八月の光 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (664ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102102015

感想・レビュー・書評

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  • なんだか感覚が違い過ぎてよくわからないところがたくさんあった。
    クリスマスはいったいどう生きたかったの?どういう風に生きたいか、自分でもよくわかっていなかったの?
    リーナはなんでそんなにたくましいの?バイロンはどうしてそんなにもリーナに魅かれたの?ハイタワーはなぜ最後クリスマスをかばおうとしたの?
    南北戦争の事もよく知らないから、北部や南部の土地柄というのもうすらぼんやりとしかわからず…。そもそもキリスト教を信じている人たちがなぜ人種差別をするのかもよくわからないし。神の前ではみな平等なんじゃないんかい。
    アメリカって矛盾だらけのめちゃくちゃな国だと以前から思っていたけど、今回の大統領選といいこの小説といい、その印象は変わらず。
    中でもリーナが一番何考えてるのかわからん。この人、これからも無意識に周囲の人の同情や助けをうまく利用して生きて行くんだろうなぁ。強かだなぁ。
    それに比べると、クリスマスは不器用だったなぁ。彼にとって、「こんな風になりたい」と思えるような、目標にできるような人に出会えていたら、何か違ったのかな。理想って押し付けられると反発したくなるから、出来れば自分で見つけたい。でもその「理想」を、彼は思い描くことができなかったんだと思う。そういう社会って罪深いよな…。生まれによって可能性の芽を摘んでしまうのだから。

著者プロフィール

一八九七年アメリカ合衆国ミシシッピー州生まれ。第一次大戦で英国空軍に参加し、除隊後ミシシッピー大学に入学するが退学。職業を転々とする。地方紙への寄稿から小説を書きはじめ、『響きと怒り』(一九二九年)以降、『サンクチュアリ』『八月の光』などの問題作を発表。米国を代表する作家の一人となる。五〇年にノーベル文学賞を受賞。一九六二年死去。

「2022年 『エミリーに薔薇を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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