緋色の研究 (新潮文庫)

  • 3111人登録
  • 3.77評価
    • (277)
    • (380)
    • (448)
    • (38)
    • (5)
  • 307レビュー
制作 : Arthur Conan Doyle  延原 謙 
  • 新潮社 (1953年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102134054

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
フランツ・カフカ
コナン・ドイル
コナン・ドイル
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印

緋色の研究 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 今年は海外ドラマ『エレメンタリー』にハマっていたので、原典であり始まりである本書を読んでみました。
    小学生の頃、学校図書館で少年向けシリーズの本書をおそらく読んでいて、この文庫もずいぶん前に読んだような記憶があるのですが、ホームズの奇行の部分以外は全然憶えていなかったので(笑)、また楽しむことができました。

    物語は第1部と第2部にわかれていて、シャーロック・ホームズが活躍するのは第1部で、第2部はほとんどが事件の背景の物語となっています。
    第2部はモルモン教の偏向な教団姿勢と、教団の支配的かつ強権的な圧政が物語の根本を生み出したことになっていますが、コナン・ドイルが生きた時代のモルモン教への見方と現代時点での本書とモルモン教の関係をいろいろと忖度できて、これはなかなか興味深かったです。(笑)シャーロック・ホームズの物語はいまだに全世界の少年少女に読み継がれている小説なので、これはずっとモルモン教へのそういう目も受け継がれていくってことですよね。現在ではドラマ化も難しいわけですね。
    第1部はシャーロック・ホームズの活躍が目立つ物語です。ホームズの超人的な観察力・洞察力、そして推理力の片りんが窺われ、また、ロンドン警視庁のグレグソンとレストレードといい、少年探偵団といい、後のシリーズの基本となる骨格の大部分は既に最初の物語で出来あがっていたのですね。でも、ベーカー街の下宿のハドソン夫人についてはまだ名無しのようです。(笑)ホームズの観察力・洞察力がまだ控えめなのも少し物足りなかったかな。本来のホームズなら、初対面のワトソン博士を一目見て、「あなたアフガニスタンへ行ってきましたね?」の何倍もの指摘をしているだろうに・・・。(笑)人間の記憶容量は決まっていて、余計な知識は有用な知識を追い出すことになりかねないので、自分にとって不必要な知識は常識であっても一刻も早く忘れるようにしなければ、というホームズの言はずっと昔に読んだ記憶があり、そればかりでなくそれ以来、自分も多少なりとも心掛けていたかもしれません。(笑)
    あらためて本書を読んでみて、最初の物語ということですが、実はそれほど奇想天外な話でもなかったのですが、これを受けて続編が作られ、さらに全世界で愛される探偵譚になっていったということを考えると、これはひとえに最初のホームズの人物設計に大成功していたおかげであるとつくづく感じ入りました。変人だが、全世界に愛されるキャラクター。(笑)この後、世界の推理小説家たちはこの変人を凌ぐ変人の創作に心血を注がねばならなくなったと思うと、一層感慨深いものがあります。(笑)

    本書の日本語訳は少しぎこちなく、訳者はこの時点でホームズ物の愛好者でないように思わせる訳単語も選択していて、この辺りはもう少し何とかしてもらいたい。

  • 初めて買って貰った文庫本であり、初めて読んだミステリー小説ということで大変良く記憶に残っています。
    その後、いろいろな作家のミステリーを読みましたが、やっぱりホームズのシリーズが好き。
    文章も軽すぎず固すぎずという感じで読みやすいと思います。
    随所で変人ぶりを発揮するホームズと何事にも真面目なワトスン博士の掛け合いも面白い。

  • 昔読んだのを今読み返すと、え?こんな話だったっけ、と思った(要は何一つとして覚えていない)。昔からホームズは好きだったのだけれど、今読むとその理由がなんとなくわかったような気がする。

