- Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102118016
感想・レビュー・書評
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4-10-211801-2 158p 1982.6.10 93刷
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主人公の女の子は、厭世観と快楽主義と性急さと余裕がないまぜになったレンズで世界を見ている。その心の動きに、こっちまで心がひりひりして、そして最後は一緒になって呆然とする。
こういうテーマはあまり好みではないけれど、時々無防備に手を出してしまって、こうやって思い切り殴られてしまう。感受性の衰えを感じたときに、ひりひりできる作品。 -
再読。
「ものうさと甘さがつきまとって離れないこの見知らぬ感情に、悲しみという重々しい、りっぱな名をつけようか、私は迷う。」から始まるサガン18歳の処女作、1954年の作品。
17歳のセシル、父とその情人エルザ、享楽的に暮らす彼女たちのものに、父が亡き母の友人アンヌを招く。
聡明・知的・完璧なものへの反発、思春期の残酷さが美しい南仏の海岸を舞台に描かれる。
10代の頃、どんなにか憧れた美しも残酷な世界。今読んでも十分に面白かった。
「その夏、私は十七だった。そして私はまったく幸福だった。」
この文章が素晴らしく、好きだった。 -
普段小説はあまり読まないが、
これは非常に面白かった。
話の展開が早く現代人でも飽きずに読める。
描写がリアルで特にラストの方はシーンが目に焼きついてしまう。これで19歳の小説なんだからどれだけ天才なんだよ。
必ず読んでおきたい心を揺さぶる一冊です。 -
冒頭1ページから引き込まれるサガンの世界。
言葉にならない気持ちを丁寧に描いていて、とても10代の少女の作品とは思えない。 -
セシルがとにかく可愛らしくて、考え方が少女そのもの。読んだ後に心地よく喪失感を味わえます。
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https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
私、アンヌがいつも正しいってことよくわかるのよ。アンヌの生活は私たちの生活よりずっと立派よ、もっとずっと深い味をもっているわ。
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アンヌの年になって初めて読んだ。
かえって娘の気持ちがよくわかる気がする。同感という意味でなく、わかる、という意味で。 -
り
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2015.3