時のみぞ知る〈上〉: クリフトン年代記 第1部 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102161333

感想・レビュー・書評

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  • さすが、Jアーチャーと思わせる展開はいろいろな名作を想起させる点でもユニークです。
    連作の始まりでもある本作でも好きな者同士が舞台で演じるロミオとジュリエット、一度死んで違う人間に生まれ変わるのはモンテクリスト伯などのオマージュを感じさせます。
    少し前に読んだ、同じサーガ(年代記)でも、ケンフォレスト「大聖堂」では味わえなかったエンターテイメント性があふれており、個人的にはこちらに軍配を上げてしまいます。

    まず本書では1919年から1940年の物語が展開されますが、2020年(来年!)までのストーリー構想ですので、ある意味、登場人物たちと同じ時代を体感できる稀有な小説となっています。
    この後の展開は、「死も我らなり」「裁きの鐘は」「追風に帆を上げよ」「剣より強し」「機は熟せり」、最終章となる「永遠に残るは」(2017年発表)はそれぞれ上下巻からなる一大叙事詩となっているようです。

  • 20180525 久しぶりにジェフリーアーチャーを読んだ。大河ドラマのイメージ。最初なのでまだ種まきが主なのだと思うが凄いストーリー展開が予想される。最後まで行ける予感十分だ。

  • 貧しい家庭に生まれた少年の小説。

    アーチャーいうところのサーガ。
    今回はクリフトン年代記一部とあるので、大長編になりそうです。
    アーチャーのサーガの原点は「ケインとアベル」ですが、この作品は集大成となるようです。
    構成としてはほぼ同じ年代(上巻では1920年から1936年)を何人かの登場人物の視点の章に分けて描く。
    これまでの作品でも二人の主人公の視点で交互に描かれることで、一つのエピソードのいろんな側面を描くことをと悔いてきていた作者だけに、それをさらに多視点に進化させた試みと思います。
    なので、一つの謎の真相がだんだん明らかになって行ったり、伏線が巡り巡って回収されたり、さすがです。
    主人公の波乱万丈な少年時代もお得意の成長物語として、盤石な出来です。
    舞台がイギリスなので、魔法を使わないもう一人のハリーの成長物語ともいえますかね。

  • ジェフリー・アーチャー著、
    「時のみぞ知る(上) ークリフトン年代記 第1部ー」読了!

    1920年代のイギリスを舞台にした貧しい少年ハリー・クリフトンの物語。

    上巻では、歌声という才能を得たハリーが進学校に進み、いじめを受けながらも親友を得る。

    この上流階級の身である親友とその父親、そしてハリーの母親との関係性から、親友の父親からのハリー一家へのあらゆる妨害が徐々に始まる。。。

    下巻が楽しみだ!
    爆発的大ヒットとなった「ケインとアベル」を世に出したジェフリー・アーチャーの最新作は、今のところ期待を裏切っていない。

  • 久しぶりのアーチャー。
    これからどうなっていくのか楽しみ。
    感想は下巻で。

  • ハリーのこれからが楽しみだけれど、ヒューゴーがどうするつもりか心配です。メイジーのような頑張るお母さんは応援したくなりますね

  • 大作にする予定なんですか。下巻まで読んでもまだこの時代。ルネサンスで3月になってしまった高校の世界史の授業のようです。続きは何年間まてばよいのか。。

  • 今後どうなるのか読後も展開が見えない壮大さ。完全にプロローグだな。
    これまでのサーガものは、生まれや少年時代の環境にその後の人生を左右させるものが盛り込まれていた。今回はそれが見えない。
    例によって、登場人物たちは主人公をサポートする側と邪魔する側に分かれて話はわかりやすく展開するので、どんどん先に読み進めるんだが、どうもご都合主義的なところがいただけない。
    特にオールド・ジャックの行動はいわれなく主人公にコミットし過ぎだし、母親メイジーの対し方は一人の人物と思えないほど説得力がない。名作『ケインとアベル』に比べるべくもないと思うのだが、帯の「全世界売上4億冊」というのはほんとなんだろうか?
    といっても、先が気になるので、次巻が出ればきっと買って読むだろうけど…

著者プロフィール

ジェフリー・アーチャー(Jeffrey Howard Archer)
1940年生まれのイギリスの政治家、小説家。一代貴族の貴族院議員。オックスフォード大学卒業後に政治家に。大ロンドン議会議員、庶民院議員(3期)、保守党副幹事長などを歴任したが、 1973年に投資で失敗して財産を全て失ったことを契機に、1974年10月の総選挙時に政界から退いた。
1976年に発表した『百万ドルをとり返せ!』が大ヒットして借金を完済、1985年に政界復帰し党副幹事長を務め貴族院議員に列されたが、偽証罪によって2001年に実刑を受け服役。2003年以降、作家活動を再開した。
代表作に『プリズン・ストーリーズ』、『クリフトン年代記』シリーズなど。

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