最後の診断 (新潮文庫 ヘ 4-3)

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制作 : 永井 淳 
  • 新潮社 (1975年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (491ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102145036

最後の診断 (新潮文庫 ヘ 4-3)の感想・レビュー・書評

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  • 期待しないで読み始めたが、おもしろいので驚いた。最初に登場人物が一挙に出てきて誰が誰だかわからないが、その後の展開はすばらしい。1959年に書かれた作品だが現代的な話の流れとドラマが広がる。病院を舞台にしてそこに生きる医師や看護師、事務員や患者など様々な人物が描かれる。主要な登場人物のそれぞれの背景が語られ、それぞれのドラマが進行する。海外ドラマのER緊急救命室を思い出すが、これよりも45年も前に書かれたものだとは信じられないような作品だ。

  • 今月6日に翻訳家・永井淳さんが亡くなりました。残念なことです。
    永井淳さんと言へば、あの名翻訳家・大久保康雄さんの弟子に当ります。その大久保さんは、翻訳家といふ職業を確立した人。それ以前は、各分野の学者(つまり分かりやすい日本語を書くことが不得手な人)が片手間に手がけてゐたさうです。
    ゆゑに昔の翻訳本は、生硬な直訳、日本語ならざる日本語が主流で、例へば観念的な哲学書などはさつぱり読んで分からない翻訳になつてゐました。戦前の岩波文庫などは酷い状態だつたと言ひます。
    さらに困つたことに、その読んで分からない翻訳をありがたがる読者が少なからず存在し、あまつさへ通常の日本語の文章も翻訳調に影響された悪文が跋扈したのであります。
    つまり私の中では、英米の文芸翻訳に関しては「大久保以前」「大久保以後」といふ分類が存在するのでした。

    永井淳さんを語るつもりが、大久保康雄さんについて言を費やしてしまひました。失礼。
    さて本書『最後の診断』はかつてのベストセラー作家、アーサー・ヘイリーの初期の傑作であります。まあ「傑作」だの「愚作」といつた評言はまことに主観的なものですから、聞き流してもらつて結構。

    スリー・カウンティズ病院の病理部門では、旧態依然の古い体質が蔓延り、患者の治療にも悪影響が及ぶほどでした。原因は、病理の責任者たるジョー・ピアスンが改革を拒否し、現状を維持することに汲々としてゐるからなのです。外科部長兼医師会議議長のケント・オドーネルは、このままではいけないと危機感を抱き、改革実行のため、若きドクター、デーヴィッド・コールマンを招聘します。
    コールマンはピアスンと対決し、病院の再生を目指すが...

    ピアスンに対して「ざまあみろ」と思つたりしましたが、最後の場面では、コールマンと同じく「胸がいっぱいで言葉につまった」といふところでせうか。

    http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-26.html

  • 巨大病院の裏側を書いた本。
    裏側といっても経営だったり、大口の支援者だったり、メロドラマだったりできな臭いものではない。
    主な視点を病理に置いていることで患者と医者のやり取りは少ない。この辺が医学ドラマと言うよりは病院ドラマと思わせているのかと。
    そのために小難しいことがほぼ出てこないので、素直に読み勧められた。面白かった。
    ただ時に出てくる傍点が邪魔臭かった。言いたいことは勝手に読み取るからいいよ、って思った。
    こういう作品は小細工しない方が読み手の心に残るものだと思う。

  • 病院建築の論文を書いていたときに出会った本(建築的な内容ではまったくない)。大病院という大箱の中で、同時刻にあちこちでいろいろな事件が起きている。それらはばらばらなことのように見えて同じ患者の違うカテゴリー(病理、外科、栄養など)でのことだったりして、各事件が段々結びついていく過程も面白い。大舞台で抑揚なく物語が進行するので、途中で読み進めるのに多少疲れをかんじた。このヘイリーの得意とする群像劇の手法が面白いと思い、他にもホテルや空港モノを読んでみようと思い、結局「ホテル」を途中まで読んで放置状態……。

  • 病理や臨床検査室の話なので多少内容はわかる。 しかし・・・。単調な進み方のため途中で飽きてしまう。 もともとなのか、翻訳なのかは謎。 

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