かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102159019

感想・レビュー・書評

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  • ということは、わたしも本を読み続ければ、いつかは向こう側の世界に行ける。

  • ヒッピー!
    って思ったら、1970年にアメリカで発行とあった。ジョナサンが達観する境地はブッディズムでいう即身成仏のそれに近い気がする。

    長年の間、勝手に児童向けの寓話かと思ってたけれど、全然違って驚いた。何より自分の無学にびっくりした(笑)。

  • 人生で一度は読むべき名作
    (大宮図書館スタッフT)

  • 「星の王子さま」に近いものがある。
    読み進めていく中で、あぁそうゆうことか…と自分の生きる世界と重なり活かせる文がいくつもある。
    自由、成長、個性…
    また時を経て読みたい。
    人生の中で大切なことがここに書かれている気がする。

  • 心・魂の重要性を描いた物語だと感じた。
    ある意味、とても崇高なお話、なのだろう。
    しかし、残念なことに、私は完全に同意する気になれない。
    肉体を抜きにした崇高さなんて、ないと思うから。
    そして、肉体を置き去りにした魂を信じることの危険性は、日本でも証明されていると思う。
    しょうもないしきたりや、圧力や、自分たちの愚かさに気づかないところや、そういったものへの反骨精神は非常に共感できる。
    しかし、そういった人たち、食べ物や生活に追われる姿を見下す視線は、まだまだ成熟しきっていない青いジョナサンを感じさせる。
    泥の中に咲く蓮の花ではない、のだ。
    そして、蓮の花は、根や茎、泥にすら支えられて生きているものなのに・・・・

  • 五木寛之の文書が好きでこの本は彼の訳だったことと有名な本だったので持っていた。
    今、城山三郎の著書「少しだけ、無理をして生きる」を読んでいる。
    その中で、この本の著者について触れている章があった。
    そんな訳で、積んであった山の中からやっと読む機会が巡ってきた。

    さして情報を持っていずに読んだのだが、読んでいて虚をつかれたような感じがした。
    寓話のような感動系の話かと思っていたのだが、全く違なり精神世界というか宗教的というかそんな印象を受けた。

    餌をとるために飛ぶのではなく、飛ぶことを極めるために飛んでいるジョナサンは異端として群れからはぶられてしまうが後に悟り群れにもどり教えを説く。
    読んでいて違和感だらけだったし、根底に宗教に対する不信感があるからかもしれない。
    写真も多く100ページもないほどの量ではあるが寓話とは、全く思わない。

    五木寛之氏が巻末に解説を書いているのだけれどそちらはとても興味深かった。
    氏も解説の中で「この物語が体質的に持っている一種独特の雰囲気がどうも肌に合わない」と述べている。
    そのことは、もしかしたら原文よりも寓話的ではなくなっているのかもしれないなとは思う。
    私も、氏と同じくこの本が支持と共感を得た事に関して興味を覚える。
    1970年代のアメリカでヒッピーの間から徐々に全土に広まっていったらしい。
    この本がベストセラーになったのは時代背景が大きかったのだろうか。
    群れの中で埋没することを嫌い、個性的というより異端な存在としていたいということを望む人々に支持されたのではないだろうか。
    現代の人々は何を思うのか、やはり手放しで称賛するのだろうか?
    何となもやもやが残る。

    はたまた、もう少し若いころに読んでいたらとらえ方も違ったのかもしれない。

  • 『森博嗣のミステリィ工作室』から。
    哲学だなぁ。
    森さんの「スカイ・クロラ」シリーズと「ヴォイド・シェイパ」シリーズは、この作品の影響を受けているように思う。

  • 読む時々で発見がありそうな、薄いけど不思議な本。
    2015.12.5

  • 頭を悩ませながら三回読みました。想定を違う方向にふっとばされて、今は気持ちが散り散りです。
    ファンタジーとして読むつもりでいたので、まさかこんな世界だったとは・・・。理解をしようともがく程どつぼにはまりそうです。これ、僕が高校生の時に読んでいたら、自分の中にあった孤独や理解されない事に対する疎外感に共鳴して、愛読書になっていた可能性があるような気がします。
    昔の僕は、理想の世界を夢想して正義感で一杯でしたが、その理想の世界には親も友人も知人も不在で、顔のわからない不特定多数が存在するだけでした。
    今では周囲が愛おしすぎて超越した意味合いでの人類愛はもう持てません。あるのは自分と地続きの人々の連続体としての世界への愛おしさだけになりました。
    これは読む人によってアメーバーのように形を変える本ですね。ある意味怖いです。
    これは完全版を読んでもう一度考え直したいと思います。

    自分への覚書
    ・報酬を求める事よりも、事象(仕事と置き換えてもいい)に対して向き合え⇒食べる事、報酬を受け取る事は重要な事だと僕は考える。この話の中ではそれを極端に否定しすぎているので違和感に感じるのか?・・・。

  • part1は好きだけれど2からあまり魅力を感じない。その事だけメモしておいて後で考えよう。
     ◆part1 40頁 彼のただ一つの悲しみは、孤独ではなく、輝かしい飛行への道が目前に広がっているのに、そのことを仲間たちが信じようとしなかったことだった。彼らが目をつぶったまま、それを見ようとしなかったことだった。

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著者プロフィール

1936年、アメリカのイリノイ州に生まれる。空軍パイロット、郵便飛行士、エアショーや遊覧飛行をしながらの地方巡業を経て作家になる。代表作として、ヒッピーのバイブル的小説となった『かもめのジョナサン』の他、『イリュージョン』、『ОNE』などがある。2012年、自家用飛行機を操縦中に墜落して瀕死の重傷を負ったが、一命を取りとめ、現在はリハビリに励んでいる。

「2013年 『ヒプノタイジング・マリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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