古代への情熱―シュリーマン自伝 (新潮文庫)

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制作 : 関 楠生 
  • 新潮社 (1977年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102079010

古代への情熱―シュリーマン自伝 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 一応ノンフィクションということになってるけど、あることないことも書かれてるとか。

    それでも外国語を猛烈に習得していく部分は見応えがある。実際の言語学習は反復の繰り返しであり、それに耐えることを強いられるが、数行の文章でいっきに「○○語をマスターした」とまで言われると爽快である。

  • 本書は、もう古典作品の一つといっていいかもしれない。

    シュリーマンの幼少期から大人になるまでの過程。
    またその後の発掘作業に関わる記述。

    シューマンの行動力、意志力がすごい。

    語学を習得する方法は、参考になる部分も多いが、やはり素養が大事だな、と。

    また、発掘に没入するだけでなく、しっかりと、世界中の人と交流を持ち、発掘作業をより円滑に進めようとしていたことにも驚く。


    それらが、発見につながったのだ。

  • 1800年代にギリシアの遺跡を次々と発掘したシュリーマンの自伝。
    最初の1/3は、生い立ちから古代遺跡への情熱をどのように抱くようになったのか、また複数の言語をどのように操れるようになったのかが書かれていてとても興味深い。
    しかし、ギリシアの歴史についての知識がほとんど無いため、後半の遺跡発掘の興奮については残念ながら理解できなかった。
    もう少しギリシア歴史の知見を深めてからもう一度読んでみたい。

  • ハインリッヒ・シュリーマンは、古代の伝説とされ存在しないと考えられていた遺跡や遺物を数多く発掘した叩き上げのドイツ人考古学者です。
    彼は元々貧しい家に生まれ、その後に商人として成功しました。
    しかし、幼い頃に決心したトロイアを発掘するという目標を、彼は抱き続けていたのです。
    発掘に対する批判や妨害工作など、様々な逆風にも負けず、休みなど取らずに常に発掘に勤しんだ結果、彼は幻の都を掘り当てることになるのです。
    努力と夢を持ち続けることの難しさと大切さを教えられる一冊。

  • 私欲をもたず、古代への情熱を忘れずに68歳の生涯を閉じたシュリーマン。語学の習得術としても、すごい!の一言。

  • 自伝の部分では、子どもの時の興味に始まり、好きな女の子との思い出、たくさんの言語の習得…と気になる内容だったけど、発掘の部分はイマイチ情景が伝わってこなかった…。

  • シュリーマンは、ギリシャ神話最大の見所であるトロイア戦争の舞台が実在するという証拠を発掘した人物で、本書はそんな彼の自伝。

    本書の最初から3分の1くらいは、子供の頃からの夢を年を取ってから実現するという、まあ言ってみれば王道なシナリオではある。
    成功までの道のりの途中にいろいろな試練があるのだけれど、夢を実現するという意志を常に持ち、常に努力し、行動しすることで困難に打ち勝っていくという姿勢には、勇気をもらえた。
    一方残りの3分の2の部分は発掘に関する記述がメインなので、正直なところ素人の僕にはまったく理解できなかった。

    僕がすごいと思ったのは、シュリーマンの行動力と強靭な意志力、類稀な語学スキルなどもそうだが、それらを利用して、世界中の人と交流を持ち、発掘作業をより円滑に進めようとしていたこと。
    やっぱり夢を実現するには、その夢が大きければ大きいほど、一人ではできないのであって、誰かの協力が必要不可欠なのだろうなと感じた。

  • 偉人伝の中でも相当に超人的で漫画的。
    小説以上に冒険小説めいた人生なので、たのしく読める。

  • 子供の時の夢をこれだけ見事にそして壮大に実現した男が他にいるのだろうか。

    貧しくもハングリー精神を持ちながら、自らの信念のため不屈の努力を行っていた。屋根裏部屋で夏は暑さ、冬は寒さに苛まれながらも、必死で語学を勉強し財をなす。

    通常財をなしてしまうと色々と変わることも多いが、彼は一貫していた。幼い時に聞いたギリシャ語のホメロスを諳んじることを夢見て、ギリシャ語習得。世界を旅し、最終的にトロイア遺跡の発掘を志す。

