- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102130032
感想・レビュー・書評
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2013年4月25日(木)、読了。
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行動や感情は理性でいくらでも統制できる。
そう思っていた時期もあったけれど、
4.5月の自分自身の姿、そしてこの本の内容からすると一概にそうとは言えないのかもしれない。
ただ経験が感性を広げるのは間違いなくて、
その広げる時期に虚無になる、そしてそこを乗り越えることは習慣化により出来るということははっきりしている。
環境づくりかなぁ要は。
環境作りの時に意志を起こし、その環境の中で未知と遭遇する必要性。
そして恋ってなんだろうって。頭の中の錯覚でしょ完全に。
あっちいったりこっちいったり、思い込みも大概に。
「抵抗することのできない空しさ、そうした経験を彼はまざまざと憶えていた。賢い知恵はいくらでも物の本で読んだ。だが結局判断の基準となるのは自分自身の経験だけだった」
「経験から学ぶことのできるきわめて稀な人間のひとり」
「もはや彼にとって彼女がいかに冷酷で、残忍で、下劣で、貪欲であろうとそんなことはどうでもよかった。ただ無性に恋しかった」
「ひどいことを言い合うような喧嘩というものは、ある意味ではそれぞれ自分の行為の正当化であるともいえる。」
「友達としては大好きよ、でもそれ以外には考えられない」
「この悲哀、とうてい打ち勝つすべはないと、一方ではそう感じるが、他方ではまた結局これも時の問題にすぎぬと、そう判断するのであった」
「本能、感情、その他なんだかわからないものに、全然手も足も出なかった。ただ環境と性格という二つに動かされる機械のように動いていた。彼の理性は横からの傍観者であり、事実の観察はしていたが、干渉する力は皆無だった」
「理想主義はたいてい人生からの卑怯な頭皮にすぎない。戦う気力を持たないから卑俗するのだ」
「人はその生をなにも偶然に任せている必要はない。意志は強力なものだ」 -
[06.07.19]<yi
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06.04