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この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
旧体制下のソ連。自分以外の他人はだれ一人として信用できない。国家保安省の捜査官である主人公は、体制は理想国家への最適な道と信じて疑わず、反する者は容赦なく逮捕・拘留していた。…が、ある事件をきっかけに信じていたものすべてが揺らぎだす。そこに、さらに事故と遺族を無理やり説得した少年の遺体に酷使した状況の子どもの他殺体が見つかり…。
主人公の自己再生や夫婦関係の再生も組み入れ、そのうえ不気味な連続殺人事件、それを追う主人公はまさに孤立無援という濃密な物語。
ミステリは寝食忘れてしまうので最近はあえて避けているが、時々どうしても我慢できなくなり手を出してしまう。だからこそ本当に没頭できる作品を読みたい。この本はまさにぴったり。難点は、どうしてもシリーズ次作が読みたくなること。
1933年、冬のソヴィエト。 飢えに苦しむ村で、パーヴェルは信じられないものを見た。 動物などすべて人間の食糧になってしまって絶滅したはずの村に、 一匹の猫がいるのを見つけたのだ。 彼は弟のアンドレイと、猫を追って森に入る。 猫を仕留め、カモフラージュの薪を集めていたとき、 パーヴェルは謎の男に襲われた。 アンドレイは兄の姿を見失ったことに気づき、 あたりを探すが見... 続きを読む »
『ねじれた文字 ねじれた路』と奇しくも同じ、実は○○だった系でした。
自分の意見や正しさを本当の意味で持つ事が出来ない世界の中で、
それでも戦い続ける主人公。
その苦悩と、周りに生きる人々の「こうするしかなかった」が切ない。
逃亡劇でもあるので、なるほど映画にしたくなるだろうなとは思った。
旧ソ連で、1980年代に実際にあった連続殺人事件をモデルに。 時代を1950年代に変えて、別な設定も加えた迫力の展開。 極限状況で起きることは、想像を超えます。 恐怖政治が吹き荒れたスターリン時代の末期。 理想的な社会には犯罪はないという建前から、事件の捜査はおざなりになりがちだった。 しかも、いったん容疑をかけられれば、拷問や脅迫で罪を認めさせられてしまう。 国家保安省のレオ... 続きを読む »
妄信的な国家思想の限界・弊害は怖いです。この時代・思想に戻してはいけないですね。ある意味、資本国家の限界・弊害も怖いですが。。
最近あまり読まないジャンルである小説だったのですが面白く読めました。
ソビエト時代の実話を元に書き起こした探偵物の小説で、映画化される事になったという話題作のようです。
物語はスターリンからフルシチョフへの移行時代が舞台です。
その恐怖世界で起こった連続殺人を紐解いていくのがストーリーですが、それを通して人間の心の機微や人と人の触れ合いで起こる意識の成長や変化を端的に上品に表現していると思います。
恐怖に呑み込まれた人間がしゃにむに作る社会組織がおちいっていくプロセスを上手に描き出していると思います。
「この国家は連続殺人の存在を認めない。ゆえに犯人は自由に殺しつづける――。スターリン体制下のソ連を舞台に、国家保安省の敏腕捜査官レオ・デミドフが、大量猟奇殺人に挑む!」
後半は、前半よりさらに爆読。だんだん主人公であるレオに感情移入していきます。レオが本来の姿を取り戻す時、事件は一気に急展開。面白かった。第二部も楽しみっす。
※この本は、Yamamotoさんに教えて頂きました。ありがとうございました。
旧ソ連の時代。国家の体制にうおー!さおー!させられる国家保安省捜査官が猟奇殺人事件を追うことで生き方を取り戻していくというもので、正直、気持ちのいいハナシではありませんが、つづきが気になる、というイミではホントにオモシロかったです。
http://blueskyblog.blog3.fc2.com/blog-entry-1522.html
44人の子供の惨殺事件を追う中で、戦後ソビエトスターリン体制化の社会構造を鋭く描く作品。万人が平等であるという理想とはかけ離れた社会主義の姿が描かれ、ロシアで発禁処分になったこともうなずける。
現実に起こった事件を題材にかかれている作品だが、この広大な大地で起こった血なまぐさい事件のすさまじさに、文化の本質的な違いを感じてしまうのはわたしだけだろうか。
読み応えがすごい!
ロシアの作品だから,人の名前がなかなか馴染めなかったけれど,
内容はとにかく面白い!
舞台は旧ソ連、心身が凍てつくような貧困と思想統制の社会構造が生んだ狂気を鋭い心理描写で抉り出すS級サスペンス。
冒頭からその冷たく閉ざされた重い世界観に支配され、二転三転しながら濁流に飲み込まれていくような息ができない興奮に酔いしれる。
ああ、怖かった。
スターリン体制下の生きた心地のしない生活風景に殺人事件そのものよりも恐怖を感じた。主人公達の逃避行にのめりこみ、つい一駅乗り過ごしてしまった。主人公と殺人者の関係の真相は、ちょっとできすぎでは…と思わなくもない。
上巻の最初の方はちょっと解り難くて、面白くないなぁって思っていた。 色のない黒い背景が広がる本だ。 ただ、スターリン時代のロシアの体制、読んでいて吐き気がする。 密告、そして拷問、信じられるものなんてなにもない、すべて疑ってかからないと命取りになる、そんな国。 「ワイルド・スワン」で読んだ中国の文化革命のころを思い出した。 そう言えば毛沢東はスターリンを敬愛していたんだっけ? 共産... 続きを読む »
評判はきいていたけれども、あまりに悲惨で恐ろしそうな話だと思って、気になりつつ敬遠していて。でも、勇気を出して読んでやっぱりよかった! 確かにおぞましい場面も多いけど、でも想像していたほどではなかった(ドン・ウィンズロウが読めるなら読めるかと)し、想像していたのと違って、暗いなかにも希望がある感じがして。考えさせられる内容ながらエンターテイメントであり。おもしろかった。続けて「グラーク57」を読みます。
下巻に入ってから、上巻の鬱々とした雰囲気とは打って変わって面白くなった!主人公の内面や、その周りの人との関係の変化、ヒール役のワシーリーの造形、メインの事件の伏線、なるほど上巻は必要だったんだなぁと思わされる。読後感も爽やかだし、さすがこのミス1位だ!
ただやっぱり海外モノって独特の文章で、私はちょっと取っ付きにくい。会話文と地の文に隔たりを感じる。
ワシーリーから主人公に矢印出過ぎててちょっともう。

《あらすじ》
少年少女が際限なく殺されてゆく。どの遺体にも共通の"しるし"を残して・・・。知的障害者、窃盗犯、レイプ犯と、国家から不要と断じられた者たちがそれぞれの容疑者として捕...





