暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

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制作 : Simon Singh  青木 薫 
  • 新潮社 (2007年6月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102159729

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暗号解読〈上〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 情報化社会が進み現代ではなくてはならない「暗号」。本書では暗号がどのように歴史に携わってきたか、また暗号ひとつで歴史が変わった瞬間などがドラマティックに描かれております。一見誰にも打ち破られなさそうな暗号の驚くべき解き方も載っているので、謎解きに挑んでも楽しい一冊。解読者に打ち破られては生き物のように進化し続ける暗号の歴史をお楽しみください。
    (理学系物理学コース M1)

  • 『フェルマーの最終定理』を読んでから、ずっと読みたいと思っていた本。
    換字式暗号は最も単純な暗号とはいえ、古代ギリシャの頃にこれが考え出されていたというのは凄いなと。また、スコットランド女王メアリーのエピソードも知らなかったので、面白かった♪ルネサンスの頃に既に暗号が解読されるか否かで歴史が動いていたんですね!
    こんな感じで1章目から感心しっぱなしという感じでした。
    特に上巻の後半、第二次世界対戦でドイツ軍が使った暗号機エニグマについての話になってからは面白さも倍増で夢中になって読みました^^
    下巻も楽しみ♪

  • 文書の内容を他者に盗まれずに届ける、そのために開発された暗号。用途は軍事目的が大半を占める訳ですけど、この本では古代から現代に至る暗号の歴史を、開発者と解読者の人間ドラマを絡めて描いています。
    特にドイツの開発したエニグマに対するポーランドの解読者の物語は、探偵小説の暗号解読とは違い、ドイツ軍の動向を知ることが自分達の死活に関わるだけに緊迫度が半端ではないです。
    ほんとに面白い本ですよ。これほどの内容なのに分かりやすく一気に読めるのですから、著者の力量に脱帽です。

  • 歴史は戦争の記録だという有名な言葉がある。その中で華々しくクローズアップされる「民族の英雄」もいれば、表に出てこない功労者たちもいる。
    この『暗号解読』という本は普段日が当てられることがない情報戦を明るみに出してくる。
    こちらの情報を知られないよう複雑な暗号を生み出し、敵の情報を握るべく日夜研究する人々を取り上げている。

    情報が筒抜けになる恐ろしさは、ミッドウエイ海戦がよく知られている。日本軍はここで敗北し、それ以後どんどん追い詰められていったのは有名な話だ。
    「第2次大戦中にほとんど海外に知られていないナバホ族の言語が暗号として使えることに注目し、実際に利用していた」という解説があり、ああそういやそんなことがこの本に書いてあったなあと思い出した。
    ほかにも、とっくに解読した暗号機「エニグマ」を植民地に解読したそぶりも見せず下げ渡して、植民地の情況をしっかり探っていたというのは戦略としては正しいのだろうけど、えげつないね……。

    暗号の解読は第二次世界大戦で使われたエニグマまでしかついていけなかったが、読んでいてわくわくしていた。
    暗号を解く知的興奮だけでなく、暗号を解いた人々やその置かれた社会情勢を含めて面白い。

    もちろん情報戦ばかりではなく、古代文字も一種の暗号と取らえてシャンポリオンがどうやって解読したのか、プライバシーを守る暗号や、未来の暗号はどのようなものかも書いている。
    そして公開鍵番号は以前解説されたときもわかったようなわからないような微妙な気分になり、それを上回る量子論はさっぱりわからなかった。もっとものを知れば理解できるようになるんだろうか。

  • やはりサイモン・シン、面白い。

    ただ、最後は量子コンピュータについての話が出てくるんだけど、何のこっちゃ分からん\(^o^)/
    「エニグマ」あたりがギリギリ肌感を持ってついていけるので楽しめた。

  • 子どものころ暗号作り、やったなあって懐かしい。秘密を守りたい、秘密を暴きたい、人間の根本的な欲求に沿った「暗号化・複合化」と「暗号解読」の世界は、現在も続いている歴史を紐解くとそれだけ真剣で深い戦いの歴史があった。壮大。久々に一気に読んだ本。
    メモ:単純な置き換え暗号からヴィジュネル暗号に、エニグマ機、アリスとボブとイブの鍵配送、そして量子コンピュータ。

  •  暗号解読はなぜかくも面白いのだろうか。暗号の魅力にとりつかれるのは、最先端の数学者やコンピュータ技術者だけではない。文字を理解し始めた子どもですら、メッセージを絵や形から読み解く「パズル」や「宝探しゲーム」に夢中になる。人間の営みの中でもこれほどまでに人を虜にするものが他にあるだろうか。
    本書はどうしようもなく暗号に魅かれてしまうその「暗号欲」とも言うべき人間の欲求に、たっぷりと答えてくれる。読み終わった後は、何だか世界の大いなる秘密を知ってしまったかのような満足感が残る。
    人間は本来、隠すこと、隠れること、そして隠されたものを見つけることを「楽しい」と思う動物なのかもしれない。そういえば、子どもは「かくれんぼ」が大好きだし、赤ん坊ですら「いないいないばあ」には強い興味を示す。
    そんな人間の、隠すことと見つけることへの欲望によって紡がれるドラマには、人間の知と力と金が存分に注ぎこまれてきた。そして今や暗号は我々の日常に寸分のすきも無く入り込んでいる。もう我々は暗号の無い生活には後戻りできないだろう。
    とにかく人間について、人間の欲望について考えさせられる一冊である。

