ゴッホは欺く 下巻 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102161265

作品紹介・あらすじ

あまりにあくどいフェンストンのやり方に反発するアンナは、アラベラと協力して、ウェントワース家救助作戦を果敢に推し進める。二つに増えた敵の影に怯えながら、今はルーマニアで美術教授となった元恋人にある援助を頼み、舞台は自画像の買い手を求めて東京に移った。一分でもフェンストンの先回りをして、ゴッホを救わねば-自身も絵画コレクターとして知られる著者による、胸のすく名画サスペンス。

感想・レビュー・書評

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  • 「そんなことはない」フェンストンは絵を見ながら言い張った。「ファン・ゴッホが左の耳を切り落としたことは小学生でも知っているぞ」
    「しかし、彼が鏡を見ながら自画像を描いたこと、そのせいで右耳が繃帯で覆われていることは、知らない小学生だっていますよ」

    2020/2/17読了
    本作の敵役であるフェンストンの企みは、最後には完全に粉砕されるが、それで彼がどうなったのかが描かれていないのが、ちと不満(そこは、想像にお任せという事か?)。それにしても、絵のすり替えトリックは良いとして、こんな判り易い偽物にしておいて良かったのか、という疑問は生じる。とは言え、フェンストンは耳のことを言われるまで気付かなかったのだから、美術品を金銭的価値でしか見ていない彼への痛烈な当てつけだったとも採れるのか。

  • 解説:「ゴッホは欺く」は、サスペンス、冒険小説、ミステリーをミックスした作品で、同系統としては11番目の戒律に続いて2005年に刊行された

  • そして下巻。
    舞台は日本に。ダブルの追跡者によるだましあいの移動が面白かった。が、殺し屋クランツが圧倒的なプロフェッショナルなのになぁ。
    またジェフリー・アーチャーっぽくインテリジェンスでウイットに富んだ登場人物の会話がいい。その知識に惹き込まれるが、こんな会話をほんとに上流の人はしてるのか。こんな広範囲な知識?お金と知識は比例するということか。
    収束に向かってどうも読みごたえが落ちた(会話以外)
    アーチャーにして小並感。アーチャーとしてだよ!

  • ジェフリー・アーチャーは初めて。
    読んでいる時は面白かった。
    仕掛けや大胆なトリックと、綿密な前半の描写に夢中になって読んだ。
    でも読み終わると、これはプロットと言うか、あらすじみたいな小説だなと感じた。ちょっと残念。
    他作にチャレンジしたい。

  • 予想外の展開あり、内容も面白く、一気に読めた。

  • 2020.6.7

  • <u><b>欺いたのはゴッホでなくアーチャー</b></u>

    <span style="color:#cc9966;">9・11テロ前夜、英貴族ウェントワース家の女主人ヴィクトリアは、破産寸前の家計に悩んでいた。双子の妹アラベラに手紙を書いているところに賊が侵入し、首を切られて命を落す。犯人は左耳も切断し、著名な美術品蒐集家フェンストンに送った。一方崩落したビルから生還したフェストンの美術コンサルタント、アンナは、付きまとう男の影に怯えていた。</span>

    『ケインとアベル』が面白かったので、期待して読んだが、期待しすぎたかな。ゴッホよりアーチャーに欺かれた感じがする。
    『ダ・ヴィンチ・コード』風の話。どっちが先に出版されたか知らないけれど。アーチャーってイギリス人だったのか。まぁ、アメリカ人ならこれは書けないわな。9・11がらみだし。(と思うのは、日本人だけで、実際のアメリカ人なら書くだろうな。)

  • 2018.04.30.読了

    ハラハラしました。

  • 読み終わった~♪
    上巻で結構話が進んじゃったから、「下巻はどうなるのかな?」と思って読み始めたら上巻以上にドキドキハラハラな展開(笑)
    大悪党のフェンストンがどうなったか書いて欲しかったな~(^^;)

  • 息をもつかせない展開とハッピーエンディング。素晴らしいミステリーでした。

  •  登場人物が多くて、しかも名前が全てカタカナ(当然だけど)なので、始めは主要登場人物を何度も確かめながら読んでいきました。

     舞台は事件の発生したイギリスからニューヨーク、ルーマニア、東京そしてまたニューヨーク、イギリスへと変わっていきますが、引きずられるような感覚にはならないところは、不思議です。

     始めからテンポが良く、とても入り易かった。悪役がわかっていてストーリーが進んで行くってのも面白いですよね。勧善懲悪なところがここちよく、上下巻だというのにさらりと読破できました。

