悲しみよこんにちは (新潮文庫)

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制作 : Francoise Sagan  朝吹 登水子 
  • 新潮社 (1955年6月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102118016

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悲しみよこんにちは (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 10代×フランスに才能がプラスされるとこうなるんだな。
    10代特有の残酷さと無邪気さを持つセシルと、大人になりきれない父親と、
    聡明で高慢なアンヌと。
    このいびつな三角関係が、真夏の太陽にうなされるようにくずれていく様がおもしろい。
    恋愛青春小説かと思っていたら、むしろファザコン少女でしたけど
    繊細な機微が鮮やかな印象として残りました。

    今時の小説になれきっているので、ちょっと読み疲れたけど
    たまにはこういう名作を読むのっていいですね。
    19歳で処女作でこんなの書いちゃうのってすごすぎるけど。

    夏の南仏のぎらぎら感、いいなー。ニースの海岸を思い出します。

  • 主人公の気まぐれなとこが『女の子』って感じ

  • 恋よ さよなら

  • いつのことだったかは忘れてしまったが、とにかく大昔、いちど読みかけてやめてしまっていた。なのに今回、本当にひさびさに手をとってみたら、ぐいぐい引き込まれて、あっという間に読んでしまった。
    なぜなのか考えてみるに、大昔に読むのを途中でやめてしまったときは、私はまだセシルの年齢の方に近かった。でも今回は、アンヌの年齢を超えている。つまり今回、私はむしろ、アンヌの側に立って読んでいたように思う。アンヌの気持ちを推し量りながら、自分もかつて持っていて、今は失ってしまったセシルのような若い娘の微妙な感情の動き、大人に対する生意気でかつシニカルな視線、残酷さと優しさの共存…それらを思い出していたような気がする。かつて自分の中にあったセシルのような感情、それがひさびさに動き出してすごくワクワクするのと同時に、それは若さの特権であり、若さの特権であるがゆえに、それを手放すことが大人になるということであることを確かめていた。私にとっては、「今」がまさにこの本を読むべき時だったのだろう。
    これと同じようなことは、映画「卒業」でも感じたことがある。初めて観たときはベンに感情移入していたのが、何度も繰り返し見て、年齢を重ねていくうちに、私はいつの間にかロビンソン夫人に感情移入するようになっていった。昔読んでいた本で、若い主人公と自分を重ね合わせていたものが、今読み返すと、全く違った感想を抱くということは他にもありそうなので、大昔読んだ本をこれからも読み返してみようと思う。
    それから、朝吹 登水子さんの翻訳はすばらしいが、やはりどうしても日本語としての限界を感じる個所がないわけでなかったので、せっかくフランス語を勉強しているのだし、原書にも挑戦してみたいと思う。

  • こんなにも切ない感じのする小説だったけ?

    変わってしまうかもしれない生活、変えられてしまうかもしれない人生観。
    そうしたものに対する不安やいらだちが、ひしと伝わってくる。
    しぐさや表情、周りの情景など目に映るものも
    右に左に揺れ動く、あるいは同時にわき上がる相反する感情も
    主人公の少女らしい目線で率直にとらえられている。

    10代の頃一度読んだものの、フランスの香りのするおしゃれな感覚の小説くらいにしか読めていなかった。
    読みなおしてよかった。

    読んだのは朝吹さん訳のものだけど、新訳だと印象も違うのかな。
    ぜひそちらも読んでみたい。

  • 17歳の女の子だけがもつ美しさと脆さと残酷さが
    地中海の白い砂と一緒に瓶詰めにされています。
    開けてはいけません。それは一瞬で失われてしまうから。

  • 主人公が意地悪でひねくれているけど表面的にはいい子で、とても魅力的だった。スリリングな展開で一気に読んだ。

  • わたしはこの本がほんとうに大好きで、それはわたしが女の子だからなのかなんなのか、わからないのだけれど、ほんとうに大好きだと思う。
    この本のことを想像するときに思い出すのはすごく暑い夏の空気と、残酷という言葉。あっ!と始まってすぐに終わる感覚。なんなんだろう。全然見知らぬ国のサガンという女の子の感覚を理解したがってしょうがないわたしがいる感じ。

  • 別府の新古書店にて購入。
    装丁があまりにひどいと思ったら、どうやら別のもあるらしい。
    本当に恋はしていなかったし罪悪感にしても後悔にしても、そういう状態にある新鮮さに酔っていたという少女っっぷりにソワソワする。なによりそれらに“本物”があると信じているところも少女だ。まわりを振り回しても、結局少女っていうのは自分の感情にしか重量を感じない生き物なんだと思う。

  • 超有名な作品ですが、本当つい数日前に初めて読みました。
    10代の頃読んでいたらもっと違った感想を持てたのかもしれません。

  • 主人公の女の子は、厭世観と快楽主義と性急さと余裕がないまぜになったレンズで世界を見ている。その心の動きに、こっちまで心がひりひりして、そして最後は一緒になって呆然とする。
    こういうテーマはあまり好みではないけれど、時々無防備に手を出してしまって、こうやって思い切り殴られてしまう。感受性の衰えを感じたときに、ひりひりできる作品。