  • 「フェルマーの最終定理」コンビの、作者・サイモン・シン氏&翻訳・青木薫さん。同じような難解なテーマを取り上げたが、「フェルマー」ほどは人間くささが感じられず、量子コンピュータなどは???という感じだけが残り、ちょっと残念。でも面白かったよ。

  • 通信内容が外部に漏れることは、場合によっては人の生死に関わる事態にもなる。本書では、暗号文で書かれた手紙を、敵対勢力に解読されてしまうことで、政治的に失脚し、処刑されてしまう女性の話から始まる。暗号の大切さを示すエピソードだ。そして、財宝を隠した場所を示した暗号や二つの世界大戦で使われた暗号などが紹介される。暗号の歴史は生き残るための努力の歴史でもある。有名なドイツの暗号・復号機であるエニグマ暗号の解読は、最終的にはチューリングによってなされた。この偉業はチューリングだけの成果ではなく、遠い過去から続いている暗号作成者の知恵と暗号解読者の知恵の命をかけた知恵比べの結果なのである。上巻ではチューリングのエピソードまで。下巻に続く。

  • 文字を置き換えるだけの簡単な暗号からエニグマ暗号機とそれを解読したシュミット、チューリングまで。歴史が進むとともに難しくなっていく暗号の歴史。順に説明してくれるのでとてもわかりやすい。

    日本語だと同じような暗号システムは考えづらいなあと思う。

  • 暗号作成と解読の技術発展に関して、暗号にまつわる歴史(主に戦争)とともに記載された本。上巻は古代ローマから、第二次世界大戦のエニグマ機まで書かれている。

    難解な数式を使用せずに各暗号の原理原則は十分わかる内容となっており、さらに暗号が特に戦争における秘密通信としていかに重要だったかストーリーも記載されておりかなり読み応えのある本でだった。

    上巻で記載されている暗号方法の発展の歴史は下記
    ①単アルファベット換字式(頻度分析により破られる)

    ②多アルファベット換字式(暗号アルファベットの周期性+頻度分析により破られる)

    ③エニグマ機
    ・従来の多アルファベット換字式の一つであるヴィジュネル暗号の弱点である周期性を克服しランダムな鍵を機械的に生成することに成功
    →暗号化の方法は10億通り以上と事実上不可能なまでの組み合わせに

    ④アラン・チューリングによるエニグマ機の解読
    ・エニグマ機が生成する10億通り以上の鍵を構成する鍵生成機を分割して解読できるようにする機械を開発。これにより多アルファベット換字式暗号が解読可能に

    上巻終了(第二次世界大戦終了時)には、暗号解読の方が暗号作成より優位な立場に。戦後の暗号作成と解読の覇権争いは下巻に続く

  • 名作です。
    読ませたいひとにだけ読める手紙を届ける、だれもが思いつくその発想が、古代から現在まで暗号という形で繋がっていることがこの作品でよくわかります。
    コンピュータや数学が苦手な人でも、理解できるように描かれているので、足踏みせずに読み続けることができるでしょう。

  • 読んでいるだけで頭がこんがらがってくるし、こんなもの解読しようとかしたいとも思えないのだが、げに天才解読者たるや恐ろしいものである。もちろん、暗号のアイデアを作り出したものたちもだ。
    そうした二者の戦い、苦闘のドラマがこの本には記されている。

  • 面白い。感想は下巻で

  • 古代の換字式暗号から現代の量子暗号まで、さまざまなエピソードと解説がとても面白い。

  • 知的興奮に満ちた先人たちのドラマ物語だ。暗号とは数学、論理学、情報工学に通じていてその考え方はPCの始まりに繋がり、軍部の機密情報は戦争終結を早め、ワンタイムパッド暗号は今日のネットワークのワンタイムパスワードになっている。我々の身近なテクノロジーは暗号に起源を置いているものも多い。頻度分析は特に重要な解読手段だ。コードブレーキング、暗号アルファベット、暗号円盤、スクランブラー、チューリング機械、エニグマオペレーター、リフレクター、プラグボード等。とてもワクワクする本で下巻が楽しみだ。

  • 最初の方は面白かった。暗号の歴史やその脆弱性。特に専門知識がなくても楽しく理解できる文章で、時代による暗号の変化が説明されていた。でもエグニマの章に入ってから理解度が落ちていって文字を追うのに必死になってしまった。たぶん自分の理解力不足・・・

