- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102109076
感想・レビュー・書評
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高校の授業でポール・ニューマンが監督、映画化したものを先に観てしまった。アメリカに内向きな感情があることを知ったきっかけ。
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この劇は追憶の世界です。追憶の劇だから、舞台はほの暗く、センチメンタルであって、リアリスティックではありません。
ドイツではヒトラーの山荘を包む霧のなかに潜み、イギリスではチェンバレンの手にするこうもり傘のひだのあいだに隠れて、スペインではゲルニカの無差別攻撃が始まりました。
でも、ここアメリカではただ、ホットジャズ、酒、ダンスホール、バー、映画、そしてセックスといったものが薄暗がりに吊るされたミラーボールのように、はかないまやかしの虹色を氾濫させているのみでした。世界は爆撃を待っていたのです! -
小川洋子が勧めていたので読んだ。
古典的な戯曲。
上演作品を見たい。 -
電車にのる時、持って行き、何度も読みなおす本。
なぜこんなに惹かれるのか、今考えています。
数年前、仕事で行き詰まった時、かわいい動物の指人形セットを購入しました。お家がついていて、、5匹の動物たち、それを指に刺して、自分頑張れ、なんて言っておりました。
その時、初めてガラスの動物で遊ぶローラの気持がわかった気がしました。
これから、なにに惹かれるのか考えます。 -
ヒステリックで押しつけがましいんだけど、愛情に満ちた母親が印象的で嫌いになれなかった。
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きっと好きな本
はやく読みたい -
トム:映画にいくのは…冒険が好きだからさ。冒険ってやつは倉庫じゃあんまり味わえない、だから映画に行くんだ。
アマンダ:それにしても、トム、おまえのはどう考えても行きすぎよ!
トム:それほどぼくが冒険好きってことだよ。
アマンダ:たいていの若者は自分の職業に冒険を見つけるものだよ。
トム:としたらたいていの若者は倉庫にやとわれちゃいないんだ。 -
胸にせまる・・・
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すごい。本を読んで久しぶりに感動した。
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「いままでだれか、きみのこと美しいと言った人いる?」
ジムのこのセリフは、劇のハイライトのひとつだ。
この瞬間のローラの表情を想像せずにはいられない。
気の早い人は、ハッピーエンドを予想して拍手喝采するかもしれない。
しかし、大きくふくらんだローラの物語は残りわずか20ページで急速にしぼんでしまう。
『ものごとってうまくいかないもんだね!』
最後のトムの独白。
『ああ、ローラ、ローラ、ぼくは姉さんをきっぱり捨てようとした、そのつもりだったのにどうしても姉さんのことが胸を離れないんだ!
ぼくはタバコを探す、通りを横切る、映画館やバーに飛び込む、酒を飲む、そばにいる見知らぬ人に話しかける―なんでもいい、姉さんのろうそくを消してくれそうなことをやってみる!』
読み手それぞれの抱える離別の思い出と、残してきたものへの愛惜をかきたてられるラストシーンだ。
この劇の人気は、多くの人が多かれ少なかれ挫折感や後悔を胸にしまって生きているということを示すのだろう。