屍体配達人 下巻 (新潮文庫 フ 13-36 プロファイリング・シリーズ)

  • 新潮社
3.15
  • (2)
  • (1)
  • (8)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 42
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102165362

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • プロファイリングが大してクローズアップされることもなく、サイコスリラーを期待していると失望する。さすがに才人フリーマントルだけ会って器用だが、それだけの作品。

  • (上巻の感想からの続き)
    それでは小説としての愉悦はないかといえばそうではなくて、特に時折挿入されるクローディーンの母親モニクのエピソード、クローディーンの亡父でインターポールの捜査員だったウィリアムの話などは面白く読めた。
    が、ここでクローディーンが気付かされる大人の慎み深さ、謙虚さなどが稚拙すぎた。仲が悪いと思っていた父母の隠された絆の深さ、父親が家族を守るためにどんなに気高かったのか、それらを気付かされるにはクローディーンは歳をとり過ぎているのだ。

    というのも心理分析官たるクローディーンがこと父母のことになると彼らの視点で物事を考えられないというアンバランスさが納得いかないのだ(もしかしたらこれが作者の狙いかもしれないが)。

    バラバラ殺人事件の真相、アングリエが仕掛けるクローディーンへの罠、クローディーンの母モニクの癌闘病記、亡き父の生き様。

    これらこの小説を彩る内容は小説として非常に贅沢な感じを思わせるが、一読者としてはこのうちのどれか一つに黄金が隠されていればその小説の評価は高くなる。しかし冒頭にも述べたように、フリーマントルはこれらについてあまりに職人的すぎた。感銘を受けるには内容が薄いと感じた。
    次回以降は、逆に小説巧者としてのフリーマントルの旨みを感じさせて欲しいものだ。

  • フ−13−36

  • (上)参照

全4件中 1 - 4件を表示

ブライアン・フリーマントルの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×