    ホームズは「見えないものをいかにして見えるようにするか」を実践していると思う。レストレード警部のような一般人は事象から未来を予測するだけだが、事象から起源に遡及することで(「分析的知性」とホームズは表現している)、部分を集めて全体にしている。通常は部分は全体の総和にはならないが(我々凡人は総和だと思ってしまうのだけど)、調査結果や彼の持つ知識、それらを合わせた評価を元に、妥当性のある物語を付与し、説得力を持った全体にしていると感じた。

    いいなあ、と昔思った点はこういうところなのだろう。おれ、なかなかいいセンスしてたな。

  • 第一部も第二部もそれぞれ読みやすくて面白いが、このやり方は推理小説としてはどうなんだろうとも思う。
    しかしまあ、話として面白い。
    まだホームズのキャラにそぐわぬ言動があったり、或いは後世に生まれた数々の探偵の原型ともいえるところが多々あったり、とにかく、ここからはじまったのだなあという感慨がある。

  • 名探偵コナンがずっと
    好きやったけんいつか読もうと
    思いよって、やっと読んだ!

    ホームズの印象が想像と
    全然違ったー∑(゚Д゚)変人(笑)

    緋色の研究の凄さは
    前半後半のお話しのギャップ!
    最後に繋がったとき、
    凄く興奮した(笑)

  • シャーロキアンなる人々が世界中に沢山いるというのは十分承知していたのだから、そのことからして推して知るべしといった話ではあるが、まさかこんなに読者を惹き付ける素晴らしいミステリーだとは思っていなかった。面白すぎて読みながらびっくりした。ここまでのめり込んで本を読んだのは久し振り。もっと早くに読んでおけばよかった……
    19世紀の時代の空気みたいなものも感じられて、とてもよかった。シャーロックシリーズ全部読みたいな。あと、ポーの『モルグ街の殺人』も。シャーロックがぼろくそに言っていたけれども……。笑

  • シャーロックホームズシリーズを初めて読んだ。これだけまとまった推理小説を読んだことはなかったと感じた。なぜあの二人に生き残る可能性を与えたのかは理解しがたかったが、神の存在を信じていたのだろうと勝手に解釈した。

  • 大人になってからきちんとしたものを読んだことが無かったので、きちんと丁寧に読もうと思って読み始めたが、予想以上に面白かった。有名なホームズ1作目ということでホームズとワトソンの出会いのエピソードは興味深い。「緋色の研究」という題名は本当に有名だが、こんな話だったのか!という驚きもあった。後半が長いという感想も読んだが、これがどう前半とつながっていくのか、と早く早くと先を読み進むことができたのであっと言う間に読み終えた。

  • ワトスン君ってかっこいいよね~(涎たらたら)。
    ほんまいい夫婦やで、ワトスン君とホームズは。

  • 「人間の頭脳というものは、もともと小さな空っぽの屋根裏部屋のようなもので、そこに自分の勝手に選んだ家具を入れとくべきなんだ」と、「彼は自分の探偵術について褒められると、まるで美貌を称えられた女性のように敏感に反応するのである」のくだりが好き。

  • 小学校以来のホームズです。
    子どもの頃は、冷静で頭が良くてかっこいいと思っていたホームズですが、大人になって読むと、ホームズの性格の欠点に目がいってしまいました。
    こりゃー結婚できないなあって。
    作品の古さは全然気になりませんでした。

  • あえて語ることは無いでしょう。何度でも読めます。読む度に発見できる作品です。また、当時の時代背景や自分に蓄積された知識を持って読み返すと自分が想像するホームズ像が変わっていきます。新潮社のこの装幀がたまらなくカッコイイです。人物のシルエットのところがちょっと凹んでいる手触りもたまりません。

  • 10/08/23。立ち読みで、光文社の新訳と比べて、こちらの新潮文庫のほうが日本語としてこなれているように感じた。

  • A Study in Scarlet(1887年、英)。
    ホームズ・シリーズ。このシリーズの登場によって、推理小説というジャンルが確立されたと言われている。本書はシリーズの第1作で、ミステリ史上の記念碑的作品。

    ワトソンがホームズと初めて出会い、アメリカ人殺害事件の謎に挑む話。後半、舞台は新大陸で起きた悲劇へと結びつく。

    黎明期の作品だけに、推理小説としては未分化な印象を受ける。後半はほぼ独立した別の小説となっていて、ミステリと冒険小説が同居している感じ。とはいえホームズの推理力は、前半で既に如何なく発揮されており、記念碑と呼ぶに相応しい作品だと思う。

  • 今度は「緋色の研究」~
    かっこいい題名だこと!