    第二部の発掘の方は若干読みにくかったが、すくなくとも第一部だけでも読む価値あり。

    年を重ねる毎に読み返したくなる本である。

  • 「古代への情熱」は全部が自伝ではないが、シュリーマンの自伝的な話がとてと面白い。

    シュリーマンはトロイアを発掘したことで有名で世界史の教科書にも載っているが、実は18カ国語も使いこなす語学マスターでもあった。
    なぜそんなに語学を習得することになったのか。そのきっかけとなった少年時代の話がとても面白い。

    後半はシュリーマンのことを他者が考察しているような構成になっており、内容がだれてくる印象だったような気がする。

    シュリーマンは話を誇大化する人でもあったようだが、それでも彼の行動力には脱帽。
    「古代への情熱」は値段もお手頃でページ数もさほど多くないので是非お勧めしたい本です。

  • 架空の伝説とされていた話が実際にあったものとして、少年時代に発掘を決意。見事それを証明したシュリーマンの半自伝。シュリーマンは他に語学の天才としても知られていますが、彼が語学を習得するスピードに「本当!?」って驚かされました。

    なんといっても、彼の情熱が本当にすごい。少年時代に思ったことに、人生をかけた。彼のなかに「かけた」という気持ちはなかったんだろうなぁ。いったん社会に出ると、現実のつらさや忙しさ、達成できる保証のないものに力を注ぐ情熱をだし続けることの困難、現状維持への誘惑など、さまざま自分の理想とする「想い」の障害が数多くあります。
    彼がその「想い」を達成できたのは、
    ①信じること
    ②絶え間なく実行すること
    この2点に集約されるような気がします。
    頑張ったから、報われるわけではないのが現実。でも、そこを固く信じれないと実行は出来ない。一歩間違えば変人・偏屈・頑固とも見られかねないです。
    最近は遺跡破壊で非難もされていますが、その情熱はすごいと思います。

  • 日経の誰かの推薦読書として記載されていたので読んでみた。

    しかし面白いのは前半のシュリーマン自身が書いた部分のみで、没後に友人が書いた部分はイマイチ。

    ちょっと期待してだけに残念

  • 単に自伝というだけではなく、様々な学問や人生に対してとるべき姿勢のひとつでもある。

  • トロイア遺跡を発掘したとして、偉人伝に必ず出てくるシュリーマンの伝記。

    考古学者でない自分にとっては、遺跡の発掘までの話を読みたかったのだけど、発掘の順番や方法などはちょと読むのに疲れた。

    根拠の無い自信とは何処から来るのだろう?
    自信とは「自分を信じること」 

    シュリーマンは若いときから発掘をしたのではなく、実業家をして成功を収めてから、ツルハシとスコップを取った。しかも実業家になる理由は、遺跡へ発掘のためもあるが、事情により引き裂かれた幼馴染の女性ミナ・マインケへの強い想い、男として再アプローチをするため・・・・
    しかも、いざ成功者として幼馴染にプロポーズを申し込もうとしたときには、ミナは結婚していた。

    この女性がいなかったら、実業家として成功していなかったかも?そしたらトロイアの遺跡はシュリーマン以外の別の人が発掘したいただろう。

    出会いや 愛や恋 執念 いろいろなモノが重なっているんだろうな 

  • シュリーマンの伝記
    これ以上でもそれ以下でもない。

  • 英語の勉強本とかを読んでいると、たまにこの本の名前が挙がってるので借りてみた。文法より暗唱することなんだね。

  • ブックオフ、¥105
    人間とはここまで行動できるものなのか、とただただ感嘆するばかり。

  • シュリーマンの情熱、粘り強さはものすごいものがある。
    彼は10数カ国後自由に使いこなしたと言われる。

  • 厳密な意味での「自伝」は第1章のみ。そこで彼が自身の言語習得方法に触れている。

  • みじめな境遇と、努力すればそこから抜け出せるというたしかな見通しほど勉学に拍車をかけるものはない。 26ページ


    彼がしたことはひとつ。自分を信じ続ける、ということ。周りが何を言おうと、自分の確信を揺るがせず、(しかもその確信は幼少期に抱いたものだ、)そして確信を事実にするために、すべてを注いた。それはまさに情熱であり、古代こそ彼の人生のすべてであった。