  • 久しぶりに読んだジェフリー・アーチャー。(小説を読むこと自体が久しぶり)
    面白く読みました。
    イギリスの名家がゴッホの自画像を販売せざるをえなくなかった詐欺事件と、アメリカの同時多発テロ9.11とを絡め合わせた作品。絵画の目利きであり、スポーティで美貌の持ち主であるアンナ・ペドロスク博士を主人公に、ストーリーが展開されます。
    画面展開が早く、時間軸が1日1日とテンポがいいこと、誰が正義で誰が悪かがわかりやすいこと、サスペンスタッチでこの次どうなるんだろうと期待させられること、登場人物がいずれも絵にしやすいこと(映像として想像しやすいこと)、等、読みやすく面白かったです。

  • 下巻の214頁で気分悪くなりましたが・・
     ~よりによって、悪役の銀行家の誕生日が (笑)

    9.11に絡ませた無理感は否めないが、テンポ良く読めるエンターテインメントでした。

  • 9・11テロが絡んではいるが、ストーリーの核心とはあまり関係が無く、話題性に走っただけみたいで、ジェフリーファンとしてはやや残念。
    昔の作品ほどインパクトが無いような。

  • この人の作品だから、最後はハッピーエンドのはず。とすれば・・・と結末はある程度読めたものの、満足な読後感を得られたのも事実。
    ただ残念なのは訳者の永井淳氏が既に死去してしまったこと。
    アーチャー作品で一番最初に読んだ「ケインとアベル」(百万ドルを取り返せは3番目に読みました)からもう20数年お付き合いさせていただきましたが、もう永井氏の新しい訳本がでないかと思うと残念です。合掌。

  •  多いに楽しめた本だ。 ”偽物と本物” J・アーチャーは現物の絵を見ているのかもしれない。

  • /?day=20070329

  • ジェフリーアーチャーは、大学の書店でよく買ってた。
    ものすごい久々に購入。
    内容とは一切関連無く、読んでるとしばしば
    大学の芝生広場思い出した。

  • 最後まで勢いに乗せられて読んだ。やっぱり面白かった。アーチャーにしては今風(?)ミステリーと感じたけど。

  • ジェフリーアーチャー特有の、ジェットコースター小説!主人公が荷物を運ぶ最中に寄った日本ですが、外人の殺し屋、運び屋、CIAとそれぞれが尾行しているのが、日本じゃ目立つだろ!と突っ込みたくなりました。日本人も出てきてちょっとうれしかったです。

  • 上巻読んだから下巻も読んだ。やっぱりイマイチだった。翻訳もわかりづらいところがあって説明が下手な感じした。

  • アーチャーの「物語」を読むのは、ずいぶんと久しぶりだ。いつ以来か、ということも覚えていないくらい。最初に読んだ本は、たしか「百万ドル」であり、それがとても面白かったので、ずっと読んでいる。また、アーチャーは偽証罪で懲役刑をくらい、監獄にはいっていた。その間の経験を、獄中日記にまとめて発表していて、その日記は何年か前に読んだ記憶があり、とても面白かった。が、残念ながら、この「ゴッホは欺く」はアーチャーにしては、というべきか、今ひとつという印象だった。割とトリックが簡単だし、そう思って筋を思い返すと、何となく先が読める感じを持ちながら読んでいた。

  • 東京・ルーマニア・ニューヨーク・イギリスと美術コンサルタントのアンナが駆け巡ります。アンナを追うフェントンに雇われた殺し屋とFBI。一体、ゴッホの自画像はどこ??最後はゴッホの絵の行方もさることながら、ある伏線がみごとに解決されます。なるほど。ちょっと前半の躍動感がダウンした感はありますが。ストーリーは最後まで十分楽しめました。

  • セリフの一つ一つがウィットに富んでいて、思わずニヤリとしてしまう★こんな会話をしてみたいぜ。でも下巻で漢字の誤植発見(笑)

  • 2/11

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著者プロフィール

ジェフリー・アーチャー(Jeffrey Howard Archer)
1940年生まれのイギリスの政治家、小説家。一代貴族の貴族院議員。オックスフォード大学卒業後に政治家に。大ロンドン議会議員、庶民院議員(3期)、保守党副幹事長などを歴任したが、 1973年に投資で失敗して財産を全て失ったことを契機に、1974年10月の総選挙時に政界から退いた。
1976年に発表した『百万ドルをとり返せ!』が大ヒットして借金を完済、1985年に政界復帰し党副幹事長を務め貴族院議員に列されたが、偽証罪によって2001年に実刑を受け服役。2003年以降、作家活動を再開した。
代表作に『プリズン・ストーリーズ』、『クリフトン年代記』シリーズなど。

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