マンスフィールド短編集 (新潮文庫)

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制作 : 安藤 一郎 
  • 新潮社 (1957年9月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102048016

マンスフィールド短編集 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ひたすらに弱者の視点から人生を見つめている話。

    ささいではあるが、人生に嫌気が指す原因。今までの自分の人生にはなかったその要素に気づいたときに、人生に改めて出会う。

    人生に潔癖さを暗に求めている点でサリンジャーっぽくもある、と感じた。


    ただし本作の主題は似通っていて単調。
    最初の3編読めば、大体後の話は想像がつく。

  • 図書館でふと、借りた本。

    「美しい古き良き日本語の
    こう言った素晴らしい翻訳は今や絶滅の危機に瀕している!
    これが絶版になったり、新訳になったら、
    それこそ事だ!」

    今までもお気に入りの本が
    新訳となって恐ろしい作品に変わり果てたのを
    幾多も見てきている私、

    読みながらジリジリと焦ってきて、
    本屋さんに頼んで取り寄せてしまった。

    そんな訳で今、私の家には「マンスフィールド短編集」が
    2冊あります。

    15編をおさめた、短編集。

    「初めての舞踏会」
    従姉妹たちに連れられて、生まれて初めて舞踏会に行く少女
    あれ、この従姉妹たちは「園遊会」のあの娘たち!

    この姉妹、兄妹間の会話ややりとりが絶妙。
    主人公のリーラは一人っ子なので憧れの眼差しを送っている。

    初めての舞踏会での戸惑い、喜び。

    そこに現れる薄気味悪い男が…。

    見た目が変な人、変に不幸な人には
    それなりの理由があると言うのの、実証版。

    「大佐の娘たち」
    恐ろしい恐ろしい父親に怯えて生きてきた二人の今や年寄りの娘。

    この父親が亡くなって、それからの日々。

    嫌いな女中に対しても向き合っては強くは言えない。
    でもこの際やめさせて自由にやりましょ!と二人は盛り上がる。
    卵を色々と料理するのよ!と言った描写が面白い。

    「湾の一日」
    ある湾の近くにいる人々、それぞれの人生。
    風景描写もさることながら、それぞれの人物の心の中の様子が
    生き生きとしていて、
    まるで私が幽霊になって、そこら辺を彷徨っていて
    色々な人に取りついて、全部知ってしまった様な
    面白さがある!

    さて、ここで「園遊会」にも出てきた
    『バタつきパン』について、少々考えてみたい。

    バタつきパン…、特にイギリス文学、イギリス児童文学に
    度々出てくる、この驚くほど美味しそうな、素敵な食べ物は
    どんな食べ物なのだ?

    あくまでもバターではなくバタ、と言うところ、
    そこがそのものの魅力に大きく関わってくる!

    私は勝手にスコーンにバターを塗ったもの?と
    思っていたのだが、このたびネットで検索したら、
    色々なバタつきパンが出てきた。

    有力なのは美味しそうなフルーツ入りのバウンドケーキ的なものに
    バターを塗ったもの、みたい。

    他の方もパンケーキにバターたっぷり、とか
    普通のパンにバターを塗ったもの、とか、
    自分なりの『バタつきパン』を表現しておられて面白かった。

  • ちょっとした感情の揺れや、心の動きを見事に文章に表した、繊細な短編が並ぶ。ストーリーはいたって平凡なだけに、描写の巧みさが際立つ。
    (2017.8)

  • この短編集は、同氏の短編集です。

  • 華奢で精巧なガラス玉のような短編集である。大人の世界にとまどいつつ期待を込めながら足を踏み入れる少女、妻の自分に対する愛に確信が持てない夫、ある瞬間にこれまでの人生の意味を突然思い知らされる老人達。1話あたり、5~6頁でしかないものが大部分であるが、一瞬のできごとを丹念に描ききることによって、(醜いものも含めて)そのときどきの言葉にし難い人の思いをあぶり出す。全くもって、名人芸である。3年くらい放置したあげく漸く読んだが、「狐」(山村修)、堀江敏幸(「彼女の背表紙」)が推奨するだけのことはある。最近読んだメイ・サートン(「独り居の日記」)によれば、マンスフィールドは、とても興味深い人物のようなので、評伝などもいずれ読んでみたい。

  • 「園遊会」「若い娘」が飛びぬけてよかった。
    のどかな上流階級の家族をそのままに、のどかすぎるほどのどかに描くと強烈な皮肉になるんだなあ。すごく困難な作品(創るのが)に思えた。

  • 淡い色調で描かれる喪失感を基調とした短編の数々。なかで孫を失ったお婆さんの話は異色だが心に残る。

  • 自然主義ってやつでしょうか。田山花袋のときもそうだったけど、私は苦手。
    読みたいという意志が湧いてこない。…で?みたいな。
    たしかに、少女の心理描写とか、夫婦の繊細な関係性とか、そういうところの描写は素晴らしかったです。わかりやすかったし。
    きれいといえば,きれいな文章。でも心に残るものはあんまりない。

    味わうためには何度か読み返さないといけないかもしれません。

  • 詩情ある文体が美しい
    女性に対して皮肉っぽく淡々と描くところは、女性作家ならではなのか

  • その事を考えながら、失うまいと思いながら、気づいたら失っていたりして、人生はそんなことの連続だと、この本を読むたびに思い返す。

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