恩田陸の同名小説のタイトルの由来となった小説だ。
     
     旧家の兄妹の家庭教師として赴任してきた女性が見たものは、兄妹を引きずり込もうとする亡霊の姿だった。
     かつて死んだはずの召使と、前任の家庭教師が亡霊となり、死の世界に二人を呼ぼうとしている。

     兄妹は彼らの姿が見えているようだが、見えているそぶりを見せず、兄妹の心の奥底を知ることができない。
     亡霊から兄妹を守ろうとするのだが、他の人には亡霊の姿が見えていないようだ。
     兄妹を通してしか亡霊の姿を認知できずに葛藤を繰り返す。

     
     という、芝居がかった心理描写が、とても恩田陸のそれに似ている。
     元々、恩田陸は多読な作家だから大いに影響を受けたのではないかと思う。

     そして、だからこそこの小説が好きになれないのだ。意味が分からないので。

  • 普段ホラー小説を読まない自分にとってはこの程度でも怖かった…。しかし、やはり幽霊よりも恐ろしいのは人間なのではとも思わされる。

  • あとがきでも述べられていたように、訳者さん自身にこだわりがあるのは仕方ないとは思うが、原文に忠実すぎるあまり、非常に読みにくくわかりにくい文章だった。ただし、内容自体はおもしろいので、あまり深く考えずに読み進めるならば案外時間はかからない。

    ブライ邸の一人一人の関係や言動が不可解かつ不自然で、個人的には幽霊よりも生きている人間の方が不気味に思えた。

  • 全体的に不思議さが後に残る読後感。怪談話のような暗示がかかっているかのような世界感を感じさせる。心理描写から様々な物語の背景が読み取れ、一つにとらわれないと思う。幽霊の存在は、信じるか信じないか読み手自身にかかっているだろう。だから、見える人がいたり見えない(存在を信じない)人が居るのはなんら普遍的なことだと感じる。他人には見えなくても自身には見えたりするものだ。怪談なので、怖いものだと思っていたが、本作はライトなホラーだと感じる。シチュレーションによっては感じ方が違うかも知れないと思う。

  • わからない。
    亡霊は、子供たちをどうしたかったのだろう。
    なぜ、家庭教師には見えたのだろう。
    子どもたちの奇妙なふるまいの理由は?

    先が気になってぐいぐい読んだが、次々に疑問が浮かんできて結局真相は闇の中、といった感じ。
    解釈は読者の手にゆだねられている、と解説には書いてあるけど、一つも解釈できない…。
    うーん、モヤモヤする~。

  •  今や古典ともなっている、古い屋敷を舞台にした幽霊小説。
     幼い兄妹の家庭教師として赴任した若い女性が、屋敷に出没する亡霊から子どもたちを守ろうとした回顧録を紹介するという、二段構えの形式をとっている。
     時代や国がだいぶ異なるので、今となっては主人公の緻密な心理描写は伝わりにくい。しかしはっきりと姿を現す亡霊たちの静かな邪悪さと、子どもたちが幼い好奇心で彼らを受け入れている態度は、読む者を最後まで動揺させる。

     印象的なタイトルである「ねじの回転(ひねり)」は、子どもが一人しか出てこない怪談に比べて、複数出てくることが”ひとひねり”してあるという得意気な意味で使われており、こういう奇妙な言葉のセンスは心霊術がブームになっていた時代背景も影響しているのだろうか。

  • 私だったら教え子に「先生のお馬鹿さん」なんて言われたら、怒っちゃうかもしれない。
    あとグロース夫人とはあまり仲良く出来ないかもしれない。あとオバケもあんまり見たくない。怖いから。

  • 邪悪な亡霊なのか狂気の妄想なのか、
    子供たちの言動に裏はあるのか無いのか、
    家庭教師は見たのか、周りの言葉で信じ込んだのか、
    そもそも変わったのは発信者の態度か、
    受け手の解釈なのか。
    明確な答えはない(書かれていない)ので
    みんなが、それぞれの解釈を語り合っても面白い
    かもしれない。

  • よくわからなかった。霊が何を狙ってるかとか、霊に勝ったとか、相手の考えてる事を家庭教師はなんでもかんでも確信するのか。

  • 恐怖小説らしいが全く怖くない。スリルのないサスペンスほど致命的につまらないものはないのが分かった。
    心理描写も丁寧だけど分かり難い。
    デイジー・ミラーの方が面白かった。

