海からの贈物 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (131ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102046012

感想・レビュー・書評

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  • 女生き方ー個人として妻として母としてのーを島に篭り、人生の一部を貝に例えながら語るエッセイ集。飛行家でもある著者・アンの夫は大西洋単独飛行の成功者チャールズ・リンドバーグ。
    1950年代に書かれたとは思えない、今も先進的と呼べる考え方が散りばめられていて、これからの人生について私も思いを巡らしてみた。いつか家庭を持ったり誰かと共に生きる選択をしたとしても、彼女のように島で一人生きる時間を持ってみたい。

    以下私も心に刻みたい「島の教訓」についての引用。(新潮文庫p.120)
    「人生に対する感覚を鈍らせないために、なるべく質素な生活をすること、体と、知性と、精神の生活の間に平衡を保つこと、無理をせずに仕事をすること、意味と美しさに必要な空間を設けること、一人でいるために、また二人だけでいるために時間をとっておくこと」

  • ひょんなことで、年上の男性がこれが好きだと送られてきた本。もちろん、学生のうちに、このロングセラーは読んだことがある「はず」。
    しかし、学生の頃は、おそらく私の触覚に「きちんと」入らなかったのだろう。
    それを後悔しても仕方がない。
    しかしながら、特に「つめた貝」が一番好きだが、なんといい本だろう。
    今はなんでも平等という、よくわからないものがどんどん世の中に出ているが、違いを認めようとしないのも多いし、理解しようとしないものも多い。体も脳も違うことは、ましてや現代においてはわかりきっていることなのに、なぜ優しく肩を寄せ合えない人が多いのだろう。違いは学びでもあるし、もっと包容力のある人でいたいものだ。それに女性ならではというのは、女として生まれてきてプラスに働くものとして素晴らしいと思う。おそらく私は子供のころ、若者特有の、男っていいなと心のどこかにあったかもしれないから、この本がうまく響かなかったのかもしれない。しかし一方で、「女で良かったわよ」「女って楽しい」ということを、いろんなアンケートや、テレビで発言しているのを見て、「そうなのかな?」と心の隅っこには、自分の考えと違う空間を残していたのです。
    うん。女って素敵です。

  • また読もう。

  • リンドバーグ夫人が描く、海辺にまつわる短編エッセイ集。生活にまつわる細やかな感情と観察が瑞々しく力強く描かれていて、どんどん引き込まれていく。孤独、断捨離、1人の時間、結婚、子ども、当時のアメリカで女として人間として生きることについてとことん向き合い、読み応えがありつつも、一気に読めてしまう一冊。

  • 女性として生きるということにいつの時代も苦悩し考察し凛と生きている人がいる

    寄せては返す波が運ぶのは未来だ
    変わらないものはない
    どう変わるかが肝心なのだ

  • 女性の人生、生活について、どのように生きたら良いのか貝になぞらえて綴ったエッセイ。書かれたのは数十年も前なのに内容は全く古びておらず、彼女が女性の生き方について本質を鋭く見詰めていたことが窺えます。自由で自律(自立)した人間関係を説いた「たこぶね」や「幾つかの貝」で書かれている「蒐集家というのは、大概のものに対して目隠しされているようなもので、自分が探しているものの他は何も見えない。それ故に、所有欲は美しいものを本当に理解することと両立しないのである」この一文にはドキリ。130頁の薄い本ですが中身はぎゅっと彼女の理知的でしなやかな知性に溢れた素敵な本。定期的に読み返したいです。

  • ほら貝: 蟹座、4ハウス
    つめた貝: 乙女座、6ハウス
    日の出貝: 蠍座、8ハウス
    牡蠣: 山羊座、10ハウス
    たこつぼ: 水瓶座、11ハウス

  • やっぱり、シンプルであり続けることは、難しい。
    だけど、シンプルに生きられたらいいよね!

  • 思い出した時たまに読みたい。翻訳版なので日本語が難しい。

  • 我々はこうすべきではないだろうか
    なぜならそうするのは正しいからである
    ということが書いてある本
    なぜ「正しいこと」をしないのかできないのかは配慮の外
    宗教は正しくて結構である

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