ティファニーで朝食を (新潮文庫)

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制作 : Truman Capote  村上 春樹 
  • 新潮社 (2008年11月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102095089

ティファニーで朝食を (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 一度も読んだことがなかったんです。話の筋も知らなかったんです。なのでビックリしました。あんまりぶっ飛んだヒロインが出てきたもんで。

    奔放で、男性にとって抗いがたい魅力でいっぱいの、命がけに見えるほど、あさはかに、自由を求め続けるヒロイン。それを語る、ひとりの平凡な男の供述。彼女の人生のなかでほんの一部分を切り取ることができた幸福を語っている、古典的な形式で、きれいな話。

    ティファニーで朝食を、というタイトルは彼女の精神そのもので。そういうことなのねーと初めて知る。うらやましい、こんな女には死んでもなれないわ。
    村上春樹の訳がたぶんすごくうまくできているんだろうな。文に春樹色がつよいから、村上春樹の作品だといわれたら、納得してしまいそうでした…。

    ちなみにオードリーヘップバーンの映画についても、知りませんでした。無知…。若き松田聖子のイメージで読みました。

  • 「夜の樹」以来のカポーティ。原文で読む助けにと、村上春樹訳を読みました。カポーティの文章は洒落ていて、無駄なところも説明不足なところもなく、「完璧」でした。オードリー・ヘップバーンのイメージの対極にあるヒロイン、ホリー・ゴライトリーは、私の中ではミラ・クニスです。村上さんは平易な文章で伝える能力がものすごく高いので、安心感があります。
    原文と訳文、両方読むと読書がもっと楽しくなることがわかりました。

  • オレンジカバーにやられて、また買ってしまいました。

    どなたの訳でも、何度読んでも、「名作」じゃない「ティファニーで朝食を」、「オードリー」じゃないホリーが魅力的。

    ハスッパで不良で、「いつの日か目覚めて、ティファニーで朝ごはんを食べるときにも、この自分のままでいたいの。」と言うホリーが。

    ちなみにこの部分、龍口訳では、
    「ある晴れた朝、目をさまし、ティファニーで朝食を食べるようになっても、あたし自身というものは失いたくないのね。」
    となっており、幾分硬くはあるけれども、こればかりは「あたし自身というものは失いたくない」の言い方に軍配をあげたい気が。

  • ホリー・ゴライトリーといえば奔放とか天真爛漫とか、個人的にはそれどころじゃない。
    人生の哀愁を自分の憧れに滲ませてこっそりうっとり語る「それはティファニーみたいなところなの」この品位に目頭が熱くなった。

  • 特に面白いってわけでもなく、
    つまらんってわけでもなし。
    淡々と話しは進み、オチもなく話は終わる。

    ハッキリ言ってカポーティの凄さがわからん。

    映画とどんくらい話が違うのか、
    映画が見たくなってしまった。

  • 『ティファニーで朝食を』『花盛りの家』『ダイアモンドのギター』『クリスマスの思い出』全四篇
    カポーティはこれまで読んだことがなく、さらに『ティファニーで朝食を』の映画のイメージが強くて、てっきり恋愛小説作家なのかと思ってたけどそれが全くの誤解だったのだと知った。ラブコメを読むつもりで『ティファニー…』を読んでしまい、ホリーの奔放すぎるキャラクターに途中付いて行けなくなりそうになったけど、そんな彼女自身の含蓄に富んだ発言や、そして何よりカポーティの瑞々しい文章に最後まで読まされた。
    『花盛りの家』を読んだあたりで、成る程カポーティとは、人間のイノセンスと残酷さを描く作家なのだなと少しわかったような気になり、『ダイアモンドのギター』、『クリスマスの思い出』はその文体を噛み締めるようにして読了。
    個人的には『ダイアモンドのギター』が一番好きでした。

  • はあん。各話それぞれ最後が意外な展開!

