テレーズ・デスケイルウ (新潮文庫 モ 3-1)

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制作 : 杉 捷夫 
  • 新潮社 (1952年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102050019

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テレーズ・デスケイルウ (新潮文庫 モ 3-1)の感想・レビュー・書評

  • 1972年改版 パリと地方の違いを措いても…。若い一女性を通して、身体と存在の裂け目に着目してゆくかに見える小説、だろうか。必ずしも病的な女性ではないと思う。図書館本。 105

  • 遠藤周作が影響を受けていた作家ということで、目を通してみることに。

    まだ女性には家を守るための保守的な生き方が強要される時代に、発想力豊かな女性テレーズが閉鎖された家庭生活の末に夫を毒殺しようとするお話。

    解説を読むとモーリヤックにとってテレーズという女性は非常に重要な人物で、後の様々な作品に登場しているらしい。

    ネットで拾い読む限りだと、この女性は最後まで幸せになることが叶わなかったようだ。

    いまの男女の機能差を無視した極端な平等化社会もどうかと思うこともあるが、当時の男女格差もそれはそれで大変だった模様。

    かの『グレート・ギャッツビー』の
    ヒロインであるデイジーは、自分の娘に対して
    「可愛くて、ばかな娘に育って欲しい」
    という旨の発言をしている。

    何も自分で考えることなく、ただ男に愛されるような女になりなさい、ってことですかね。

    変に頭が良いと、世間の偏見と板挟みになり、
    悩みを抱えやすい時代だったようです。

    作品の感想に戻ると、
    文章が詩的でいちいち小洒落ていて、大変に読みにくい。
    キレはないが、コクがあるというところか。
    変に物語を追ったりせずに、お気に入りの文章を探すだけでも楽しめるかもしれない。

    個人的に好きだった文章は
    ”テレーズの少女時代。このうえなくよごれた河のみなもとの雪。"(24P)
    の一文。

    ずっとこんな感じで進んでいきます。

    これは決して斜め読みなどしてはならず、
    かなり腰を据えて読まないと、
    心に響いてきたりはしない類の本ですね。

  • ボルドーの貴族テレーズは、嫁いだ先の夫のもとで娘にも恵まれ何不自由ない暮らしを送る。しかし、なにも変わることのない安定した暮らしは永遠の牢獄で、生きたまま死んでいる生活はテレーズを蝕む。
    毎日に倦んだテレーズはついに夫の毒殺を図る。

    保守的な地方貴族の夫は家の体面を守るため、彼女を裁判で庇い、テレーズが発狂したことにし僻地に隔離し療養させる。

    身一つとなったテレーズは巴里へ赴き放浪する。

  • 女性として生きるということ、妻として夫を愛するということ、嫁として一族の子孫繁栄に貢献するということ、女性として社会の中で育てる自立性を大切にするということ…、それらの点を、この本を通して考える一つのきっかけとなった。

    家庭と社会を両立させながら女性が強く生きていくことの難しさは、この本が書かれた時代だからこそ強調されているように見えたのかもしれない。けれど、時代云々は抜きにしても、私はテレーズのような家族や夫への接し方をするような未来を迎えたくはないなと思った。

    自分の理想とする価値観や思想を大切にしようという思いには共感した。しかし、それ以上に、歪みのない愛情を、周りや自分に素直に抱くことの大切さを、この本を通して感じたように思う。

  • まず翻訳が良いと思いました。
    三島由紀夫が文章読本で褒めてましたからね。

    心理小説です。
    神経質なまでに分断された一つ一つの機微を
    別々に差し出していくのではなくて
    それらがごちゃまぜになった塊を出されたような感じでした。
    ものすごく入り組んでおりました。

  • 2009/
    2009/

    三島の惚れた女性です。

  • 人間の虚無と孤独が精緻な文章で綴られている。乾いた砂に水が吸い込まれるように、ぴたりと肌に馴染む物語だった。

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