チャイルド44 下巻 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102169322

感想・レビュー・書評

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  • 1950年代のソ連が舞台だが、決して過去の問題じゃない。レオが抱えている苦悩は、現代の日本にも通じるかも。特に現政権下のね。国家に恭順を要求し、政府への批判に逆切れする政権なんてろくなもんじゃない。

  • 降格させられたレオは妻と田舎町で暮らし始める。周辺で44人の子どもが似た手口で殺されていることを知り、追ってを振り切りながら新犯人探しを続ける。僅かな手がかりを頼りに犯人の家にたどり着いたがそこはなんと…!言葉に表せないくらい面白かった。

  • 過去と未来が交錯する螺旋階段。

    (以下抜粋)
    ○どれほど一生懸命働いても関係ない。
     ほかの人に追いつくことはできないだろう。(P.75)

  • 上巻ももちろん読みましたが、下巻にだけレビューの投稿をします。
    連続殺人の意外な真相は出来すぎな気もしました。
    でも疾走感のある展開は追われる二人の緊張感がよく伝わって来ます。
    一気に読み終えることができて良かった。

  • 序盤から終盤まで、凄まじい緊張と焦燥を読者に強いる。スターリンの恐怖政治の実像を、本書のみに頼るのは危険だが、恐るべき筆力で疾走するストーリー展開は、娯楽小説としての真髄を見せ付けてくれる。とはいえ、描かれているのは、この世の地獄巡りだが…。

    死のみが希望となる世界。
    誰も信じることができず、誰にも信じてもらうことができない。例え愛する者でさえ。
    偽りの愛からの再生。眼前にある己の死を、せめて意味のあるものとするために、暗黒の中でひたすら逃げ、そして国家が作り上げたともいうべき無慈悲なる殺人鬼を追い詰めるという相反の見事な対比。文章は平易。ひたすらにスピード感を重視する。

    息苦しいまでのサスペンスに溢れた類なき傑作だ。

  • ソ連という閉じた空間や制約が、犯罪捜査を面白くさせていた。
    ただレオの捜査継続の動機付けが、やや説得力に欠けるのが惜しい。それでも読んでいる時は、そんなことを考えさせずに一気に読ませる。

  • 下巻はテンポも速くなりいっきに読んでしまった。犯人の動機が少し弱く感じもするが、冒頭からラストまでのつなげ方がうまいなあ。訳者あとがきにもあるが たしかにこれは色んな再生の物語であったのだと、だから後味が悪くないのだと思う。

  • まさかの安易な着地点。

  • まるで映画を見てるような感覚で読めて、さらに心理描写も
    同時に楽しめる。

    ただ、ミステリー・・・・としては読めないかな?
    伏線?の回収があっさりしていて後半はご都合主義感が否めなかった

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著者プロフィール

1979年、ロンドン生れ。2001年、ケンブリッジ大学英文学科を首席で卒業。在学当時から映画・TVドラマの脚本を手がける。処女小説『チャイルド44』は刊行1年前から世界的注目を浴びたのち、2008年度CWA賞最優秀スパイ・冒険・スリラー賞をはじめ数々の賞を受ける。

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