    村上春樹が訳のせいかもしれないが美しい宝石みたいなお話に仕上がっていた。(勿論カポーティの原作だが)

    いやあ、はあん、ですよ。ヘミングウェイよりいいかもしれんぞよ。

    しかも妙にしんみりしてしまうのはマジックですな

  • とっても良かった
    宝石みたいなお話の集まりだった
    他に何も付け加えられなくていいし、解説とかもいらない
    全部おとぎ話みたいな話で、先が想像できないものだった
    ティファニーで朝食を、は泣いてしまった。ホリーの生き方を読んだら、私もこんな風になりたいって思ってしまうよね。
    花盛りの家はとても心を穏やかにさせてくれる話だった。
    すごく素敵な話の塊で、著者が好きになった、心が浄化されたようでずっとこの話の世界の中にいたいくらい。
    真面目に何かを学ぼうとしなくてもいい、こんなこともあったんだよって、のんびり座りながらお話をきいてるみたいな、でもどこかで自分が変わったような後味をくれる、本当にいい話だった(ボキャ貧)
    他人と比べることなくのんびりと自分の好きなことをして生きていきたい。
    「正直さが大事なの、人を好きにもなろうとしないくらいなら」っていうホリーの言葉が一番胸に残ったかな
    何度でも読みたいと思った

  • 表題作は、めそめそした主人公がいいし、ホリーのイノセンスがセックスと分かち難く結びついているのがまたいい。どもりの女の子は、英語にして想像するとなんとなく印象が変わる。ギターの歌がドクのエピソードにつながったり、首を吊ってニュースになるタイプの女の子だという話がフレッドの死のいざこざに繋がったり。
    あとは、やはり最後の雨の中の別れ。こんなに素晴らしいシーンを他には知らない。
    クリスマスの思い出も、しみじみと好き。耄碌してしまった無邪気なおばあちゃんと主人公の子どもは、イノセンスという共通項でつながっている。そして、ずっと昔から親友だったというけれど、そんなことはないんだ、それは君の夢なんだ、という哀しさ。主人公が全寮制の学校に入ってからも映画代にしてくれと小銭を送ってくるおばあちゃん、もうそんな年齢ではなくなってしまっている主人公。一方は死に、一方はイノセンスを葬って大人になる。
    村上春樹の解説にもあるし、内田樹がどこかで論じていたけど、イノセンスを保持しながら生きていくことはできない。だから私たちは大人になる。そして、イノセンスが描かれた物語を読む。
    そして、自分も大人になったので、誰かのイノセンスが可能な限り長い期間失われないように守ってあげられるのは、イノセンスを捨てた大人だけだということもよくわかっている(フィリップマーロウ!)。

  • 「村会春樹 翻訳ほとんど全仕事」を読む中で、再読したくなり引っ張り出した一冊(のはずが、保有していることをすっかり忘れて二冊目を買ってしまった)。

    「都会のフェアリ・テイル」とも称される表題作は、ホリー・ゴライトリーの奔放な自由さが魅力的であると同時に、その奔放さを生み出すエネルギーとして幼年時代の悲しさが、心を打つ。こうした両面性をこれだけのソリッドな文章の中で描けるカポーティの文章力は、やはり何度読んでも感銘させられる。

    個人的に好きなのは、ラストに収められた「クリスマスの思い出」であり、カポーティの作品で1つ選べ、と言われたらこの短編を選ぶかもしれない。少年期の持つイノセンスさを、彼はなぜここまで結晶化された形で描くことができたのか。カポーティの才能の神髄はこの鋭すぎる感性にあったのだということを改めて実感する。

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ティファニーで朝食を (新潮文庫)の作品紹介

第二次大戦下のニューヨークで、居並びセレブの求愛をさらりとかわし、社交界を自在に泳ぐ新人女優ホリー・ゴライトリー。気まぐれで可憐、そして天真爛漫な階下の住人に近づきたい、駆け出し小説家の僕の部屋の呼び鈴を、夜更けに鳴らしたのは他ならぬホリーだった…。表題作ほか、端正な文体と魅力あふれる人物造形で著者の名声を不動のものにした作品集を、清新な新訳でおくる。

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