フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

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制作 : Simon Singh  青木 薫 
  • 新潮社 (2006年5月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (495ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102159712

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フェルマーの最終定理 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • フェルマーが残したメモを巡る300年に渡る数学者たちの物語。アンドリュー・ワイルズが証明してみせるまでを、関連する定理を証明して来た数学者の物語も含めて描いているため濃厚な物語に仕上がっている。
    人物描写が細かく、数学に詳しくなくても、のめり込みやすいと思う。ヤンゴン行きの機内にて読了。

  • 大学の友達から教えてもらった本。フェルマーの最終定理を証明するまでの実話を記録している。紀元前やピタゴラスの時代からの数学発展に関する歴史は高校で学んだかも?というものもあれば、意味が全然分からないものもあるけど、知的好奇心を満たすという意味ではおもしろかった。フェルマーの定理を証明したいと熱中している人は興味深い。

  • ずーっと読みたいと思っていて読めていなかった本。ドキュメンタリーとしてまとめるサイモンシンの何という取材力。そして数学が苦手な人でも文句なしに面白く読み進められる。人生には寄り道も必ず役に立つということがわかる。ワイルズのコリヴァギン=フラッハ法や谷山志村予想からの証明方法ではなく、フェルマーが生きていたら彼の証明とは違ったものだっただろうからそれが知りたいロマンも残して終わるのがイキですね。

  • 本書の特色は数学的記述なしに数学的背景を説明できているところにある。私にはフェルマーの最終定理の証明は理解できない。一方で、アンドリュー・ワイズ(最終定理を証明した人)が、コリヴァギン=フラッハ法と岩澤理論を用いて、谷山=志村予想を証明し、背理法を用いてフェルマーの最終定理を証明したことはわかる。誰でも楽しませてくれる一冊。

  • 文句なしで面白い。サイモン・シンはすごい。

  • フェルマーの最終定理を証明したアンドリュー・ワイルズ以外にも歴代の挑戦者が数多く登場。谷山=志村予想で知られる谷山豊・志村五郎、レオンハルト・オイラー、ソフィー・ジェルマンなどの功績があってワイルズの証明が成立する。ジェルマンその他の女性が数学者であることの難しさなどにテーマが飛んでいるように見せかけ、実はワイルズによる証明に話が収斂される様は魔術です。「サイエンス・ノンフィクション」というジャンルが面白く、数学の諸問題を扱う他の著者やサイモン・シンの他の著作(『宇宙創成』など)にも挑戦します。

  • かなりベストセラーになったので読まれた方も多いと思いますが、私自身、実はずっと以前に単行本を購入し結局読まず引越しの際に処分をして、その後文庫版を購入したもののまた読まずに本棚に放置してあった本。
    最初に読もうと思ってからもう10年以上も経ってから読んだ訳ですが、一言で言えば「こんな面白い本をなぜ読まないでいたのだろう!」という感想。
    翻訳も良いのでしょう。読みづらいところは全くなく、展開に引き込まれてかなり一気に読んでしまいました。

    「3 以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない」という文系の私でも理解できる内容ながら、17世紀のアマチュア数学者フェルマーが「私はこの定理について真に驚くべき証明を発見したが、ここに記すには余白が狭すぎる。」という言葉とともに残し、350年間も誰も解けなかった定理を巡る歴史が極上の「物語」とした描かれている。
    文句なしの星5つのエンターテインメント・ノンフィクションでした。

  •  「新しいアイディアにたどりつくためには、長時間とてつもない集中力で問題にむかわなければいけならない。ただそれだけを考える、それから集中をとく。すると、ふっとリラックスした瞬間、潜在意識が働いて、新しい洞察が得られる」(P323) これは天才物理学者の思考作業の方法らしい。わたしも熱帯魚の水槽をボーと眺めれるとふっと・・・無駄な考えを思いつきますもの(笑 

     17世紀に生まれたこの謎を解くために、20世紀の手法に頼らざるをえなかったワイルズだが、確かフェルマーは答の式はこの余白には書けないって書いていたはず、彼がその答えを持っていたのかいなかったのか永遠の謎である。

  • 積読状態だったものを読破。

    これはもう本当に素晴らしい一冊だった。

    数学、数論という非常に難解な世界を、
    その誕生から遡り、一般読者にも分かりやすいよう丁寧に説明しながら、
    本書のゴールであるフェルマーの最終定理の証明まで、一切飽きさせることがない。
    むしろクライマックスに近づくにつれ、益々読者を引き付けていく。
    最初の証明から破綻、そして再証明まで、ワイルズの心情が真に伝わってくる。

