- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102135051
感想・レビュー・書評
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アガサ・クリスティの名探偵ポワロ物では「アクロイド」と双璧をなす傑作。また、ミステリ史にも燦然と輝くクリスティの代表作である。
高校生の頃に「アクロイド」に引き続き読み、クリスティにハマって試験勉強が疎かになった思い出がある。(笑)
今ではお約束かもしれないが、その重厚で華麗なプロットが秀逸で誰もクリスティに太刀打ちできないと思う。
本作はいくつかの出版社で出ていて、たまに好きな2場面を立ち読みすることがあるが(最初の方の士官との会話と、最終場面ポワロのセリフ)、やはり、この新潮文庫版の日本語訳が一番好きである。映画の一場面の表紙もなかなか良い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
深夜に映画がやってて途中まで見たら面白かったので原作を読んでみた。
アガサ・クリスティは2作目。
私は推理小説を好んで読んだりはしないが、クリスティは本当に面白い。
結末については途中からなんとなく想像がついてたのでアッと驚くという感じではなかったものの、推理や観察眼が鋭くて、会話の中に伏線が盛り込まれてるのが面白い。全然気づけなかった笑
そして正しい結論を出すものの、最終的な判断にじんわりくる。人情味があるところも魅力だろう。正しい結論が必ずしも正義とは限らないのかもしれない。
サクサク読めて本当に面白かった。他の本も読んでみたい。 -
再々々読。
わかっているけれど面白い。
出来れば何にもわからなかったあの日の戻ってピュアな気持ちで読み直したい。 -
トルコから急ぎロンドンに戻ることとなったポワロ
雪で止まったオリエント急行内で起きた殺人事件。
事情聴取を試みるほど謎は深まるばかり…
ポワロ自身が評した「寄木細工のような」という表現、
事件の仕組まれ方を見事言い表していました。
ポワロが起きたことを時系列にまとめたり、疑問を列挙したりする部分にも注目。
あと紙がぱりっとしてたのが、なぜか印象に残っています。なぜだろ。
メモ:
ポワロが見抜き不思議な言動で切り拓いて行く
警察と違って「なにもかも理知に依る仕事です」(208)
嘘(295) イギリス人(304) -
アガサクリスティの中でも上位に位置される程、完成度の高い作品。オリエント急行という列車の中で、殺人事件ご発生し、ポアロが謎にいどむ。
作品を通し、大胆不敵なトリックに魅了される。クリスティ以後でこのトリックを活用した作品は殆ど知らないし、「アンフェア」と言われればそうかも知れないが、今作では丁寧にヒントを提出しているし、当時の作品の中にはネタバレとしか言えない邦題がついたものまで販売されている。
当時、既にクリスティ作品ふ何冊か読んでおり、それでもまだこの様な作品があるのかと衝撃を受けたことを覚えている。
また、ポアロの人となりがとてもわかる作品。ポアロは自信家だが、決して人への慈しみや愛情が希薄な訳では無く、今回のような解決に至る場合もあると知り、とても感動した記憶げある。クリスティは不幸になるべき人材は不幸になる様に描写しており、今回の被害者も不幸になるべき人物だ。現代では、謎は解決されるもの、どんな時でも正しいものは正しいという考えが土台にある為、残念ながら今作の様な結末に至る事は少ないし、もしかすると批判があるかも知れない。
ただし、僕はこの真相こそポアロシリーズの真髄であり、かれの探偵としての正義だと認識している。 -
推理小説という枠組みからは飛び得ないが、古典と呼ぶにふさわしい作品だった。展開はとてもシンプルだがそれ故無駄がなくとても読みやすかった。また犯人や物語の締め方もかなり面白くてかなり好きな小説になった。