大地 (2) (新潮文庫)

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制作 : 新居 格 
  • 新潮社 (1954年3月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102099025

大地 (2) (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 王龍の子ら、王大、王二、王虎の時代。王虎が武力をもって出世していきそうな気配。
    子は親の思ったようにはならないもんだねえ。

  • 2013.3.2 読了

  • レビューは最終巻で

  • 1巻の主人公亡きあとの息子たち(地主、商人、軍人)の話が展開する。それぞれ考え方が異なり、三者三様で面白い。父の遺言に反し、少しずつ土地を売却してしまっているが、どのような展開となるのか・・。

  • パール・バックの文章は冗長なところがなく、テンポよく話が進んで行くので、ページをめくる手が止まらなくなる。話が段々と大きくなって来たが、これがどのように終わるのか、想像がつかない。

  • レビューは最終巻にて。

  • (王虎の生き方)

     三男の王虎は徐々に兵力を付け、有力な将軍になるべく着実にその歩みを進めている。しかしその姿は、迸る熱い思いを感じさせる英雄達には程遠く、むしろ物寂しさを感じさせる。それは、王虎が一体誰のために何を求めてその歩みを進めているのかという事と少なからず関係しているのだろう。

    いくら彼が力のない者達に誠実に振る舞っていたとしても、それは、彼の自己満足のための手段であって、それはないよりはましではあるが、彼の人生観のより深いところには、どこまでいっても他者の犠牲の上に成り立つ自分の名誉、自分の満足のためという思いが強く根ざしており、自分と他人両方の幸福、自己と他者との共存共栄という価値がないように感じる。


    「昼間のよりも苦しいのは夜だった。夜は嫌でもやって来る。彼は一人で寝たー一人で寝なければならないから、昼より夜をきらった。王虎のように、人の世の歓楽を味わう性分がなく、苦痛の多い人間にとって、日夜、孤独で寂しく暮らしているのはけっしてよいことではない。また強壮な肉体を持っているから、夜が寂しいのも当たり前だ。しかし相変わらず友とするものが一人もいないのだ。」(p360)


    自己の利益のみを考えているのではないかということは、信用できる人周りにいない寂しさや虚しさに向き合わず、別のことでまぎらわせようとしていることからも感じ取ることができる。人は、このいたたまれない感情と真剣に向き合う時、自分の人生に取って何が本当に大切なのかを考えるのであろうが、王虎は、結局、自分の価値観を受け継ぐ子供ができればいいのだと割り切り、再婚することで独り身でなくなりこれらの感情から開放されようとした。確かにこの行動で、一時的に空虚な気持ちはなくなっただろう。しかし、根本的な問題、ではなぜ、何のために子供に後を継がせる必要があるのか、そもそも何を受け継ぐのかということに対しての深い考えは見られない。やはり、意識しているしていないは別にしろ、自分が認められたいといった自己満足を求める以外の考えはないのだろう。


    また、人の価値観は、人間関係に対する考え方にも表れるように思う。人を信用しきれない王虎の気持ちもよく分かる。人を信用することはとても難しく、裏切られる可能性もあり、良い関係を維持していくには時間もエネルギーも必要だ。煩わしい人間関係を極力減らし、一人でいるほうが正直とても楽である。けれども、一人で自分の安泰だけを考えて生きていく人生は、楽な代わりに孤独感と虚しさを感じる毎日になるのではないだろうか。

    相手を常に疑い、利害を判断基準とした人間関係だけでは寂しい。もちろん利害関係で関わる必要がある人もいることは確かだろう。ただ、深く、人生の価値を追求すればするほど、悩ましくもあるが、他者とのつながりの中で人は本当の喜びを感じ、自分の生きる意味を見出すことができるように思う。

    この先、王虎が将軍としての高い地位を得た時、心の底から喜んでくれる人は彼の周りにどれだけいるのだろうか。兄弟が、妻が、部下がどれだけ、彼と喜びを分かち合ってくれるのだろうか。

  • 長男と二男の名前が、1巻で先生にもらった「農」のつくものではなく「王大」「王二」になっているのだが、それについてなんの注意書きも断り書きもない。
    作者が彼らの名前を忘れてしまったのではないか知らん・・・それとも三男王虎のように、呼び名を使って書いているのかなぁ。
    英語で読む読者にはどうでもいいだろうが、日本人は漢字が読めるので、そのあたりはちょっと訳者が説明をしてくれてもよかったのでは。
    さて、2巻は怒涛のごとく読み終わった。
    3人のそれぞれのどこに父王龍の姿が垣間見えるか探しながら読んでいたけど、王大には父の悪いとこ全部がいっちゃったかのよう。王二には父親の意外な計算高さや、みてくれを気にしない部分、家族を大切にするところなんかがいってる。三男はなんといっても、優しさと誠実さ、正義感、まっすぐな気質が受け継がれたのね。
    彼らがこれからどうなって世を渡ってゆくのか、楽しみ。
    でも、さすがに戦争の話ばかりになると読む気が起きなくなるんだよねぇ、どうなるだろう。

  • 王龍の3人の息子たちの話。王龍は土地と生きる事に貪欲であったが、息子達もそれぞれ慾望と葛藤してて面白い。女性作家だけあり、出てくる女性が強くて素敵。

  • 今度は息子たちの話.
    いろいろな人間の描写は面白いが,お話としては一巻ほどの迫力はない.

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