  • 再読。
    「ものうさと甘さがつきまとって離れないこの見知らぬ感情に、悲しみという重々しい、りっぱな名をつけようか、私は迷う。」から始まるサガン18歳の処女作、1954年の作品。

    17歳のセシル、父とその情人エルザ、享楽的に暮らす彼女たちのものに、父が亡き母の友人アンヌを招く。
    聡明・知的・完璧なものへの反発、思春期の残酷さが美しい南仏の海岸を舞台に描かれる。
    10代の頃、どんなにか憧れた美しも残酷な世界。今読んでも十分に面白かった。

    「その夏、私は十七だった。そして私はまったく幸福だった。」
    この文章が素晴らしく、好きだった。

  • 「悲しみよこんにちは」

    斉藤由貴の同タイトル曲を思わせる名前に惹かれ、手に取った作品。

    図書館で何度か借りて、読み終えました。
    結構古い時代の翻訳なので、読みにくかったですが…。

    パパっ子の娘セシルと、娘っこラブの父レエモン、父の愛人エルザは、それなりに幸せな関係を築いていた。
    だが、父が亡き母の友人アンヌに恋をしたことで、その関係が崩れていく。
    「義務」として母のように接するアンヌに反抗するセシルは、エルザを巻き込んで父の愛を取り戻そうとする…という話。

    フランスには行ったことないですが、海辺の涼しげな風が吹いてくるようです。
    甘酸っぱくて爽やかな青春。古い時代の映画みたいな、でもすっごく繊細で美しい、そんな感じがしました。

  • 普段小説はあまり読まないが、
    これは非常に面白かった。
    話の展開が早く現代人でも飽きずに読める。
    描写がリアルで特にラストの方はシーンが目に焼きついてしまう。これで19歳の小説なんだからどれだけ天才なんだよ。
    必ず読んでおきたい心を揺さぶる一冊です。

  • 冒頭1ページから引き込まれるサガンの世界。
    言葉にならない気持ちを丁寧に描いていて、とても10代の少女の作品とは思えない。

  • セシルがとにかく可愛らしくて、考え方が少女そのもの。読んだ後に心地よく喪失感を味わえます。

  • 私、アンヌがいつも正しいってことよくわかるのよ。アンヌの生活は私たちの生活よりずっと立派よ、もっとずっと深い味をもっているわ。

  • アンヌの年になって初めて読んだ。
    かえって娘の気持ちがよくわかる気がする。同感という意味でなく、わかる、という意味で。

  • 初読(20代)の時は「これのどこが名作? は?」だったのだが、今回はセシルの気持ちに少しより添えた。
    アンリの年齢も越えた今、改めて読むと、アンリの一人相撲が目について仕方ない。
    セシルはともかく、レエモンは今までの自分を変えないだろう。
    アンリと言う、今まで彼の周りにいなかった知的で上品な女が珍しくて舞い上がってるから、彼女の言うなりになってはいるが、パリに帰って日常が戻ってきた時、こんな窮屈な生活に満足できるはずもなく、遅かれ早かれ破局していたと思われる。

  • これは新訳版。
    素晴らしい訳。
    比べ読みしてもいいくらい。
    前とは読み心地が違う。
    前のでダメだったひとにオススメ

  • 子供のある時期持つ残酷さを、
    とても美しく描いている小説。

    書き出しを空で言えるようになろう。

  • 思春期の女の子の様々な心情を巧みに描いた、切ない物語。
    読後の余韻が心地よく何度も読んでしまった。

  • 思春期の女の子特有の 思い込みの激しさ、感情の振れ幅、周囲に対する諦めに似た静観などは ここまでではないにしろ、身に覚えがあるなぁと思えた。

    とにかく原文を和訳しましたっていう感じの訳され方も、最初は違和感があるのだけど、読み進めるうちに そうでなくてはセシルの事を理解するのは難しい気がしてきた。下手に感情的に叙情的に訳されると、被害者意識の強い自分に酔った女の子の話になってしまうなぁと。
    自分の感情に揺り動かされながらも、出来事をただそのものとして捉える事のできる冷静さを持ち合わせた少女こそが セシルなのであって、それがこの物語の核となっている気がした。

    でも、父はかわいいで片付けるにはダメ男すぎるし、シリルはその年齢にしては夢を見すぎ、エルザは浅はかでおめでたすぎ。アンヌは もう少し可愛げがあるところを表に出せていれば、こんな事にならなかったのに…要するに、心から素敵だと思える登場人物がゼロでした。
    感情移入して楽しむタイプの小説ではない事はわかるけれど…

    個人的には 登場人物の名前が3文字ばかりで 途中誰が誰だかわからなくなりかけた…。

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