- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102148112
感想・レビュー・書評
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読みながら、自分の加齢をひしひしと感じた。昔読んだ時は描写の美しさと、コランとクロエ可哀想!みたいなピュアな感想しかなかったのに、今読むと「お金が無いって本当にツラいよな〜」みたいな感想になってしまう(恋愛部分はさして……。アリーズの肩を持ちたい)。
果たして労働は尊いのか卑しいのか。金が無いと人間的文化的な生活は出来ないという絶望感。俺をすりこぎにしちまった奴!そいつはだれだ!だれなんだ!hey you !(from ヘイ・ユー・ブルース)
昔も今も、イケメン料理人のニコラが好き。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
夢のような儚いお話。
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久々に文学作品を読んだ気になりました。
もはやファンタジー。
状況があまり理解出来ない、不思議なことが次々と。
そして栄華からの転落振りがすごい。
お金に何も心配なかった人達が老けてやつれて労働することになり。。。
というか「彼は何のために労働しているのだろう」というセリフがすごい笑
金持ちは労働はするものではない、みたいなね。
著者がジャズトランペッターであることから、デュークエリントンなどが度々登場します。
サルトルとかも。パロってパルトルって表記されてますが。
訳なので何とも言えないんですが、文章での表現がお洒落。
あとは演出。すごい粋な演出などを仕掛けてくる。
(上で書いたように、演出がすごすぎてわけ分からなくなる。)
戯曲のような感じ。(戯曲は劇でしか見たことなくて、読んだことはないんだけど)
感情表現や行動も。
ちなみにこの本、「うたかたの日々」という別の邦題もあるようです。
翻訳モノって、訳者の訳風というんだろうか、クセが出ますね。
訳者のフィルターを通して読むことになるので、いつか自分で読んでみたいと思うのです。
(英語ならまだしもフランス語はムリだろうなぁ。。。)
その訳者が自分と合っていればいいんだろうけど。 -
ひびのあわ。響きがいいよねぇ。 あわ。
原文で読んでみたくなった。フランス語かぁ。
うぅ、良さを直接に感じてみたい。
でもこの曽根さんの訳、私は好きだな。簡潔な文体で、情景が浮かびやすくて。
ほしみっつなのは、読後、やりきれない気分になってしまったから。
人物を自分に置き換えてみたりもしたけれど、やはり現実ばなれしすぎてて、この想像もフワフワのままに終わってしまった。
う〜ん。
クロエって名前はどうしても、高校のときの友人を思い出させる。ふふ。
デュークエリントン、聞いてみよう。 -
言葉遊びに溢れた幻想的な世界で刹那的に生きる若者達。儚さの中にしかない美しさを知っているからこそ、人々はこの物語を愛するのでしょう。
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毎日おしゃれをして、料理人の手の込んだ食事を食べて、乱痴気騒ぎをしている。仕事もしていない若い主人公がお金がなくなったらどうなるのか心配になる。しかもコラン夫婦は労働を馬鹿にしている。まるで『アリとキリギリス』のキリギリスみたいだ。
妻のクロエが倒れたと聞いて慌てているのはわかるが、スケート場の案内人がもたもたしていたから殺すのは怖すぎる。
読んでいくとだんだん、ファンタジー要素の強い本なのだとわかってくる。
蒸気機関、肺に蓮ができて毎日花が必要になる病気、銃は人肌で温めて作る、など要素としては面白いと思うが、好きにはなれなかった。 -
再読。葬儀の場面とクロエ悪女説以外覚えてなかった。全く印象に残ってなかったけど、結構人が死にまくってたんだ。この世界観はなんかちょっとラリってる感じやね。嫌いじゃないけども。
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輝かしい愛の日々からの肉体と精神の病魔による転落劇というのはいまだ反復され続けているものだが、ただ若いというだけでない、あまりの純粋性がはらむ危うさは、やはりひとをたじろがせる。
死して時代の寵児となったヴィアンの悲痛と諧謔の日々はどんなジャズを奏でていたんだろう。 -
不思議な話。
「異邦人」とかよりも理解しづらい。