    ここで、はじめてワトソン君がホームズ先生に出会うの。
    (つまり、シリーズの最初のおはなし!)

    二人はルームシェアするところが出会いなの。フフフ…

    ワトソン君がホームズ先生に心酔、
    と言うより懐いて行く感じが分かって楽しいから、
    地球上の未読の人全員に読んでほしいな。

    「ボスコム谷の惨劇」と一緒でさあ、
    同情しちゃう犯人がこうなるとホッとするんだ。

  • これまた大逆転裁判の影響で。というか、子供の頃に読んでおくべき本の取りこぼし拾いの一環。小学校の図書室や学級文庫に置いてあったのは子供向けの簡略化された児童書ばかりだった。やはり一度はきちんと読んでおかねばとずーっと気に病んでいた(笑)
    ホームズとワトソンの出会いや、巻尺や拡大鏡を使用しての捜査、グレグソンとレストレードの間抜けぶり等が確認出来てよかった。言われ尽くされている齟齬もその通りだと思う。
    大逆転裁判2では実にScarletを効果的に使っているので、興味のある方は是非プレイして欲しい。
    文脈からStudyはやはり習作だと思うが、タイトルとして定着した研究に統一されるのは日本のお国柄か。

  • ホームズとワトスンが出会うシリーズ最初の小説。第1部は私立探偵として事件の真相に迫るホームズを描くが、第2部では事件の原因となった過去の顛末を綴るという、今読むと面白い趣向の推理小説となっている。コナン・ドイルのような天才的なクリエーターの常だが、初めは本国イギリスで反響がなかったというのが残念である。本作は復讐劇を主題とした長編小説で、欧州と米国が当時としても近しい地理的関係にあったことを感じさせてくれる内容となっていた。もちろん物語として秀逸でもあった。

  • はじめてのコナン・ドイルで、はじめてのシャーロック・ホームズでした
    映画もドラマもみたことなくてホームズとワトソンっていう名前しか知らなったぐらい…

    苦手なタイプのキャラクターが多くて読むのちょっと大変でした
    相性のよくない翻訳だったら最後まで読めなかったかも…

    当時の差別感が意外と?オープンに書かれてて、シャーロック・ホームズをはじめほとんどのキャラクターの偏見が強いのかな?って印象を持ちました
    (そういう時代だったのかな?)

    わたしがミステリーとしてシャーロック・ホームズを楽しむなら、短編のほうがよさそうです

  • 初めまして、シャーロック・ホームズ。『名探偵コナン』にハマって影響を受けてしまいました(笑)
    まずは1作目の『緋色の研究』から。
    ホームズとワトスンの出会い、ホームズのキャラクター、事件の真相、全てにわくわく。
    第二部に突入すると別の物語みたいで初め戸惑いましたが、読んでみれば本当に面白かったです。
    もう最初から読み返したくなってるのが不思議。
    ミステリーも翻訳ものもあまり読みませんが、ホームズはシリーズ読破できたらいいな。

  • ホームズシリーズ再読中
    シャーロックホームズの冒険、のあとがきで
    おすすめ読む順が紹介されていた。
    うおっ、一番は緋色の研究なのかーっと、
    早速こちらを。
    題名通り緋色の表紙。
    ホームズとワトソンの一番最初の事件。
    ルームメイトになったくだりから。

    犯人逮捕~な直後から始まる死にそうな一人の男と少女の場面に何が始まったんだ?と一瞬戸惑う。
    結局はこの事件の発端になった出来事の話だったわけだが、
    あまりの長さに、この構成はちょっとなあ、最初どこからも
    色よい返事がもらえなかったのも頷けるような・・・・と
    チラリと思う。
    最初は刑事役は二人いたんだなあ。
    結局レストレードしか名前に聞き覚えがないし、
    もう一人のほうはシリーズ化したときには不要なキャラクターとされたのか?
    そのグレグスン刑事が犯人を挙げた、と報告にきたときに
    一瞬ホームズがえ?的な表情を浮かべた、とゆーシーンが
    今、ホームズが持ってるイメージにはない感じだったので、おもしろかった。

