炉辺荘(イングルサイド)のアン 赤毛のアン・シリーズ 7 (新潮文庫)
- 新潮社 (2008年3月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (578ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102113479
感想・レビュー・書評
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アンはすっかり普通のお母さんになっちゃってつまんないけれど、子どもたちの勘違いとか可愛らしくてほほえましいエピソード満載で楽しめます。最後はアンの勘違いも。ったく何だかなぁっ…ていうハッピーエンド。
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アンの最後の家。ここに住みたい。台所でスーザンの作るパイをつまみぐいしたい。
炉辺荘という訳はもうちょっとステキにならないものかしら。 -
赤毛のアンも、いよいよ、私と同じ年代になりました。育児経験で言うと、私の方が負けてますけど・・・。
アンとギルバートは、「夢の家」から「炉辺荘」に移り、なんと6人の子持ちになっています。子どもたちは大切に育てられているのですが、それぞれ、周囲の性悪の子たちと事件を起こし、それを乗り越えて、成長していっているようです。
子どもたちの事件を見るたびに、アン自身が子どもの頃は、驚くほど周囲に恵まれ、すくすくと育っていったのに、と不思議な気分。筆者自身の成長が、子どもの描き方に変化を与えたのかな、と思ったりしました。ともあれ、子育てに事件や心配はつきものなのだと、改めて勉強になりました。
あとは、最後のギルバートが昔の恋人と再会する話とその後日談。育児中の自分の女性としての魅力ってどうなんだろう、ということについては、考えさせられました。嫉妬するアンも、傍目にはかわいいと思うのですけどね。 -
6人の子供の母となり、忙しい医師ギルバートを支え、大きな炉辺荘を女中のスーザンと共に切り盛りするアン。ここでは主役はアンの子供たちだ。様々な冒険や悩み事を乗り越え成長していく子供たちを見守るアンとギルバート。ちょっと不思議なのは5番目のシャーリーのエピソードが全くないこと。だからこの子のキャラクターが伝わってこない。この巻ではアンの意外な一面がうかがえる。けっこうカカア殿下ではないか?6人の子供たち全員に自分の実家にちなんだ名前をつけ、ブライス家よりクスバート家のほうを優先しているような気が・・・ギルバートはそんなアンにひたすら尽くす。そしてそんな夫に対して「近頃夫の態度が物足りないわ」なんて不満も抱くが、結局ギルバートが自分に対してどれだけ愛情を注いでいるかに気がつき一件落着。ラスト、美人独身キャリアウーマンとの対決でアンは「子供がいなくておかわいそうに。うちは大家族だわ」と勝ち誇ったようにつぶやく。「勝ち誇ったように」です。まるで一頃はやった勝ち組、負け組みたい。このキャリアウーマンは子供がいないことを指摘されてひるむのだ。ホントは辛いに違いない。アンにもちょっと小意地の悪いところがあるの発見して、完全無欠の優等生より人間味があってリアリティを感じた。
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2010.4
高校生の時に読んだときはピンとこなかったけれど、今読むととても面白い。でも「アン」が少し遠くへ行ってしまったような寂しさも。 -
ここまで来ると、アンよりも子供たちの細かい話の方が多くなります。最後はこれで終わり、ってかんじの終わり方でしたね。今までは、次の巻へつながる感じの終わり方だったのですが。
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医師のギルバートをささえるアンの生活を描く。前半は夫のおばとの暮らしが書かれる。こうした「何でもつまらなく」してしまう人というのはどこにでもいるものである。日本のホームドラマでもよくある嫁姑の関係である。だが、こうしたままならぬ人間関係に直面しても、ノイローゼにもならず、アンは柔軟な心を失わない。なかなか実際にはむずかしいことであろう。現代では下手をすればDVに発展しかねない。後半は6人の子供達の起こす事件が巧みに描写されている。子供のいだく恐れや、友だちからの嫉妬などは、子供の心理をよく捉えている。また、子供を育てるアンの「母としての智慧」には学ぶべき点が多い。最後に、結婚生活の倦怠期に陥りそうになりますが、ギルバートとアンの愛情は復活します。この過程で、大学時代のギルバートの恋人、クリスティンが介在してくるのは面白い点です。家政婦のスーザンもなかなかいい味をだしており、また、すでに婚約している恋人どうしをアンが仲介しようとする骨折りの話もユーモラスです。家庭生活をしっかり画いており、なかなか考えさせられる本です。
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イングルサイドでのアン
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私も炉辺壮に住みたい
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