  • 途中まで、別に幽霊が出てくるけど怖くないし、人物描写ばかりで少し退屈かも…と思っていたけど、フローラが消えたあたりから急にスリルが出て来て最後まで一気に読んだ。
    結局、幽霊は存在していたのだろうか。幽霊も怖いけれど、1番怖い解釈はやはり家庭教師が幻覚を見ていた説だと思う。
    子ども達の叔父に惹かれているのに、契約上絶対に彼には頼ってはいけないという強いジレンマを抱えたために、「どうしても叔父に頼らなければいけない状況」を心の底で望んで自ら亡霊を生みだしたのであれば怖い。
    もしその説をとる場合、フローラは家庭教師の不審な挙動の真意が分からず、ただ戸惑っていただけだと思う。マイルズの方は、小さいながらも家庭教師を深く愛していたために、家庭教師が望むような自分(家庭教師が叔父に頼らなければいけないような悪い自分)を察して、必死に演じていたのではないか、と思う。
    でもそれでも辻褄が合わないところがいくつかあるので難しい…。

  • すごく・・・読みづらかったです・・・。
    しかしどうしてすごく引き込まれてぐいぐい読んでしまったのだった。
    でも荒涼館や嵐が丘と比べてしまうな。

  • やっぱり翻訳ものは読みにくい。独特のくどさは好きなんだけども。
    ラストよくわからんかった。手紙のくだりどこいった?冒頭のお茶会みたいなん放置のほうが気になってしまった。
    風景や色々の描写の丁寧さやじわじわ感はとてもよかった。

  • 田舎の屋敷に家庭教師として雇われた女性。マイルズとフローラ2人の生徒。マイルズは直前に学校を放校されていた。彼女の周囲に現れる怪しい影。元の家庭教師の亡霊と庭師の亡霊。亡霊の誘惑から2人の生徒を取り戻そうとする家庭教師。

  • 再読です。多和田葉子の「犬婿入り」のラストシーンで、なぜかこれを思い出したので読みたくなって。光文社古典新訳文庫にしようかとも思ったんですが、昔読んだ新潮文庫版は、確か解説がすごくツボを押さえていて感心したはずと思いなおして、結局新潮文庫で。

    両親に死別した、天使のように美しく賢い兄妹が暮らすイギリスの片田舎のお屋敷へ家庭教師としてやってきた女性の前に、その幼い兄妹に取り憑いてる(?)死んだ前任者(女性)と召使(男性)の幽霊が現れるゴシックホラーなのですが、ポイントは、少女のほうに女性の幽霊が、少年のほうに男性の幽霊が取り憑いてるところ。これについて訳者の解説に「多くの註釈者はこの物語に、同性愛の意図を発見しているが、 それはちょうど鏡の中に自分の顔を見るように註釈者自身の頭にある同性愛的意図を自分で見ているのである」という一文は、今読み直しても納得。

    あとこれも解説にありましたが、実は幽霊を見てるのは主人公だけで(子供たちはそれっぽい素振りを見せるというだけで確証はない)、他の誰もそれを見ていないというあたり、実はこの女家庭教師のほうが狂気と妄想に取り付かれていただけだったという解釈も可能で、そういう読み手の解釈によってさまざまに変化するところが、この小説の本当の怖さかも。

    今回個人的には、グロースさん(お屋敷の召使頭で、主人公の唯一の味方)が、実は悪霊たちと繋がっていたら…と想像しながら読んだら結構怖かったです。主人公の心の支えは彼女の信頼だけなんですが、子供たちが天使の仮面の下に悪魔の本性を隠していたように、彼女の信頼もすべて演技だったとしたら、まんまとフローラを連れ出した彼女の本音は、してやったりってとこだったでしょうね。ああ怖い。

  • 巧妙の一言に尽きる。

  • ラストのほっぽり出され感も相まってよくわからなかった
    ただ子供やお屋敷の描写など、肌寒いような不気味な雰囲気は好きです

  • 有名な怪奇小説の古典だが、真に恐ろしいのは亡霊そのものではなく、無邪気さを装って邪悪なものたちと通じ、攻撃をしかけてくる美しい子どもたちであるというのが面白い。とくに最後のクライマックスは、子どもたちの不気味さと哀れさ、主人公の家庭教師の勇敢さと、衝撃的な幕切れが見事だ。

  • ちょっと釈然としない感じが残る。

    最後は読み手の解釈に委ねられているよう。
    誰が正しくて、誰が狂っているのか。
    その点最近読んだシャーリー・ジャクソンの「ずっとお城で暮らしてる」と雰囲気が似てるなと感じた。

    海外ホラー、あまり読んだことないからかよくわからない。
    日本のホラーと違って、人物の心の動き、というか主観に依拠してる感じがするね。
    「幽霊」それ自体の描写はあまりない。それ自体の恐ろしさはほとんど描かれない。
    でも幽霊なんて見る側の認識に委ねられているわけだから、本来ならこういう描き方の方が正当なのかもしれない。
    心理学的なことはよくわからんけど。むー。

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