- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102140017
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
Maurice Leblancの代表格、怪盗紳士Arsène Lupinシリーズのひとつ、それが1910年発表の本書、「813」である。
まだ、続の方を読んでいないので、作品全体への評価は出来ないが、本書単独にたいしては、なかなかに面白いと感じた。
最後の意外な結末は、読んでいた当初はあまり意味が理解できなかったが、その事実を踏まえてもう一度、初めからストーリーを眺めて見たら、よくできた構成で話が進んでいたことが理解できた。
ただ、訳が直訳風なので、読みづらいのが残念だった。私の中のルパン像と訳者のルパン像が違うのか、ルパンの台詞の訳に違和感があった。このような言葉づかいを、あまりにも有名なあの怪盗紳士がするだろうか。本書の訳では、かなりのお年寄りなのかと感じてしまった。
ルパン作品の雰囲気は、イアンフレミングの007とどこか似ていて、両者は奇抜で大胆だけどなぜかリアリティのある、冒険活劇だと私は思う。 -
海外の作品って、作家との相性以上に、訳者との相性に依存するよなぁ。
昭和34年に出された本だからなのか、苦労しました。
続編も頑張ります -
昔何度も読んだはずなのに、全く内容を覚えていなかったので、またもや初めて読んだように楽しめた。
ルパンとLMという姿を見せない人物との対決。
さらりといろんなことをやってのけるルパンには珍しく、LMの妨害によりスムーズに事が進まなくなっている。
ラストは衝撃だったが、次巻で直接的な対決になりそうで、謎解きとともにそれも楽しみ。 -
私にとってのヒーローは、まちがいなくアルセーヌ・ルパンなのです。
偕成社の全集を休み時間ごとに小学校の図書室へ借りに行って、毎日夢中になって読んでいました。
で、十何年ぶりに読み返したら、実はルパンはずいぶんと自分勝手で傲慢でエゴの塊で、見栄っ張りだし結構出し抜かれてるし、虚栄心も名誉欲も人一倍ある、とんでもない男でした。
後手後手に回った推理は全然、格好良くないしご都合主義だし、そのうえ敗けっ放し。
それでも、これは煌びやかな冒険譚。
アルセーヌ・ルパンには微笑ましい、天性の強烈なチャームが溢れていて、やっぱり永遠に私のヒーローなのでした。 -
アルセーヌ・ルパンの活躍する前編です。
ミステリ要素と冒険活劇要素があり、とても楽しめます。
ダイヤモンド王と呼ばれるケッセルバック氏にルパンが会見したその夜、氏は何者かに刺殺されてしまいます。
現場には謎の813という数字が残されます。
物語はハラハラドキドキで読み手を飽きさせません。
813の秘密については本書では明かされず、続編へと続きます。 -
話題の813をとうとう!
小学生から中学生にかけて、はまりにはまったアルセーヌ・ルパンを久しぶりに読みました。
小学生のころは、ポプラ社の南洋一郎訳読んでいましたが、今回は堀口大學訳。訳がフランス語直訳なのかなと思わせる訳で、とっても独特なのだけど、それがまた雰囲気があって良い。
ルパンと乳母のビクトワールの会話、好きだな。ルパンを恐れながらも案じているビクトワールとやんちゃな少年みたいになっちゃうルパンとの雰囲気がいいのです。
さて! 続きは続813で!
いいところで続にいくので、2冊同時に入手することをおすすめします。
続というのは、「下」という意味です。上下2巻です。 -
怪盗紳士アルセーヌ・ルパンが活躍するミステリー。ダイヤモンド王、ケッセルバックが持つ秘密を巡り、ルパン、L・M、パリ保安課が三つ巴の推理戦を演じる。ケッセルバックが殺されたときに残した「813」の正体とは?ハンカチに書かれたもう一人の主役、LMとは?ルパンが逮捕されるシーンで続編に続く。わし、とかの言葉使いがなんかかっこよかったw
-
ルパンは子ども向けしか読んでいなかったので、ある日、思い立って大人向け(?)をまとめ買い。やはり、子ども向けが出るものは名作。