  • 第2部が始まった途端、えっこれって第1部と関係あるの?!と戸惑ったのだけれど、読み進めていくうちに、ああ、この人がこの人だったのか!とすっきりぴったり。と同時に、彼の犯行の動機の裏に隠された事実はとても切ないもので、彼のしたことは人として決して許されないことであるのだけれど、気づけば彼に感情移入していた…。

    この作品『緋色の研究』はホームズとワトソンの名コンビの誕生のきっかけとなる作品であり、ふたりの出会いのエピソードも見どころ。ホームズシリーズの読む順番、事前に調べてから買いに行って良かった…!笑

    ちょうど、神戸の異人館を訪れた後に飛び乗ったがらんとした夜中の鈍行電車の中で読んだのも良い思い出。

  • 「シャーロック」からの原作後追い。犯行の手順よりも、犯人が殺人を犯すまでの背景にボリュームがあり面白かった。

  • 以前この新潮文庫版の刊行順に読み始めたら、どうやら実際の順番は違うらしいということに気付き、改めて今作から読むことに。と言っても前に読んだのは何年も前で記憶も薄れ、、ほぼ初読み状態。驚いたのは読みやすさ。元々和訳された文章が苦手で、海外の小説はほとんど読んだことがなかったんだけど、今回はさくさく読めて自分でもビックリ。この訳が読みやすいのか、自分が変わったのか、、笑
    途中ガラッと話が変わって一瞬話についていけなくなりそうだった。知ってる名前が出てきてようやく納得。犯行に至るまでの経緯が思ったより長く語られていたけど、最終的に全部繋がるとシンプルな話で飲み込みやすかった。ホームズの推理や身のこなし方は最近の作品でも見られるような探偵と共通する部分も多く、彼の存在がどれだけ大きいかを感じることができた。

  • ホームズが思っていたより自由で変人だった!
    お話も、難解かと思っていたけど、単純におもしろくてずっと読んでしまっていた。

  • あまりにも有名なシャーロック・ホームズ。
    私はそれを恥ずかしながら、今までに一度も読んだことがありませんでした。

    今年、新潮文庫の100冊で「シャーロック・ホームズの冒険」を買って読み始めたところ、「おや? これが第一作目ではないんだな?」ということに気づきました。

    どうせなら最初から順序よく読みたいと思い、「緋色の研究」と「四つの署名」を購入した次第です。

    改めて、シャーロック・ホームズという人の性格は、後世の色んな作品に影響を与えているんだなぁ、と感心しました。

    ひょうひょうとしていて、一度考え出すと周りのことが気にならなくなるところとか、こんなキャラクターいろんなところで見かけるなぁと思いました。

    第二部でいきなり話が変わって一体どうした? もしかしてまったく別の話が始まったの? と最初はとまどいましたが、そういうことでしたか。

    今さら読むといささか古さは否めませんが(しかしまさか馬車が普通に登場する時代の話だとは知りませんでした!)、でもホームズさんのキャラクターがとても魅力的なので、シリーズをどんどん読んでいきたいです。

全307件中 1 - 25件を表示

緋色の研究 (新潮文庫)に関連するまとめ

緋色の研究 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

緋色の研究 (新潮文庫)の作品紹介

文学の知識-皆無、哲学の知識-皆無。毒物に通暁し、古今の犯罪を知悉し、ヴァイオリンを巧みに奏する特異な人物シャーロック・ホームズが初めて世に出た、探偵小説の記念碑的作品。ワトスンとホームズの出会いから、空家で発見された外傷のないアメリカ人の死体、そして第二の死体の発見…と、息つく間もなく事件が展開し、ホームズの超人的な推理力が発揮される。

ツイートする