    「たしかにトロヤは存在したのだ」という確信。

    財を築き、驚異的な語学力で十数ヵ国語を身につける。というと彼は生まれつきの天才であるかのように聞こえる。確かに彼は天才である。「信じる」という才能をもった。
    そしてまた「努力する」という才能も持っている。彼は努力によって財を成し、語学を身に付けたのだ。
    発掘作業に没頭するために、彼はまず商売を徹底した。徹底して財を築き、そのすべてを発掘のために費やした。
    彼に迷いはなかったのか、とふと疑問に思う。研究者としての、古代の存在を信じる彼の理解者はほとんどいなかっただろう。それでも彼は確かな思いと情熱を抱きづつけ、驚異的な成果を上げ続けた。それは商売においても、発掘においてもだ。シュリーマン自身が述べているように、まるで神に助けられているかのように。


    彼の生き方を羨ましいと思う。自分の思うとおりに、確固たる目標を持ち、その目標に向かってまい進した日々を。まぶしいほどに。

    世間体に負けて遠回りをしてしまう自分の弱さを強く感じてしまうから。

    誰もがシュリーマンのように生きられたら。そこには輝かしい世界があるはずだ。そしてその世界は実現可能なのだ。
    どうか、誰もが、思うがままに生きていけるように、願う。

  • 商品取引で莫大な財を成し、残りの人生を少年時代からの夢であった遺跡発掘に捧げたシュリーマン。理想の生き方です。10ヶ国語を短期間でさらっと習得する頭脳が羨ましい。

  • シュリーマンはトロイ遺跡を発掘した人。
    …そんなことは小学生の頃から知っていたわけやけど、発掘に至るまでどんなことをしてたのかはまったく知らんかった。決して語学が好きというわけでなく、あくまで『金儲けの手段』として、“投資”しながら着々と身に付けていくくだりが秀逸。語学オタクとして何度も読み返してしまうし、結局これは何を身に付ける時にも言えることなんやろうなぁ、と思う。この人、多分脳の構造が自分にちょっと似てると思う。

  • シュリーマンの名を初めて聞いたのは、小学校の「道徳」の時間でした。
    『明るい心』などといふ、今から思へば胡散臭い教科書でしたが、わたくしは結構気に入つてゐました。内容が古臭く、「名古屋時間」なんて言葉が出てゐた記憶があります。
    で、そのシュリーマン。教科書には自伝通りの内容が記載されてゐました。幼時にトロイアの物語を知り、周囲の大人たちが「あれは架空の話なのだよ。トロイアは実在しないのだ」といふのも耳を貸さず、大人になつたら絶対トロイアを発掘するんだ!と決心する。
    そして超人的な努力によつて語学を身につけ、財をなし、たうたう夢を実現する。恰好の修身用素材と申せませう。

    自伝となつてゐますが、実際にシュリーマンの手による部分は、最初の章だけ。全体の四分の一程度でせうか。
    そして残りは友人のアルフレート・ブリュックナーといふ人が補完してゐます。その部分は当然シュリーマンは三人称で語られるのであります。原題を直訳すると「死までを補完した自叙伝」ださうですが、なるほどといふ感じです。
    訳者の関楠生氏によると、原著には「古代への情熱」なるタイトルは付されてゐないといふことで、関氏としては避けたかつたが、版元側の意見を取り入れた結果ださうです。

    シュリーマン本人による少年時代の記述は、今ではその信憑性が疑はれてゐるとか。エルンスト・マイヤー氏による「後記」にもそれを匂はせる記述があります。
    しかしシュリーマンの業績を全否定できるものでもなく、評価されるべき点は肯定的に捉へねばなりますまい。本書も読み物として語り継げば良いのではないでせうか。教訓は教訓としてね。

    http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-267.html

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