  • 堀江貴文さんが薦めていたので素直に読んでみた。
    ブクログに登録しようとしたら、思いの外たくさんの人が
    登録していてビックリした。

    内容は、ものすごく濃厚だった。
    古くはカエサル・シフト暗号に始まって、そんなに古くから
    暗号ってあったんだなあと驚いた。
    上巻はエニグマ暗号までだったんだけど、第一次世界大戦や
    第二次世界大戦は、まさに情報戦の一面を持っていたんだなあとここでも驚くばかり。

    そして、一貫して暗号作成者と暗号解読者の飽くなき戦いだなあと思い知るのだった。

  • 相変わらず、安定と安心のサイモン・シンといったところか。本当に細かいところまでよく取材していると感動する。元々そんなに暗号やその歴史に興味はなかったが(ほとんどの読者がそうだろうが)、著者によって暗号の世界に引き込まれていった。一見するとつまらなそうな内容に興味を持たせる技術には、脱帽だ。

    個人的には「フェルマーの最終定理」や「宇宙創成」の方がインパクトという点では上だったと思うが、本書もかなり質であることは間違いない。文句なしにオススメできる。

  • 理解が難しい暗号について、平易でかつストーリー性を持たせているため、非常に面白い。
    暗号は歴史を変え、人の人生を変えてきたことが、この一冊で分かる。
    やはり印象的なのはエニグマについて。エニグマを解読できなければ、第二次世界大戦の終戦は遅れ、さらに死者が増えていたことだろう。
    エニグマの解読者の血のにじむような努力に敬意を表したい。


    第1章
    紀元前から使われている暗号、換字式や転置式などについて。
    スコットランド女王は、エリザベス女王の暗殺を企て協力者と暗号文で連絡を取り合っていた。
    しかし、暗号解読者により、換字式の暗号を解読され死刑にされる。
    昔から暗号によって歴史は左右されていた事が分かる。

    第2章
    ヴィジュネル暗号の発明から解読まで。
    読んでいても解読不能と思われるヴィジュネル暗号が解読されていくのは、読んでいてワクワクしてくる。しかも解読の手法が意外とシンプルなのに驚く。

    第3章
    エニグマ誕生の経緯と、エニグマの仕組みについて。
    第一次世界大戦でドイツの暗号は英国に傍受・解読されており、それにより敗戦を導いた。
    第一次世界大戦後、ドイツはその事実に気づき、エニグマを採用。
    エニグマの仕組みは、単アルファベット暗号、多アルファベット暗号とは一線を画すほど複雑な暗号である。まさに解読不明だと思える暗号。

    第4章
    エニグマの解読について。
    アラン・チューリングがエニグマを解読したことは知っていたが、初期のエニグマを解読した人がいた事は知らなかった。
    ポーランドのレイェフスキがいなかったら、もっとエニグマの解読は遅れていただろう。
    それまでの言語学的な暗号解読の手法から、数学的な暗号解読の手法をとった歴史的な内容である。

  • 「代替医療解剖」、「フェルマーの最終定理」に続くサイモン・シン第三弾は、世界の歴史や昨今のコンピューター・テクノロジーに多大なる影響を及ぼしている暗号にターゲットを定めた本書をセレクト。

    上巻では、世界の暗号の歴史を追い、暗号制作者と暗号解読者の静かなる戦いの連続を俯瞰する。本書では幾つかの暗号解読手法についての詳細な解説が描かれているが、暗号作成者が用いたプロトコルを、意外なやり方で解読していくその技法には感嘆させられる(例えば、アルファベットを何らかの法則性で別のアルファベット・記号に置き換えた暗号の場合、その法則性を探りに行かずとも、暗号化後のアルファベット・記号が登場する頻度と、一般的な文章で登場する各アルファベットの頻度を比較するという頻度分布手法などは、その手があるのかと思わずうなされる)。

    そして上巻の後半は暗号が大きな役割を果たした第二次世界大戦のドイツ軍の暗号作成機「エニグマ」と、その暗号を解読することに成功した世紀の天才アラン・チューリングの活躍までが描かれる。この勢いで下巻もあっという間に読んでしまいそう。

  • 「数学する身体」を読み、購入。

  • 暗号の仕組みと歴史を分かりやすく教えてくれる。
    とても面白く、最後まで一気に読める。

  • スコットランド女王メアリーの処刑など暗号解読にまつわるエピソードに絡めて暗号を解説。エニグマの仕組みの概要がわかるので映画イミテーションゲームの暗号解読機がガチャガチャ回転しているのが、何をやっているのか理解できる。チューリングのエニグマ解読の背景にポーランド人の貢献があったのを初めて知った。
    (2015年6月)

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文字を入れ換える。表を使う。古代ギリシャの昔から、人は秘密を守るため暗号を考案してはそれを破ってきた。密書を解読され処刑された女王。莫大な宝をいまも守る謎の暗号文。鉄仮面の正体を記した文書の解読秘話…。カエサル暗号から未来の量子暗号に到る暗号の進化史を、『フェルマーの最終定理』の著者が豊富なエピソードとともに描き出す。知的興奮に満ちた、天才たちのドラマ。

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)のKindle版

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