昼顔 (新潮文庫)

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著者 : ケッセル
制作 : 堀口 大学 
  • 新潮社 (1952年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102064016

昼顔 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • めっちゃ面白かった。
    鳥肌たつ結末だった。
    でもやっぱりはじめに書かれていた「肉体と精神の乖離」ってことがテーマなんだってことが念頭にありながら読んでてた
    セブリーヌが心からピエールのことを愛してるっていうのは母親的な愛なんじゃないかな。だから心から快感を得られないんだろうね。
    性的描写は少なかったからこれはらぶメインにした話なんだとおもった

  • 吐き出される性愛の情熱を、性の感動と渇望を、上品に穏やかに紡ぐ日本語の美しさにむせ返る。
    じっとりと作品全体を包み込む古めかしい言い回しは、睦み合いの中でいかにもセクシャルな魅力をきらめかせていて、読んでいるとどひゃーとなってしまう。文字はこんなにもエロさを孕んでいたのか。すごい。どこにこんなエロさ隠し持ってたんだ。
    一言で説明がつきそうな性の状況を何ページにも渡ってうねうね説明してくれるのがしつこくて最高。
    作品自体ほぼ性の話しかしていないのでその濃さの割に数時間で読み終えられる手軽さもよい。そして、1冊ずっと性の話をしているにもかかわらず、読んでいてまったく「こいつらずっとセックスしてんな」って呆れた気持ちにならない丁寧さと細やかさがたまらない。
    スキャンダラスな告白を聞いているような気持ちでじりじりと話に聞き入ってしまうのだけれど、最後のページを読み終えた時の安堵と喪失と静かな絶望でアタマが真っ白になってしまった。なんだそりゃ!若い女の考えることはとんでもないなあ!

  • 表紙(下着の女のひとの写真)が外で読みづらいww内容はいかがわしいものではないのに。
    セヴリーヌの心理描写がすばらしい。登場人物も好き。

  • 話題になったドラマのタイトルの由来ではあるのだけど、全く別物(ドラマは未見です)。
    人妻が娼婦になる話なのだけど、恋愛がきっかけでそうなったとか、娼婦をするうちに愛に目覚めるとかそういうことではない。
    最初から最後まで、主人公は自分の夫を愛している。
    けれど、彼女の精神的な愛情と肉体的な好奇心は分離してしまっているのだ。
    ショッキングな設定ではあるけれど、人の一つの真理でもある。
    1929年の小説と聞くと、当時は随分斬新だったろうとも思うのだけど、逆に時代が進むごとに保守的になっているのかも知れないとも思う。
    登場人物も丁寧に描かれていて面白かった。
    性的な事柄が主題ではあるけれど品が良く、堀口大學の訳も似合う。

  • (1968.09.04読了)(1968.09.03購入)
    *解説目録より*
    ケッセルはスラブ種の血を受け南米に生まれた現フランス文壇の第一人者。「昼顔」は作者三十歳の作で、両次大戦の中間期、最も幸福な時代といわれたパリを背景に、仮借ない筆致で霊肉の惨劇を描破した力作。淫猥、春本に類するとの批評に作者は「健康体を究めるためには病体を理解しなければならぬ」と答える。

  • たぶん3回目ぐらい。

  • ずっと昔に一回読んだ本。
    今回久しぶりになんとなく手に取ってみた。

    最初に読んだときは最後の最後の行が
    印象的で忘れられなかったけれど。

    医者の夫を深く愛していながら、
    売春宿に出入りする、セヴリーヌ。
    昼下がりしかお店に出ないため源氏名は「昼顔」。

    驚くほどの悲劇的結末。

    なのだけど。

    …だが彼女はこのときの、屍のような自分の状態も、
    心臓の止まりそうな言語に絶したこの懊悩も、
    今後一生忘れなかった。

    …彼女だけは、自分の脇腹に、熱い、
    情けも容赦もない一本の毒の棘が、深くささり入ったと感じていた。

    こんな感じで一事が万事、いちいち面倒くさい方なのだ。

    なにかあるたびに震えたり気絶したり泣いたり寝込んだりする、
    か弱い振る舞いの半面、
    売春宿の登録にはちゃんと一人で出かけていくんだね。

    最終的には闇の力を使って
    自分は警察に捕まらず、
    でも夫には全てを話してしまう。

    夫を愛するあまり…とか言うけど、
    結局いつだって自分が好きなことしかしていないように感ぜられる。

    「欲望という名の電車」のブランチと
    ある部分共通点があるのだが、
    こちらのセヴリーヌさんには一切感情移入出来なかった。

    頭の良い男の人が考えた、ある種理想的な女のひとの姿、かなと。
    性格も、言動も、非現実的。

    夫ピエールも、友人ユッソンも、なんだかなあ。

  • ブラジル、トレドなどを舞台とした作品です。

  • このページに「カトリーヌ・ドヌーブ」と書いたところで、俄然この本を読みたくなって。手元には昭和54年の新潮文庫版、堀口大學訳、です(カヴァーが映画のカトリーヌ・ドヌーブ)。頁全体が黄ばんでしまったこの本ですが、いくつもの文章を記憶していることにわれながら驚いています。だから、私には他の訳は必要ないかな、とも。これは……、じゅうぶんに官能的「でも」ある、と言っていいんじゃないかなぁ。下手なリライトは細部からこそ匂い立つ情趣を排することになるはずですし、ご存じの方には説明不要でしょう。ところで、この時代の新潮文庫は文字が小さい。そのぶん同じ厚さの中にたっぷり詰め込まれているということだからありがたい、とも言えるのだけど。紙はだんだん黄ばんでくるし、私は順調に年を取るし…、かなりつらい。

  • 2007/12/11

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