アンの想い出の日々〈上〉 赤毛のアン・シリーズ 11 (新潮文庫)
- 新潮社 (2012年10月29日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (467ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102113516
感想・レビュー・書評
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中学生の時にアンシリーズを読んで以来で、本屋で見つけた時に懐かしくて購入。久しぶりすぎて、人物名とかほとんど覚えていなくてちょっと残念。アンとギルバートが落ち着いた雰囲気を醸し出していて、でも詩の後に続く会話では仲のいい感じが出ていて素敵でした。時間があればシリーズを読み返したくなりました。
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「これを読まないとアンシリーズは終わらない」という意の帯コピーに、読む気が萎えます。だって終わって欲しくないもの。
それでも、上巻は読んでしまいました。アンの書いた詩は全然ピンとこないので読み飛ばしました。
ギルバートがとっても「できた男」になっていて、イメージが拡散してしまった気がします。チキンの切り分けに苦闘したり、ジム船長と一緒になってミス・コーネリアをからかったりしていた時の方が個性的だったのに、万人受けする人格者になっちゃって、つまんない。
アンもそうです。みんなに尊敬される(若干嫉妬もされてますが)立派な婦人になって、村の灯台みたいに扱われています。アンに不幸になって欲しいわけじゃないけれど、苦労なしのように書かれると、もの足りなさを感じます。
上巻の解説によれば、下巻は第二次世界大戦に際したブライス家の苦悩が描かれる模様。
上巻でアンの子育て時代の牧歌的な村の生活を読んだ後、すぐには読みたくない気がします。
苦労がまったく書かれないのに不満を言うくせに、年老いてから再び大戦に会うアンや、自分が兄弟を喪った戦争に、今度は息子を送り出すジェムの苦しみは見たくないなんて、勝手な読者ですね。
苦労はするが報われれる話、が読みたいのだけれど、テーマが戦争ではそれは無理というもの。すぐには読まないけれど、そのうち必ず、一家のその後を見届けたいと思います。そして、生涯を自ら閉じる前にこれだけは書いておこうとしたモンゴメリの思いも、受け取らなくてはならないと思います。 -
赤毛のアンシリーズの最後の作品として昨年出版された一冊。
アンが大人になってからは、自分が子供の頃はあんまり面白くなかったけど、今になって読むと、人物描写が面白すぎてつい時間を忘れてしまう。 -
詩はあまり得意ではないので、読み飛ばしました。
詩と詩の間のブライス家の会話が良かったです。 -
上下共に。
アンやウォルターの詩をアンが読み上げ、それについて家族が会話を交わすシーンと、その間に短編小説が挟まれている。
その短編小説の中に、アンやブライス家だれかの姿がチラリと現れる。
詩のシーンは、アンの周りにまだ子どもたちが笑いさざめいていた時期から、大戦後のウォルターがいなくなってしまった時期まで。
はつらつとしたアンの世界そのものというよりも、もっと人間臭い部分が描かれている感じがする。
リラが、リラ・フォードになっていたり、アンに孫ができていたりと、なんとなく感慨深く感じもした。 -
アンシリーズ、幻の原稿での新刊、という事で、再び、この世界の人々と会う事ができるなんて、幸せです。
短編小説と、合間に詩とブライス家の語らいで構成されているのですが、短編小説では、メインではないものの、噂だったり、チョイ役だったりで出場する、ブライス家の絡み方が絶妙です。
スーザン・ベイカーが、やはり良い味でていて好きですね~。 -
アンシリーズ11(上)。アンの詩とそれに対する家族のやりとり、アンの周りの人々について描かれている。
アンの登場シーンはあまりないけれど、久々に赤毛のアンの世界にひたることが出来て、感慨深かった。 -
これまでのアンの物語とは違って、人の内面の嫌な部分とかがよりはっきりと表現された短編が多かったかな。あと、ブライス夫妻を良く思わない言い回しもあって新鮮でした。
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「フィールド家の幽霊」を読み終わったときゾッとしたけどモンゴメリらしい終わり方でちょっとホッとした。日常ミステリみたいな短編だった。
ほかの短編もすごく好き。間にアン家族の詩と会話が挿んであって短編にも噂的にアン一家の話がありよかった。
モンゴメリが望むかたちでの出版とのこと、読めてよかった。アンシリーズと同様に折々の何度も読むだろうと思う。