    本書、そしてフェルマーの最終定理証明までの物語は、
    どんな人にも薦められる、素晴らしい人類の財産だと思う。
    そして、物語の中核に多くの日本人が関わっていることが、
    同じ日本人として非常に嬉しく誇らしい。

  • フェルマーの最終定理とあるが、フェルマーとワイルズだけでなく、ピュタゴラスまで遡ってわかりやすく人間ドラマを展開していて、とても良かった。難しすぎる公式やら何やらが出てこず、スラスラと読める。サイモン・シンさんと訳者の方の腕には驚きを隠せない。
    数学に興味が持てる一冊。

  • 「数学者たちの楽園」と同じ著者で、数学関係の本を読みたいなとうことで読んだ。

    最終定理が証明されたことを恥ずかしながら知らずに読む。難しいことも優しく解説されておりボリュームがあったが非常にすんなり読めた。

  • フェルマーの最終定理が証明されるまでの過程を、数論の発展から証明を補完したさまざまな定理発見まで丁寧に描いた一冊。完全な証明の美しさと難しさ。ピタゴラスの定理の証明や、有名なディオファントスの年齢問題など基本的な証明解説も。

  • 難解かつ専門的な概念や用語を極力使うことなく、高度な数学の世界で繰り広げられていた数々の偉業や試行錯誤を実にドラマティックに綴り、門外漢の我々にも充分呑み込めるように仕上げている技術の凄さたるや。
    自身も、まだ今よりは脳味噌が働いていた10代当時の気持ちなどを想起し、なぜだか懐かしいような思いを抱いた。
    本書にも、数学の分野で大きな仕事を成し遂げるのは実は若い時がほとんどだ、という趣旨のことが書かれているが、なるほど、物事の本質や根元に迫る直観的な着想は経験等で補えるものではなく、可塑性が高いフレッシュな脳だからこそできるのだな、とよく分かる。
    老いさらばえ、錆びついた愚脳が恨めしくなる。

    フェルマーの最終定理はかくして証明に至ったという事実は分かったが、著者も述べているように、それは20世紀のテクニックと知識を駆使した結果で、17世紀にフェルマーが考え付いたと主張するプロセスとは間違いなく異なる。
    証明が成立したとはいってもその謎はまだ残っているし、これも書中で披瀝されているが、まだまだ数学には一見単純そうでも未証明の予想がいくつもあるという。
    数学も物理学も天文学も哲学も生物学も文学も、突き詰めていけばその根っこは実は1つにつながっているのではないかという気がしているが、そんな世界で純粋な謎に挑み続ける学者たちの生き様は本当に価値あるものなのだと改めて感じる。

    最後に、訳者の仕事も相当なものだと思う。

  • 数学にまつわる熱い人間ドラマを描いた作品、と書いたら味気ないけど、これは本当に読んで良かった。
    特に数学の素養が無くても読めるし、むしろ数学に興味が出てきた。細かい数式はうんざりですが、フェルマーの最終定理はすごいシンプルなのに奥深いんですよね。

  • 数学者の思考回路や判断基準が少し分かった気がする。
    今後、このような証明問題はAI利用の最たるものと考えると、数学者はどこに活路を見出すのだろうか?
    将棋の世界とは違って人間性とか美意識なんかは数学の論理には必要ないし、、、

