フォークナー短編集 (新潮文庫)

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制作 : 龍口 直太郎 
  • 新潮社 (1955年12月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102102039

フォークナー短編集 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 読書会の課題本。理不尽な暴力や殺人がよく出てくるうえに、現代にも続くアメリカ社会の病理が赤裸々に描かれているため、読後感はあまりよくない。しかし読者をひきつける魅力は十分にあり、各短編の「その後」が気になる独特な余韻もあって、どの話も楽しく読めた。

  • 過剰な装飾語ははたして無駄なものだろうか。
    偏り、響き。
    にもかかわらず足りない描写。空白に落ちる。

    時間の流れの不自然な自然。
    今を生きる私から騙られる歴史としての作品。

    読者のもとで実を結ぶ詩の言葉。

  • フォークナーは長編も短編も好き。独特に見えて普遍的な世界。

  • 「フォークナーは手ごわい」とよく言われているけれど、私はまさに短編を読んでそれを感じた。とにかく、流れも会話も断片的かつ間接的で、集中して読まないと何が書いてあったのか理解できなくなる。私はほぼ全編につて、解説を読んで初めて「そうだったのか」と気づくありさまだった。暗喩にも殆ど気が付かなかった。
    それでもフォークナーは心地よい。まるで麻薬のようだ。

  • 【エミリーにバラを】のための再読。
    約四十年間隠し通した秘密。これは一途な愛を一人の男に捧げた誇り高き女の物語。
    地は手錠、血は足枷、家は檻、または壁。捕らわれ、囲われ、どこにも行けない。行こうともしない。壁は外界の視線を遮断したが、進みゆく時間の侵入を阻止できなかった。ただ一つでいいから、彼女は変わることのないものを手に入れたかったのかもしれない。
    埃が降り積もり色褪めた部屋には微笑みの残響が刻まれ、愛を納めた棺になった。
    二度と目覚めない彼女に一輪のバラを贈りましょう。その香りが絶えることがないように祈って。

  • わからない。たぶん過去に触れたことのある様々な創作物体験を積み上げてもなお、ここに書かれたことの根っ子にあるその土地を支配する伝統的な哲学が理解できないからだろう。それは創造力で補完できるほど生易しいものではないことだけは解るのだが。。

  • 浮遊する三人称に揺れ動きながら追いかけてくる文体が難解かつ魅力的。

  • 「サンクチュアリ」に続き読んでみました。
    フォークナーの作品は、当時の南部のいやーなところが多く描かれていて、正直読後感はあまり良くないものが多いです。
    当時の人種差別感覚なんで、しょうがないんでしょうが黒人の扱いとかひどいです。
    しかしなぜか読んでしまう力のある作家です。
    サートリス家など、作品を通じて出てくる人物もあるので、あっこの人前にも出てきたなあ、など家族の繋がりも面白いです。

  • フォークナーの長編はどれも実験的な技法や重圧なテーマを用いた濃厚なものばかりだが、暴力的な鮮やかさと血/地の味が全面に浸み渡る短編たちもまた素晴らしい。ヨクナパトーファ・サーガの一部として長編にも出てくる人物のサイドエピソード的なものも多く、少ない頁数ながら人物像に深みをもたらしている。描かれる内容は白人と黒人の関係性の問題を中心とした二項対立的なものが大半であり、それらが対比的な風景描写と重なることでより印象的なものとなっている。痛めつけられた敗者の怨嗟、それこそがフォークナーの世界の根幹を成すものか。

  • 直接的な表現が割と少ないので、なかなか難解でした。

    ただ、なんとなくこういうことなんだろうなってのは理解できた。

    が、やはり、解説のありがたさは言葉で言い表せないほど。

    内容に関して言えば、
    ほとんどの物語に、黒人などの差別絡みの問題が絡んできている。

    タイトルのつけ方や、物語のどうしようもなさは秀逸だと思った。

    なんというか、世の中におかしなことは実際、たくさん潜んでいて。

    けれども、フォークナーのようにそれに確信を持って気づき、

    それをなんらかの形で間違っていると表現できている人間は、

    昔も今も、やはり少ないような気がする。

    フォークナーは偉大です。

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