- Amazon.co.jp ・本 (449ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102098028
感想・レビュー・書評
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読む手がとまらず、ひさしぶりに一気読みしました。
途中セント・ジョンが怖すぎましたが、
ジェーンとロチェスター様が真実の愛で結ばれてよかったです。
悲しいことに、エンタメ小説をあんまり面白く読めないたちなのですが、海外や古典だと楽しく読めるから不思議。
さらに翻訳小説のいいところは、文章を神経質にきっちり読む必要がないところ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カズオ・イシグロが影響を受けた作家、作品にブロンテの『ジェーン・エア』を挙げていたこと、先日読んだ『イノセント・デイズ』の主人公・田中幸乃が中学時代にこの本を読んでいたのがとても印象的で、どんな本なのか興味を持ち、読み始めた。
とても面白かった!
上下巻でぎっしり書き込まれているので一気読みというわけにはいかなかったけど、じっくり毎日共に歩ませてもらった感じ。
ジェーンの冷静さ、真面目さと、恋心による揺らぎと、ときめきと情熱と、描かれ方のバランスがとても良かった。ロチェスター氏とのやりとり場面は甘々すぎてこちらも照れちゃうくらい。
離れてみて、他人と一緒にいて再確認した、二人の時の安心感、自然体のペースまで描かれていて、甘々というだけでない愛のお話に感じた。(ロチェスター氏のデレデレ具合にはおいおい…と思うところもあったけど。笑)
この作品を読みながら、たしかにカズオ・イシグロを思い出し、特に『日の名残り』を読み返したくなった。内容は勿論全く違うけど、地に足ついた現実と、胸の中の情熱との書き方のバランスがとても似ていて。内と外が心地よい文章。
『イノセント・デイズ』については、このお話を幸乃が読んでいたということで改めて切なく感じてしまった…。
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ロマンティシズムとリアリズムの境目の時期に描かれた小説と解説を読んで納得。
ジェーンの思考、言葉の選び方、すべて私の感性に一致した。
イギリスの田舎の風景描写がとても美しい。表現力に驚かされた。
ロチェスター氏との愛の深め方が、よかった。もちろんロマンチックラブの要素はたくさんあり、嫉妬や燃え盛るような激しい感情に身を任せている描写も多いけれど。それ以上に性別や身分、障害などあらゆるものを超えていくような深いつながりをみた。今の時代ですばらしいとされるものと、1800年代と、さほど変わらない気がする。
感情がなさすぎると味気ないけど、理性がないのも話にならないみたいな表現が上巻にあって…
感情と理性のバランスが人間に面白みをもたらし深みも出るのだなぁと。 -
夏の嵐の夜、ジェーンとロチェスターが心を通じ合わせるシーンを初めて読んだ時は鳥肌がたった。
ロチェスターのもとを去る時のジェーンの葛藤は痛々しいほど頑なだけどその強さと正義に心打たれた。
クライマックス、
ジェーンがロチェスターの呼ぶ声を聞くシーン、ちょっと出来過ぎだけどロマンチックに痺れる〜
ヒロインが美しくないと随所に記述されているが
裏返せば作者が美醜にこだわりがあったのかな?
今まで何度も読んだ大好きな小説 -
最も印象深いのは、思い人との結婚まであと一歩という所まで辿り着き、私の中の理性や良心、感情までもが結婚に賛成しているにも関わらず、それでも「私がわたしであるために」決死の思いで申し出を断るシーン。そう、ある種の人にとって個性というのは決して有難いものではない。選ぶことのできぬ生い立ちという環境から必然性を持って形成されたその自我は、時に呪いとなって己を苦しめる。大団円を迎えるラストが存在せず、誠実な村の女教師として生涯を過ごしたとしても彼女は十分に幸福な生涯を遂げられただろうと思うのは自分だけだろうか。
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独立心が強く、気位も高いジェーン。
ここに出てくる男性、ロチェスター氏とセント・ジョンには、
わたしの男性に対する嫌悪感を強めさせられました。
ジェーンが幸せになれたのはよかったのだけれども。 -
ペーパーバックであらすじは
知っていたので、邦訳版読んだ
感想としては……キリスト色濃いかなぁ、
というかんじです。
"輪廻転生"とか"因果応報"はすっと馴染めるのに、
"汝の隣人を愛せよ"と言われると、え…と
思ってしまうのは、……ん〜、
…………無宗教な生活でも、根っこは仏教なのか。。。 -
美男美女ではない、
女性からプロポーズをする、
社会的な問題(学校)を批判する
これらは、この時代にどう反応されたのだろう
作品の暗さと孤独が、
作者の経験に基づいていたと知って納得した
ただ、後半の霊的なシーンは突然すぎて
飲み込めなかった(信仰心???) -
英語で読みたいと思った
上巻より宗教色弱め恋愛が強い
ジェーンエアの芯の強さに震えます