- Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102041024
感想・レビュー・書評
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恐怖小説らしいが全く怖くない。スリルのないサスペンスほど致命的につまらないものはないのが分かった。
心理描写も丁寧だけど分かり難い。
デイジー・ミラーの方が面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
途中まで、別に幽霊が出てくるけど怖くないし、人物描写ばかりで少し退屈かも…と思っていたけど、フローラが消えたあたりから急にスリルが出て来て最後まで一気に読んだ。
結局、幽霊は存在していたのだろうか。幽霊も怖いけれど、1番怖い解釈はやはり家庭教師が幻覚を見ていた説だと思う。
子ども達の叔父に惹かれているのに、契約上絶対に彼には頼ってはいけないという強いジレンマを抱えたために、「どうしても叔父に頼らなければいけない状況」を心の底で望んで自ら亡霊を生みだしたのであれば怖い。
もしその説をとる場合、フローラは家庭教師の不審な挙動の真意が分からず、ただ戸惑っていただけだと思う。マイルズの方は、小さいながらも家庭教師を深く愛していたために、家庭教師が望むような自分(家庭教師が叔父に頼らなければいけないような悪い自分)を察して、必死に演じていたのではないか、と思う。
でもそれでも辻褄が合わないところがいくつかあるので難しい…。 -
すごく・・・読みづらかったです・・・。
しかしどうしてすごく引き込まれてぐいぐい読んでしまったのだった。
でも荒涼館や嵐が丘と比べてしまうな。 -
やっぱり翻訳ものは読みにくい。独特のくどさは好きなんだけども。
ラストよくわからんかった。手紙のくだりどこいった?冒頭のお茶会みたいなん放置のほうが気になってしまった。
風景や色々の描写の丁寧さやじわじわ感はとてもよかった。 -
巧妙の一言に尽きる。
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有名な怪奇小説の古典だが、真に恐ろしいのは亡霊そのものではなく、無邪気さを装って邪悪なものたちと通じ、攻撃をしかけてくる美しい子どもたちであるというのが面白い。とくに最後のクライマックスは、子どもたちの不気味さと哀れさ、主人公の家庭教師の勇敢さと、衝撃的な幕切れが見事だ。
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ちょっと釈然としない感じが残る。
最後は読み手の解釈に委ねられているよう。
誰が正しくて、誰が狂っているのか。
その点最近読んだシャーリー・ジャクソンの「ずっとお城で暮らしてる」と雰囲気が似てるなと感じた。
海外ホラー、あまり読んだことないからかよくわからない。
日本のホラーと違って、人物の心の動き、というか主観に依拠してる感じがするね。
「幽霊」それ自体の描写はあまりない。それ自体の恐ろしさはほとんど描かれない。
でも幽霊なんて見る側の認識に委ねられているわけだから、本来ならこういう描き方の方が正当なのかもしれない。
心理学的なことはよくわからんけど。むー。