エミリーの求めるもの (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102113158

感想・レビュー・書評

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  • 『可愛いエミリー』と『エミリーはのぼる』とのエミリーブック三部作の完結編。モンゴメリの作品をほとんど訳した村岡花子最後の翻訳書と解説にて知る。

    このエミリーブック三部作を読み終わって思いがけなく味わってしまったことは、野心と執念。「アン」シリーズのほのぼのとしたところからは想像出来ない。

    書くことに憑かれたひとが苦闘といえるまでに書きつくしているさまに驚嘆した。また出版社に送って評価されるまでの執念がなんてすごいんだろう。そのエネルギーは幼くして孤児となったモンゴメリの自活したいという思いからだろうと察するが。

    もちろんこの三部作はモンゴメリのモンゴメリたるロマンチックな物語が展開している。でも自伝要素の部分にあまりに強いものがあるので、ロマンスをぶち壊しているとまでいいたくないが、それなら「アン」式ロマンチックな部分がなかったほうがよかったような。

    しかし、「アン」の作者を知り、カナダの小さな島の女性が自立を目指し苦闘する姿は、いつの時代の女性も大変なことと伝える、と同時に勇気をも与えると思うけど。

  • エミリーシリーズは、もしかしたら、もっといい邦題が付いてればもっと親しまれたのでは、と残念に思ったりします。

  • テディとイルゼの婚約が決まってからが辛過ぎた。少ない残りページに絶望しながらも、頼むから大どんでん返しが起こって欲しいと祈って最後まで一気に読んでしまった。

  • 読んだのは、もっと古い表紙のもの。アンほどの吸引力を読んでる時は感じなかったのに数十年経た今、アンよりも私の央に、心のヒダに浸透している。

  • 最後までハラハラさせられました。すれ違い、このままオールドミスで終わってしまうのかと。ペリーグッジョブです。二人とも本当に好きなひとと一緒になれてよかったです。

  • 少し重苦しいかも。設定がウソっぽい。何故か、超能力者。モンゴメリって、自分が晩婚だったせいか、ヒロインをみんな老けてから結婚させる(笑)

  • どうせ少女小説の原則(初志貫徹)が守られるに決まってるし~と安心して読んでたが、過程があまりにも酷過ぎてラストは主人公の妄想としか思えなかった。
    せめて遺書とかでネタばらしやってくれてもよかったんじゃないのかテディ母。

  • 村岡花子さんの訳する文章をとっくり味わう季節の到来♪ 何度も来ているこの季節がだいすき。

  • まずは、45年も昔に亡くなった村岡花子氏に心からの哀悼を表したい。ありがとうございました。エミリー3部作を村岡氏の翻訳で読むことが出来てこの上ない幸せなことだと、そう思った。エミリー17歳で始まり24歳に終わるこの物語では今まで以上に淡々とエミリーの人生が語られる。まるで年代記を読んでいるかの如く。こんなに淡々と語られるエミリーの人生が、しかし、少しも退屈ではないのだ。エミリーと共に心を痛め、エミリーと共に美しい農園で辛い日々や仕事に没頭する日々をわき目もふらずに送った気がした。

  • エミリーシリーズ最後。エミリーはアンより気難しい子だけど今読んだからこそエミリーを受け入れられたんだと思う。昔読んだときはきっと何もわかってなかった。

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著者プロフィール

1874年カナダ、プリンス・エドワード島生まれ。1908年に最初の長篇小説『赤毛のアン』を出版。世界的ベストセラーとなる。オンタリオ州に移り住み、その地で数々の作品を執筆した。42年トロントにて逝去。

「2012年 『パットの夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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