ドラゴン・ティアーズ 上巻 (新潮文庫 ク 33-1)

  • 新潮社
3.00
  • (1)
  • (4)
  • (18)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 89
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102143117

作品紹介・あらすじ

タフでクールな女コニーと、まじめで理性的な男ハリーは、カリフォルニア警察の特別プロジェクトに携わる警官。ある日彼らが昼食をとっていた店で、突然ひとりの男が銃を乱射しはじめた。ふたりは協力して犯人を射殺、事件は終わったかのように見えた。しかし、それは悪夢の始まりだった。同じ頃、その周辺では人間離れした巨体の不気味な怪物が出没していた。その正体とは…。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • なんともまあ、クーンツはとんでもない恐怖を考え出したものだ。

    最初は身長2メートルを超える巨大な浮浪者。そいつが忽然と現れ、抗いようの無い膂力で獲物を嬲り殺す。もちろん銃も効かない。

    その後は無数の蛇の大群。どさどさっと部屋中を埋め尽くすその有様は、想像するだに恐ろしい。

    そして手に汗握る<一時停止>のゲーム。時間の流れをものすごく緩慢にし、ハリーとコニーだけを獲物に命を賭けた鬼ごっこが始まるのである。

    こういった怪奇現象の正体は若き頃ドラッグに溺れた生活をしていたジェニファーが産んだ青年ブライアンの超能力によるもの。「神への長き道」と呼ぶ超能力の鍛錬で土塊から怪力を誇る浮浪者のゴーレムを生み出し、周りの時間を緩慢にし、はたまたあらゆる物を取り寄せる瞬間移動を成し遂げる。

    怪奇現象の正体が超能力者によるものという真相は正直物足りない。あっさり片付けすぎか。
    またブライアンが超能力を持つに至ったのも母親が妊娠中にドラッグを服用し続けた結果だというのも、首肯しづらいものがある。ゴーレムを生み出す能力はファンタジーでの呪術者の能力に由来があるのだろうが、ちょっと能力がすごすぎでしょう。

    とはいえ、今回のクーンツは怖かった。時間も停められるとあってはもうどうしようもないでしょう!!
    こういったアイデアはホントよく思いつくなあと感心する。

    そして90年代以降のクーンツの作品に特徴的に見られるのがこの“時間”を使った能力者が出てくること。
    それは今回のように実際に時間を停めるだけでなく、催眠術を使って、時間を忘れさせる恐怖、次元の歪みに入り込んで、実世界の時間軸とは違う世界を出入りする能力など、ヴァリエーションは様々だ。クーンツは時間を操る事こそが一番の恐怖であるという結論に行き着いたのかもしれない。
    (下巻の感想に続く)

  • 下巻の主人公に期待。
    カタルシスを感じさせてくれる話であるといーなー。

  • ウーファー(犬)可愛いよ。クーンツの書く犬はどれも可愛いけど、普通に喋っちゃったウーファーに1票!
    敵はありきたりだし、主人公男女の関係もクーンツならこうだろうなあって感じで真新しさはないんだけど…やっぱりクーンツ好きだ。あと、訳がすごく良かった(この人は当たり前か)

  • 01mmdd読了

全5件中 1 - 5件を表示

ディーン・クーンツの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×