第二の性 1 (新潮文庫 ホ 4-5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102124055

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  • フランス人権宣言の「人間」に女性は含まれていない。女性版の人権宣言を作ろう。オランプ・ド・グージュde Gouges『女性および女性市民の権利宣言』1791

    法的地位や参政権・公教育を男女平等にすべき。メアリ・ウルストンクラフトWollstonecraft『女性の権利の擁護』1792
    ※ウィリアム・ゴドウィン(アナーキズム)と結婚。娘メアリ・シェリーはフランケンシュタインの作者。

    「女の子なんだからおしとやかにしなさい」。女性は「女らしさ」を社会化により身に着ける。人は女に生まれない。女になるのだ。※実存主義(人間の存在にあらかじめて定まった本質なんてなく、気付いたら自分が何者かも分からないまま存在している。自分の本質はみずからの行動を通じて作り上げていくのだ)。▼男は女にすべてを与えよと求める。しかし女がすべてを捧げ、生涯をあげて献身すると、男はその重荷に苦しむ。▼男は妻や愛人を嫌悪すると逃げようとするが、女は憎む男でも手許に抑えておきたがる。男に報復するために。シモーヌ・ド・ボーヴォワールde Beauvoir『第二の性』1949
    ※実存主義者サルトルのパートナー

    社会的地位(教育・職・所得)が高い夫の方が低い夫よりも家庭内で相手を自分の思い通り動かす力(権威)が高い。就労経験のある妻の方が経験のない妻よりも権威が高い。▼夫婦の相対的な権威の測定。夫と妻どちらが職業選択・車の購入・生保への加入・休日の旅行先・住居の選択・医者の選択・職順の予算を決定するか。ウルフ

    アメリカ社会の「女らしさ」を賛美する風潮、定型化された女性像が、女性を抑圧している。ベティ・フリーダンFriedan『女らしさの神話』1963
    ※全米女性組織(NOW)を設立。

    家事、育児など、産業社会がその生産活動を維持するために必要なのにもかかわらず、賃金が支払われない労働がある。イヴァン・イリイチIllich『シャドウ・ワーク』1981

    生物学的な性差を認めてしまうと、異性愛が恋愛の王道となり、同性愛は排除されてしまう。生物学的な性差も社会的に作れられたもの。性差別をなくすためには、「男/女」の境界を攪乱していくべきだ。ジュディス・バトラーButler『ジェンダー・トラブル』1990

  • (1970.07.04読了)(1969.07.25購入)
    *解説目録より*
    第一巻「女はこうしてつくられる」性に目ざめた若い娘が次第にどのように女になってゆくかを解剖し、セックスの意味を明らかにする。

    ☆関連図書(既読)
    「人間について」ボーヴォワール著・青柳瑞穂訳、新潮文庫、1955.06.25

  • 生物学的女性の抗いようのない生体的運命と、女性であるがゆえ、社会的に敷かれてしまうレール、制約、役割。

    時代は男女均等であるが、本能的に女性である事は避けられない現実としてあり、概念的に潜在している。

    女という特性、特徴と捉えポジティブに

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著者プロフィール

1908年、パリ生まれ。(1986年没)サルトルのパートナーとして公私に影響を与え、同時にフェミニズム運動の旗手ともなる。主著に『第二の性』など。

「2013年 『老い 下 (新装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

シモーヌ・ド・ボーヴォワールの作品

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