優雅な生活が最高の復讐である (新潮文庫 ト 21-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102144213

感想・レビュー・書評

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  • よい題名の本ですよね。次回入手してよみたいです。

  •  タイトルだけで魅かれてしまう。これは、スペインのことわざだそうで、正確には<優雅な生活が過酷な人生への最高の復習である>らしい。フィッジラルドの「夜はやさし」のモデルとなったマーフィ夫妻の華やかな友好関係を、さまざまなエピソードで綴った作品。一応ノンフィクションになると思うのだが、不思議とフィクションのような手触りがある。もっとも、いわゆるジャズエイジといわれる頃の作品(小説に限らず、映画等などでも)は妙に現実感がないのではあるのだけど。
     ともあれ、アメリカ人のヨーロッパでの生活なのだが、何か過酷なことやダメージがある訳ではない。とにかく優雅な生活が続く。が、読み終わったら、このタイトルの持つ意味がずっしりとくる。
     …しかし、この字の組み方はちょっとなぁ(苦笑) 

  • -しかし、マーフィーには、優雅な生活は十分な復讐にはならなかった-

    フィッツジェラルドの最後の長編「夜はやさし」のモデルになったジェラルド・マーフィー夫妻の物語。20世紀はじめの時代の空気がよくわかる。タイトルが秀逸。テツガクできる。本文に使われている薄紅色の紙が上質で、手触りに満足する・・・マーフィー夫妻の優雅な生活を意識したハイセンスな装丁。すでに廃番で値段があがっているのでお早目に。

  • ずるずる読むのを伸ばしていた矢先、書店へ行ったら「絶版」って…(泣)。邦題は直訳ながら素晴らしい。さすが青山南さんですね。大体のところは知っています。「セレブなライフスタイルご提案」というぬるめの指南本ではありません(笑)。1920年代、米国で「ジャズ・エイジ」「アスピリン・エイジ」と呼ばれたこの時代に生きたあるご夫妻を描いた作品です。このご夫妻は、フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」のモデルとなったセーラ&ジェラルド・マーフィー。当時の世界中の文化人を相手にした、高雅で洗練された、しかもオリジナリティあふれる美しい暮らしは彼の憧れをかきたてたようで、彼と妻ゼルダのキャラをはめ込んで「‐ギャツビー」が出来上がった…ということらしい。英米文学をやっていればちょろっと出てくるネタらしいのですが、なかなか面白い展開が待っていそうで楽しみな本です。私はフィッツジェラルドが好みではないのですが、映画ではラルフ・ローレンが衣装(男性の)をつとめたということで、素晴らしく美しいコスチュームにしびれました(笑)。さあ、いよいよ図書館の登場?

  • ロストジェネレーション作家を翻弄し続けた一人の画家の伝記的作品。フィッツジェラルドやヘミングウェイ、ピカソらと付き合い、華々しい生活をおくっていたマーフィ夫妻の裏側に潜む苦悩とその寛容さを青山南の見事な翻訳で読める。

  • ジャズエイジを語る上での必須の
    バイブル。

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著者プロフィール

1925年、ニュー・ジャージー州生まれ。48年、プリンストン大学卒業。雑誌「ニューヨーカー」のスタッフ・ライターとして活躍し、主にアート関係の文章を手がける。“カルチャー・シーン通”の異名を持ち、本書の他にも『マルセル・デュシャン』、『花嫁と独身者たち』、『ザ・シーン——ポスト・モダン・アート』などの著書がある。

「2022年 『優雅な生活が最高の復讐である』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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