チップス先生さようなら (新潮文庫)

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著者 : ヒルトン
制作 : 菊池 重三郎 
  • 新潮社 (1956年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (116ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102062012

チップス先生さようなら (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  •  「チップス先生」はフランス二月革命に端を発した一連のヨーロッパの動乱でウィーン体制が崩壊した1848年に生まれ、普仏戦争で帝国主義時代が本格的に始まる1870年前後に教師として中堅のパブリックスクールに赴任し、第一次大戦前年の1913年に退職、世界恐慌とファシズムが席巻する1933年(ナチス独裁成立の年)に死亡している。これは明らかに計算されていて、彼の生涯はそのまま「大英帝国」の盛衰に重なり、その「小英国主義」的な立ち位置(ボーア戦争のような露骨な帝国主義戦争には批判的)を含め、「古き良き」時代への愛惜に貫かれているが、単なる懐古趣味に堕してはいないのが本作の価値を高めている。緊密で文章に無駄がなく、それでいて詩情に事欠かないのも時代を超えて本作が愛される要因だろう。

  • チップス先生の人生は、ブルックフィールド中学の歴史そのものである。
    そんなチップス先生の回顧録風小説。

    教育者としての考え。
    聡明でかわいい、包容力のある妻との出会いとつらい別れ。
    戦争がもたらす悲劇。
    学校歴史の生き字引としての象徴的出来事。

    この小説、短いながらも・・オーむ・・人生が詰まってておもいしろい。

  • ぼくも恩師がいます。会いたいな。

  • 有名な本ですよね。何となくタイトルだけは知っていて、読んだことが無かったので借りて読んでみました。
    古き良きイギリス、と言ったところでしょうか。
    このお話はイギリスを肌で感じ取れる人が読んだらもっと面白いんだろうなあなんて思いながら読みました。

    それにしても。流石イギリス。あまりおいしそうなものを食べてないなあなんてくだらないことを考えながら読み終わりました。そして独特のウィットも。こんな幼少時から触れていることで一種独特のユーモアのセンスと言うのは生まれるのでしょうか。

  • あのラストが好きだ。ちょっと哀しい長調の音楽。追記:あのラストってどんなラストだったんだーーー

  • 2017.11.2 読了

  • 奥付は昭和61年4月。本書購入のきっかけは、記憶の霞の中にあるのだが、教科書か試験問題にその一部が引用されていて気になったものと思われる。そして、通読してもどこが引用されたか思い出せない(汗)19世紀末から20世紀初頭にかけてのパブリックスクールの様子から、ハリーポッターの映像が浮かんできた。20代のチップス先生が、ブルックフィールド校で己の能力の限界を認識し、10年の歳月を経て程々に巧く、出世はせずとも安定した教鞭をとる生活に満足する姿……なんだか自分を見ているような気がして切なくもあった。

  • ずっと前に映画をみて、淡々と暖かい雰囲氣がとても好きだったので、読んでみました。
    この当時からすでに、すぐに役立つ知識を重視し、教養がおざなりにされつつあったことに驚く。でも、「すぐに役立つ訳ではない」知識を大事にするチップス先生が多くの子供達に慕われてるというのが救いで、そういう人間味を育むのが教養なんだよなあ、と感じました。
    チップス先生がスーパーマンではないところがとてもいい。
    日本語訳の言葉が古めかしいのもまた味わい深いです。

  • 村上春樹翻訳の「フラニーとズーイ」を
    BBの本屋さんで見掛けて、
    んんん~?と思ったけれど、

    「…、いや、確か、出てすぐ買った筈…」と
    家に帰って本棚を見たらやっぱりあった!

    それで手に取ってパラパラ見ていたら
    後ろの本の紹介のところに載っていた
    「チップス先生さようなら」が急遽読みたくなり…

    あるはず、と本棚を探したけれど、
    どうしても無い!

    そう言えば
    「ずっと持っているけれど全然読んでいない…」と
    思って何かしたような記憶が甦ってきた!

    そして、こうなるといつもの
    「居ても立っても居られない」状態になり、
    図書館で古い方の翻訳を取り寄せつつ、
    (書庫でねんねしていました)
    それを読んでからでも…と思ったけれど、
    次の日BBの本屋さんに残業後かけつけ、
    新訳をやっぱり買った!(ふぃ~やれやれ、一安心)

    まず、あっという間に菊池重三郎さん翻訳の方を
    読み終わった。

    そしてその感想は
    「何故私は、こんなに面白く、
    またイギリス文学の
    大事なポイントと言うかキーと言うかが
    つまりにつまっているこの作品を
    うかうかと読まずに過ごしてきたのか?」
    と言う恥ずかしい気持ちで胸がいっぱいに…

    普段
    「へ~だ、あの本読んでないくせに
    偉そうなこと言ってら!」
    とか何とか、
    誰かの事を心の中ジト目で睨みつけるような真似しているから、
    余計辛いわ!
    やっぱりしたことは自分に返ってくるのね、
    もう、この振る舞い、やめよ!

    家族もおらず、年老いてひとり天国へ行く、なんて、
    なんだか可哀想、と周りの人が言いたくなる気持ちも
    わかるけれど、
    実際は、そうじゃないんだ!

    明るくて聡明なチップス先生の奥さん、
    慈善学校との交流試合のところ、良かったな。

  • 2017.1.3読了。

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