いやー……スパイ物としても、意味なくエージェントが死にすぎで、読後感悪すぎ。
「ファクトリー」内にいるはずの二重スパイ・もぐらを探そうとする、本部長ベル。
この人がまあアル中で不倫中で、自分の保身まみれが理由で、内部監察班に調査を頼みたくない。で、自分でいろんな手を考え、囮のエージェントを使って失敗したりして、6人もの無関係のスパイが亡くなる。
スパイ物なんてそんなものかもしれないが、ここまで犬死にさせられ三昧(しかも当のスパイ達は囮にされたことすら知らない)なのは、読んでて楽しくなかった。
しかも、もぐらってこの人だよね~、と見当がつくだけに……。
なぜ、ソビエトの二重スパイが一人勝ち、というラストにしたのだろう?
血湧き肉踊る冒険もなく、騙し合い合戦でもなく、スカッとする展開もなし。なんだかなぁ……。