海からの贈物 (新潮文庫)

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制作 : 吉田 健一 
  • 新潮社 (1967年7月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (131ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102046012

海からの贈物 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 海辺で過ごした短い滞在のあいだに、著者がじっくりと紡ぎ出した「生活」についての考えを綴った1冊。
    年を経る中で波にもまれるようにゆるやかに変化する人間の生き方を、貝の姿に託して伝えてくれます。

    シンプルに生きること。
    自分と向き合う時間を大切にすること。
    結局人間はそれぞれが孤独なものであり、人との関係とは、孤独と孤独が寄り添うことなのだ…と考えると、ふぅっと風が吹きこむように、すっきりとしました。
    意識していなかったけれど、SNSでつながる時代に疲れていたのかも…とも気付かされました。

    やや難しく感じるところもありますが、昭和42年刊行の本書の内容が瑞々しいことに驚かされます。
    本書を読むことは自分と向かい合うこととイコールだと感じました。
    人生の折々に手に取って、本書とともに自分の生き方をかえりみたいと思います。

  • 沖縄石垣島家族旅行に持参した。

  • 何を隠そう、大好きな小説シリーズの「フラッタ・リンツ・ライフ」の引用文だったので手にした本だ。
    読み始めるとどんどん作者の鋭い観察眼とまさに今流行りの「断捨離」のような考え方に惹き付けられていく。今から100年以上前に生まれたのに、彼女の考え方や生き方は、今でも通用するのではないかと思えたし、見習いたいとも思った。
    海辺での短い滞在で感じたことを書き記したエッセイというべきか。特に結婚後の女性の生き方やひとりの時間の勧めなどをメインに書かれている印象だった。ハッとさせられる言葉も多く、心が荒ぶる時に読みたい本だ。もし、将来、結婚できたり子供ができたりすることが億が一あったら、ぜひとも読み返してみたい。

  • 再読。

    ひとときの浜辺での生活。

    簡素な生活について書かれた最初の一編『ほら貝』が大好きで、
    大好きなんだけど・・・何故か読んでると大変気持ちよく寝てしまい・・・(笑)
    (また、天気の良い昼間、日差しが差し込む中寝っ転がって読むのが最高)
    ほら貝から中々進まず何年もかけて読みました!

    一度サクサクっと読んで終わり、という種類の本でも無いので、
    旅行に持って行って読み返したり、
    この本を読みながら眠るのは大変気持ちが良いので、是非一度試されることをお勧めします。

    なので表紙の写真や紙質、文庫という形態、
    この形態の紙の本である、という事にも意味のある一冊。

  • 然るべきとき、必ず再読。きっと勇気が湧きおこり、ライフポイントは満タンになる。

  • 会社辞めた記念に同僚から頂いた本。それを西表島の浜辺で読む、というこのうえないシチュエーション(笑)もあり、かなり染みた。女の人生(強調するわりに女に限らない感じもしたけど)どうあるべきか、貝に託してつづる言葉が、シンプルなんだけど深い。

  • 「今日の世界は…一人になることの必要を認めないのである。…一人になることが何かいけないことになっていて、そのためにお詫びをしたり、口実を設けたりして、自分がしていることが恥ずかしいことでもでもあるようにそれを隠さなければならない我々の文明というのは、なんと奇妙なものではないだろうか」インドの哲学者のことば「…いつまでも自分だけが愛されること望んではならないのです」

  • ◆女の幸せを考える◆
    有名飛行家の妻として、そして、自らも女性飛行家の草分けとして活躍した著者が、離島に滞在し、女性の幸せについて語った本です。
    『女は自分で大人にならなければならない。(省略)女は他のものに頼ったり、自分の力を験すのに他のものと競争しなければならないと思ったりするのを止めなければならない。』と。
    年齢を重ねるごとに理解できる事柄って、あるんですね。大人の女性の心理を先取りしてみてはいかがでしょうか。

  • あまりにも多くの人がこれを推薦本として挙げていらっしゃるので若い頃一度読んでみたのだが全然刺さらなかった。しかし、色々と経験した後での今、読んでみたら刺さりまくりで驚いた。確かに良い本。しかし今現在の時代の段階では男性にも絶対刺さるから読んでとは言えない状況なのがもどかしい。ともあれ、同世代の女性にはお勧め本。

  • 学生時代に英語の授業で使っていた原著が出てきたので読んでいたのですが、短いので、日本語訳と読み比べるのにちょうどいい量だと思って、この本を後で買って併せて読んでみました。

    私の印象ではかなり意訳されていると思いました。
    一つの文学作品について、オリジナルの英文と日本語訳をきちんと読み比べてみたのは生まれて初めての経験なので、もしかしたらこの程度は普通なのかもしれませんが、けっこう驚きました。
    原文が短く抽象的すぎて、私には著者の意図が分かりづらいところがときどきあったのですが、日本語訳の方を読むと原文にない言葉が補足されていて、ああ、そういう意味に解釈するのか、なるほど、と理解できたことが何度かありました。
    原文は2つの短い文章だったのが、訳では接続詞でつながれて1つになっている、などはザラです。
    でも、波が寄せては返すようなリズムとか息遣いなどの全体の印象は両方とも同じで、やっぱりプロの翻訳者ってすごいなぁと思いました。
    「the faded straw bag」を、私だと「色あせた~」と普通に訳しちゃいそうですが、そこを「禿げちょろの藁の籠」なんて訳すこの訳者の言語感覚というか、言葉のチョイスもけっこう好きでした。
    実際、昭和42年が初版年なのに、訳は全然古びてなくてすごい。今もまったく違和感なく読めます。
    他に何を訳している人なんだろう?と検索し、大久保利通の曾孫で吉田茂の息子だと知って驚愕しました。

    この作品そのものの感想については、オリジナルの「Gift from the Sea」の方に記載しているので割愛しますが、英語と日本語って、文法的に思考の流れが真逆になるので、両方を交互に読んでいると、つめた貝とかほら貝みたいに思考が螺旋を描くように頭がぐるぐるして、ちょっと酔いそうになりました。もともと波の響きが聞こえるような巡り巡るようなオリジナルの文章のせいもあると思うけれど。
    全然関係ないけど同時通訳の人ってほんとにすごいなと改めて思いました。

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