  • 感動しました。
    数学者の意地と根性。夢を追う姿に感動。
    おかげで、数学マイブームで数学を再度勉強しはじめました笑

  • 著者のサイモン・シン(1964年~)は、ケンブリッジ大学大学院の素粒子物理学の博士号をもつ、インド系イギリス人のジャーナリスト、サイエンス・ライター。BBC勤務中に手掛けたドキュメンタリー番組「フェルマーの最終定理~ホライズンシリーズ」で各種の賞を受賞し、本書はその時の取材を元に書き下した、世界的なベストセラーである。また、訳者の青木薫は京大大学院の理学博士号を持ち、サイエンス・ノンフィクションものの翻訳では定評のある翻訳家。
    誰もが知っているピュタゴラスの方程式をほんのわずかに変形したにすぎない、「ある三乗数を二つの三乗数の和で表すこと、あるいはある四乗数を二つの四乗数の和で表すこと、および一般に、二乗よりも大きいべきの数を同じべきの二つの数の和で表すことは不可能である」というフェルマーの最終定理。
    本作品は、この定理に関して、フランス人のアマチュア数学者フェルマーが最初に発見した1637年から、イギリス人数学者アンドリュー・ワイルズが最終的に証明した1994年までの約350年に亘る数学者の挑戦を、ピュタゴラスの生きた古代世界に遡って辿った記録である。更に、フェルマーの最終定理というテーマを中心に置きながら、ピュタゴラス、エウクレイデス(ユークリッド)、ディオファントスなどの古代西洋の数学者、ゼロを発見したインドの数学者たち、そしてフェルマーより後世の、レオンハルト・オイラー、バートランド・ラッセル、ダーフィト・ヒルベルト、クルト・ゲーデル、ジョン・フォン・ノイマン、アラン・チューリング、「谷山=志村予想」の志村五郎と谷山豊、エヴァリスト・ガロアらの数学的遺産を広く紹介することにより、ある面から見た数学の歴史にもなっている。
    しかし、本作品を読んで最も強く感じたのは、数学者という人種が真理を追究するということはどういうことなのか、更には、彼らにととって真理を追究する(問題を解く)ということの喜び・楽しみとは如何ばかりのものなのか、ということであった。
    ワイルズは以下のように語っている。
    「新しいアイディアにたどりつくためには、長時間とてつもない集中力で問題に向かわなければならない。その問題以外のことを考えてはいけない。ただそれだけを考えるのです。それから集中力を解く。すると、ふっとリラックスした瞬間が訪れます。そのとき潜在意識が働いて、新しい洞察が得られるのです」
    「みんな私にこう言うのです。きみは問題を奪ったのだから、その代わりになるものをくれ、と。もの悲しい気分が漂っています。時代を超えてわれわれと共にあり、大勢の数学者をこの道に引き入れた問題を失ってしまったのですから。しかし、それは数学の問題の宿命なのかもしれません。われわれは自分たちの心を捉える問題を、新たに見つけるしかないのでしょう」
    素人の私にも数学の魅力を垣間見させてくれた、非常に優れたサイエンス・ノンフィクション作品である。
    (2016年11月了)

  • 図書館で借りたが難しすぎてとても読めそうにない。こんな本読む人は少ないと思ったのだが、3000人もの人が登録している。日本人って数学が好きなんだろうか。

  • 最初は、堅苦しそうだなと感じたが、読んでいるうちに、新たな数学に関する発見が色々とあり、知らなかった数字の世界など、ためになることも多々あった。長い年月をかけて、数学の一つの解に段々と近づいていくこと、伝記の側面もあり、多くの人の手により、世代を超え、探究心を追い求め、完全証明に至ったことは数学の歴史、発見向上につながったものだなと改めて感じた。いつもは小説などのフィクションを読むことが多いが、ノンフィクションも新たな刺激となり、良い。

  • 数学のノンフィクション小説。
    とにかく分かりやすくするためかみ砕き方がすごい。最高にして唯一の数学者のノンフィクションでしょうなぁ。

  • 350年間誰も証明できなかったフェルマーの最終定理を、アンドリュー・ワイルズがついに解くまでの、数学者たちの挑戦の軌跡を描いた作品。天才たちが寄ってたかって、この難問に挑戦し、ついに頂に到達するドラマは感動的です。こういう話を読むと、人間ってやはりすごいもんだ、と素直にポジティブな気持ちにさせてもらえます。名作。

  • 立ち読みでは「文系の自分では難しいな」と敬遠していたが、意外にも身近な例を挙げて数学に不案内な身にもわかりやすく(わかったつもりにさせる?)書かれ、なかなか知識欲を満たしてくれる面白い本だった。後半はちょっと読み進むのに時間がかかった。
    数学って元々人が考え出した言語(私はいつも数学は物事を記述する言葉だと思っていた。)なのに、その世界の中に入り込むとミステリーに満ちており、宇宙と同じくらい不思議でわからない事がまだまだたくさんある世界。昔もっと真面目に勉強しておけば良かったな、と後悔するばかりである。

  • 数学ノンフィクションで ドキドキするのは 初めて。私は 数学に慣れていない 文系読者だが、何とか 読み切れた

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フェルマーの最終定理 (新潮文庫)の作品紹介

17世紀、ひとりの数学者が謎に満ちた言葉を残した。「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」以後、あまりにも有名になったこの数学界最大の超難問「フェルマーの最終定理」への挑戦が始まったが-。天才数学者ワイルズの完全証明に至る波乱のドラマを軸に、3世紀に及ぶ数学者たちの苦闘を描く、感動の数学ノンフィクション。

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)のKindle版

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