誰がために鐘は鳴る〈下〉 (新潮文庫)
307人が登録
★3.51
| ブログで紹介する» |
|
Check |
|
|
この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
-
今日という日は、これからつづくすべての日のなかの一日にすぎない。だが、これからさきの日に起ることは、今日のおまえの行動によって決定されるんだ。
― 403ページ -
ある人間を愛することについて、けっして自分をいつわるな。愛するということ、これは、たいていの人間にはめぐまれない幸運なんだぞ。おまえも、これまで一度もめくまれなかった。いまやっとめぐまれたんだ。マリアとともにもちえたもの、それが、わずか今日一日と明日の一部としかつづかないものであろうと、ながい一生のあいだつづくものであろうと、それは人間の身の上に起りうるもっとも重要な出来事であることに変りはない。
― 162ページ -
「戦争なんて、なんて下劣なもんなんだろう!」
みんなの感想・レビュー・書評
言わずと知れた名作。
かなり長かったように思えたが、無事に読み終えた。
最後の無常感は何とも言い表せない。
たまには海外の文学作品も読んでみましょう。 ということで、高校生以来にヘミングウェイを。 前回10数年前に読んだ「老人と海」はかけらも覚えてません。 舞台は1930年代のスペインの山奥。 主人公はアメリカから来た義勇兵。 敵(ファシスト)前線の鉄橋爆破を命じられ、 敵の見張りを倒し、鉄橋も爆破する計画を立てる。 山の中のゲリラと協力して、準備を進めるが、 ゲ... 続きを読む »
上巻に比べて圧倒的に面白さが増した下巻。
戦闘シーンなど食い入るように読み込んでしまいました。
マリアとロベルトの激しい愛
(あたしはあんたで、あんたはあたしで、ひとりのすべてが相手のものなんだわ)に感動し、
戦争の悲惨さ(戦争ってなんと下劣なものなんだろう)に考えさせられた一冊。
平和な今に生きている自分に出来ることは何なのか、
考えさせられる一冊でした。
ゲリラの中で燃え上がるロバートジョーダンとマリアの激しい恋も読んでてよかったけれど、ピラールとロバートジョーダンとのやりとりも好きだったりする。
「戦争なんて、なんて下劣なもんなんだろう!」―作者が何より描きたかったのはその言葉ではないでしょうか。戦争の悲惨さと刹那的な恋を描いた、文字通りヘミングウェイの最高傑作です。
今から約70年前のスペイン内戦での、ロバート・ジョーダンとマリアの長編恋愛劇。ヘミングウェイの文章の男臭さ・ハードボイルドさ具合が混然として、独特の世界観を形作っています。
主人公に負けず劣らず、アンセルモやピラール、パブロといった脇役の個性がすごい!そして重い!個々の人々の心理描写の何と深いことでしょう。でもって、最期の、重傷を負ったジョーダンとマリアの別れのシーンでの、主人公の心の葛藤と行動の格好良さが秀逸でした。
これってロマンスだったんだ・・・。
あたしにはそうは感じないのだが。
まあヘミングウェイ的戦争だわな。
けっこー好きだけど。
すごく時間をかけて、ゆっくり読んだ。その分、思い入れが深くなった。愛って、どうして、こんなにも儚いものなんだろう。ああ、やっぱり・・・と思ってはいたけど、どこかで、ハッピーエンドを願っていた自分がいたから、静かに、切なかった。マリアとジョーダンに、自分の感情を深く入れ込みすぎてしまった。人は人を殺せると同時に、人は人を愛せる存在なのだ。
さすがに長編。しかしこれは物語のディティールというよりも、人物のやりとりが長い。訛りのキツイ人物のしゃべりがベタで今読むと面白い。戦争モノというより青春モノ。好みが分かれると思われます。
下巻の解説で、この本はそれまでのヘミングウェイ文学とはまったく趣が異なる旨が解説されている。それは、最後のシーンからいえるらしい。ヘミングウェイ文学の最大の特徴は、読んだ後に残るなんともいいようのないやり場のなさとか虚無感とか。でも、この作品の最後は、やっぱり主人公のロバートは死ぬのだけれども、死に方が違う。「この世界は美しいところであり、そのために戦うに値するところであり、そしておれは、この世界を去ることを心からいやだと思う」というロバートの言葉。この世を否定するのではなく、最後まで「生きたい」という気持ちを叫び続けるゆえに、静かな感動を呼ぶ傑作に仕上がっているように思う。僕は、解説の大久保さんの意見に賛成だ。

『誰がために鐘は鳴る(下)』/ヘミングウェイ/★★★★☆/いよいよ橋の爆破にかかるところから、爆破後の脱走まで。途中の愛のシーンがなんとも情熱的!クライマックスは喜劇とも悲劇とも取れそう。





